「全てのCODAに共通する話ではない」ぼくが生きてる、ふたつの世界 ジュストさんの映画レビュー(感想・評価)
全てのCODAに共通する話ではない
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東北の漁村に育った大。両親は聞こえないで手話を使うろう者。子供の頃から当たり前に手話に親しみ、通訳をする生活。小学校の同級生からは奇異な目で見られる。思春期に入ってからは自身の
失敗を親のせいにするとか反抗期に入る。
バカ私立高校を出ては、自分が何をしたいのか分からず、職を転々とする。ようやく、編集の仕事に就いて生計を立てる。
手話サークルでろう者に出会い、ろう者のコミュティを知る。自身がCODAと呼ばれる人たちだと知るのもろう者から言われて初めて。
出版社が倒産して文筆業として身を立てる決意をする。父親がクモ膜下出血で倒れる。帰省して初めて、周囲の反対を押し切って自分を産み、育ててくれた母親の姿を思い起こすという話。
通常、ろうあ者は地元のろうあ協会に入っている。ろう者のコミュティはあるし、CODAも親を通じて交流がある。この主人公の様に都会に出て初めて自身の立場を知るということは無い。
ろう者やCODAを知らない鑑賞者の為に、実際には無い設定をして、少しずつ理解ができる様に作られた物語だと思う。
主演の吉沢亮は良く手話を勉強している。母親役の忍足亜希子も良いが、個性溢れる脇役陣の演技が素晴らしい。
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