「俺、三浦友和に似てる?」ぼくが生きてる、ふたつの世界 ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
俺、三浦友和に似てる?
同じテーマのコーダあいのうたは、下ネタ好きな両親はじめエンタメっぽさがあったが、こちらは呉美保監督らしい劇伴ほとんどなしのドキュメンタリータッチ。踏切が出てくるだけで緊張感が高まるし、でんでんが出てくるだけで不穏になるが(爆)、所どころ笑いも入ってくる。聾唖の話ではあるけれど母子の普遍的な物語でもあって、正直全員泣くし、最終盤にあーゆーシーンがくると、エンドロール終わるまでに涙が引かなくて恥ずかしいので、やめてほしい(涙)。
居酒屋でのシーンなど健常者がよかれと思ってやっていることでも聾唖者への無理解があったり、マイクロアグレッションになっていたり。聞こえないとはどういうことか、それは不幸なことなのか、そもそも相手を理解するとは…といったことも観ていて考えさせられた。電車内で手話で話すシーンがあるが、手話を解さない自分としては、どこかの国から来日中のインバウンドが彼らの言葉で言いたいことを好きに話しているようにも見えて、案外便利だなと思えたり。
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