劇場公開日 2024年9月20日

「「CODA あいのうた」の日本版? いやいやこれは実話なのでちょっと違います。」ぼくが生きてる、ふたつの世界 邦画好きさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5「CODA あいのうた」の日本版? いやいやこれは実話なのでちょっと違います。

2024年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

舞台が宮城県の小さな港町、主人公の年齢が・・・ファミコンのスーマリを小学校低学年で楽しんでいるシーンが有り、1970年代後半生まれくらいなので、ひょっとしたら辛いシーンが出てくるかな?と身構えていましたが、あの天災が起こったのが2011年なので、この映画のお話はそれ以前で終わっている・・・っていうのはネタバレ?(笑)なので、現在から20年くらい前でお話が終わっているので「近過去」のお話です。

 主人公は両親がろう者のいわゆる「コーダ」で、「CODA あいのうた」の日本版という雰囲気もありますが、この作品は自身がコーダの五十嵐大氏のエッセイが原作の実話ベースなので「CODA あいのうた」のような劇的な展開はしません。しかし、その分リアルな作品だと思います。この映画の主人公もまんま五十嵐大という役名でした。

 主人公を演じた吉沢亮は中2から20代半ばまで演じていますが、全然違和感がないところが彼のすごいところです。両親を演じた今井彰人と忍足亜希子は実際のろう者で、父親を演じた今井は吉沢と3歳しか違わないそうな・・・全く違和感がありませんでした。忍足亜希子は過去にもいろいろな作品に出ていますが、「黄泉がえり」で伊東美咲の母親役が印象的です。多くのろう者俳優が出演し、字幕のつくシーンもたくさんありますが、ろう者の生活を多少なりとも教えてくれます。

邦画好き