ふれる。のレビュー・感想・評価
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映画を見て
私自身、話さずとも自分を理解してくれてた幼馴染に囲まれてた学生時代から、初対面の人ばかりの社会に出た時にかなりしんどかったので、秋たちの気持ちに共感するところもありました。
きっと誰しもだれかに共感するところのある作品だと思います。
正直、初回はもう少し3人の前向きな気持ちの変化をゆっくり見れたら良かったなとも思いましたが、2回目みると、その変化すらすんなりうけいれられてました。
そして映像が電車の広告や細部までこだわっておられてて、後半はファンタジー要素もあってアニメならではの良さも味わえました。
そしてふれる。がとにかく可愛くて可愛くて。
サラーと見るのではなく、この映画から自分はどう思うのか、そこまでが大事な作品なのではないかなと思いました。
誰にも心当たりのあるもどかしさ
青年たちの心理を描いた文学作品だなと思いました。誰にも心当たりのあるもどかしさ、あらためて大切にしたいことを思い出させてくれました。ふれるってほんと大切ですね。緊張の場面があったり、後半の展開が想像外で、ストーリーも楽しめました。ふれるがストレートな言葉を発したりしないところもよかった。声優たちの静かでかつ熱い演技も画像とともにグイグイ入りこんできました。細かい描写の絵も素晴らしく特に冒頭のせせらぎはいっきに引き込まれました。
綺麗事だけでは生きていけないが綺麗事が救ってくれる。ファンタジーなのに人々の感情をリアルに描いた映画
綺麗事で終わらせる物語が多い中、その奥まで深掘りしてる興味深いストーリーでした。
人ってコミュニケーション取る時自ずと言葉を選んでフィルターをかけてたりするんですが(それをこの物語では分かりやすくふれるというキャラクターが担ってくれてるのですが)、それでもぶつかり合ったりすれ違ったりする現実が必ずあるわけで。
綺麗事の中で生きてきた人間が「本音を言わずに真の友情と言えるのか?」という疑問にぶつかるわけです。
そして主人公達はぶつかり合うわけですがそれを乗り越えられたのは、その綺麗事が積み重なってできてきた信頼があった上でちゃんと相手へ想いを伝えられたからなんですよね。どちらもセットで必要なんだよなーと改めて感じました。わかってるようでなかなかハッとさせられますよね。
でも流される女の子の行動は共感できなかった。あなたもちゃんと謝ろ?って思ってしまいました笑
そして何よりふれるがかわいい!なんて健気なんでしょう。ふれるってトゲトゲしてるから触れてもらえず温もりも感じられない(そのトゲトゲしてる理由も健気で切ない)喋れないから気持ちも伝えられない。でも一生懸命人と人をつなげようと頑張ってるんですよね。最後のクライマックスのシーン、秋の言葉嬉しかっただろうな。秋の心からの言葉グッときました。秋役の永瀬廉さん声優上手くて驚きました。最後のふれるホントにかわいいので劇場でぜひみてほしい☺️
ふれるの能力!
ふれると繋がったことで3人は言葉にしなくても通じ合うからあえて話さない。心で分かり合えてるから。上京してからの雰囲気良かった!女性との出会いで感情が素直に届かないことに気づいて、、のそれぞれの劣等感むき出しなところ友情ってこうやって深くなっていくよねってこれが大切なことなんだよなって思い出した。永瀬くんの声優役にピッタリでした。ふれるのトゲトゲ無くなって最後小さくなったのめちゃめちゃかわいかった!
ふれるという生き物が愛おしい
ふれるの能力を使った方が、相手に気持ちを伝えるのが早いし楽だと言ってた秋が、ふれるに気持ちを伝える手段として直接言葉で伝えることを選んだのがとても好き。ふれるが救われてよかったです。
ふれるの視点で見るのが個人的最適解
ふれるの視点で確認したいことがあったので2回目見てきました。
「秋、諒、優太の3人をふれるが繋いだ物語」ではなく
「ふれるが秋のために3人を繋いだ物語」として見た方がしっくりきた。
ふれる視点をおすすめしたい。
ふれる視点で見ると…
閉じ込められていたふれるは、秋との出会いがあって外の世界へ。
秋がはじめてふれるの糸にふれた時、秋の言葉にできない苦しさや願望を受け取ったんじゃないかな…と
秋とふれるに共通する孤独が共鳴した?
その結果3人を繋げて、秋が笑っていられるようにしたかったのかな、そうすることでふれるも秋と、3人と一緒にいられると思ったりしたのかな?と考えたりした。
秋、諒、優太の3人は子供のころからふれると一緒にいたから、あえて口に出さなくても大丈夫と言うのが染み付いてしまった。
しかも、ふれるで繋がった場合はフィルターを通してるから、複雑な思春期でもそりゃ居心地が良いはず。
ずっと3人と1匹の世界だったらそれでも良かったかもしれないけど、やっぱりそうはいかない。
秋がなんでそんなにすぐ彼女に惹かれたのかもふれるがいた環境が長かったからかな…
ふれるで繋がった諒と優太とはわかりあえたけど、その他の人と通じあうことなんてできなかった(できないと思ってしてこなかった)のに、
話を聞いてくれて、理解を示してそれを言葉にしてくれて、偶然同じタイミングで空を見て、こんなことあるんだ!と…
初めてときめいちゃったんだろうな。
相手にとってはただ会話をしただけなのに。
本来なら中高生でそのフェーズは終わるはずだけど、秋はある意味子供のまま大人になった感じだから…あえて子供っぽく描かれたのかなと思った。
ふれるは家に3人以外の誰かが入ることを良く思ってないように見えた。
3人だけならふれるを介して会話してくれるからなんとかなったけど、他者が入ってきたことで言葉に出して伝えることが増えてきた。
他者が入ってこなくても、外の世界での経験によってズレが生じ始めていた3人は、いずれ破綻してたと思うけど、それが早まった感じ。
そして、ふれるの思考はやっぱり秋中心な気がする。
ふれるの感情が大きく動いていたのは、秋の言葉や感情の動きに対してのように見えた。
ふれるはこれまでの経験上、自分のせいで人が
傷つくこと、いずれ必要とされなくなることを知っているように思う。
だからこそふれるが恐れていたことは、環境の変化による3人の成長なのかな…と。
ふれるは人と人の間に存在するけど、ふれる自身がどう言う気持ちなのかは言葉では語られない。トゲトゲで刺して抗議したり、くるくる楽しそうにまわったりはするけど、具体的にはわからない。
でも、秋の「一緒にいたい」を聞いて、こぼれた涙は間違いなくふれるそのものの感情がのった涙だったと思う。
ふれる目線だとここが1番の泣きどころ。
居場所が欲しい、能力じゃなくて存在を必要としてほしい、一人は寂しい、一緒にいたい…がふれるの根底にあるとすると、今回のエンディングはふれるにとって予期せぬハッピーエンド。
なので、よかったねふれる!と言う気持ちになった。
登場人物はみんな良いところと悪いところが見えて、あぁいるいるこんな人とはなるけど、私は人間のだれか視点より、ふれるの気持ちを想像しながら見た方がドラマチックで楽しかった。
ポケモンの映画でポケモンに感情移入して泣くし、もののけ姫ではヤックルの視点で見て泣いてる人間だから普通ではないかもしないけど、
1度ふれる視点で見てほしいな。
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1回目の感想
ある人はエモく感じ、別の人にとっては苦い思いを思い出すかも。
この映画からなにを受け取るか、どんな感想を持つかは、見る人の過去に大きく影響されるように思った。
ずっと3人で仲良くいる未来しか想像できてなかった3人だけど、社会に出てズレが生じ始めている。
家という閉じた空間に異質な2人が入り関係性が変わっていくことで、なにかがおかしいと少しずつ気付き始める。
さらに、ふれるの本当の力を知り、3人のこれまでが虚像のように感じられ、そのまま崩壊してしまうかと思ったけど、やっぱり過ごした日々はかけがえのないものだったと…
監督が言っていたように、ギミックとして異性2人の介入が必要だったように思う。
嘘をついてるわけではないけれど、意図的に隠された気持ちがあって、お互いのことをわかったつもりでいた3人だけでは子供のまま成長しなかったと思うし、本当の意味で向き合えなかったと思う。
3人の子供時代からの成長過程は、切り取った場面が音楽と共に流れるだけで、詳しい説明やセリフはないので、きっとこんな会話があったんだろうな…と想像しながら見てた。
思い出アルバムを見るようなエモい感覚。
そして、後半にこの成長過程のシーンが、3人が過ごした日々が確かにあったこと、ふれるで繋がった3人だけど、全てがふれるの存在で成り立っていたわけではないことを表しているように感じた。
ふれるは架空の生き物として語り継がれていたけど、ふれるだって生きていて誰かと繋がりたい。気持ちをわかってほしいと思っていたのかな…と。
ふれるは色々な感情の受け皿のようにも思えるけど、目からこぼれ落ちたそれは、ふれるの感情だったと思う。
ふれるそのものの感情が大きく動いた時の目の表情が素敵だった。
作画は美しかったし、料理のシーンでは普段使う調味料が出てきて勝手に親近感を感じながら見た。
エンディングで流れたYOASOBIのモノトーンが映画の内容にすごくあってて、映画を振り返りながら聞くことができた。
ふれる に触れられない訳
人の感情の中から、人を傷つけてしまう感情、所謂トゲを抜き取る。そしてそのトゲはふれるの体となり、ふれる自身は触れられない存在になってしまっていたのかと思うと切ない。
ふれるの涙が一番刺さりました。
良かったね、ふれる。
【”相手の負の部分も受け入れてこそ、真なる絆は築かれる。”今作は、幼馴染の3人の男性が伝説の生き物”ふれる”のお陰で親友になるも、その後“ふれる”の隠された能力により、大変な事になる話である。】
■ある島で育った、アキとリョーとユータ。三人は長じて、東京に出るが共に木造二階建ての一軒家に住んでいた。
三人は、幼時に島の伝説の生き物“ふれる”のお陰で、手を触っただけで相手の気持ちが分かるようになり、それ以来親友になるが、“ふれる”の力は【相手の負の思考は伝えない】というモノも持っていた。
◆感想
・作品の設定要素はとても、面白いと思う。故に、幼時からアキとリョーとユータが親友になって行く様は、面白く見れる。
・只、三人が大人になり、東京で同居を始める所にジュリとナミが同居する辺りから、少し怪しくなってくる。
相手の負の感情を伝えない“ふれる”の能力を知らない三人の関係性は、ギクシャクしてくるのである。
<ストーカーが登場したりする部分は、未だ良いのだがアキとリョーとユータが夢か現か,”ふれる”の糸でぐるぐる巻きにされたり、繋がっているシーンからは、良く分からなくなってしまった作品。
色々な深読みをしても良いのだが、夫々のキャラクターの描き方がやや浅く、その行動原理も見えにくく、且つイタイシーンもあり(勝手に、サプライズパーティをするシーン等)、少し物足りなかったかな、と思ってしまった作品である。>
伝える大切さと難しさ
親友と呼べるような友人関係になるにはある程度は自分の心の内をさらけださないといけない
でも全部を伝えることが正解とは限らない
黒い気持ちが全くない人などいないだろうけど相手をどれだけ思いやれるか
相手の黒い部分も受け入れられるかが関係性の継続につながるのかなと思った
追記
劇場で配られたURLからボイスドラマのふれる前夜を聞きました
映画を見てから知る3人の学生時代に複雑な気持ちになりながらも
真実を知らないことで得られた幸せも確かにあったんだと考えたりもした
ふれる。の優しさと3人の成長
後半から心に響き、気分爽快な映画でした。個人的な感想ですが、謎の生き物である「ふれる。」にふれることによって、相手の手を触れることで相手の心が読み取れるようになる話です。
根本は、本音と建前に行き着くのだと思います。秋ら3人は、本心を読み取ることで友情を深めていったのですが、実はふれる。が相手が傷つく本音の部分はフィルターをかけており、結果建前の心しか相手に伝わっていなかったのです。これは、ふれる。なりの優しさなんだと感じました。
しかし、そうなると、この物語のように実際にはズレが生じ、大きなトラブルの元になる危険性がはらんでいるわけです。
ですので、私達の日常社会は、本音だけの世界も建前だけの世界も成り立たないことが分かり、面白かったです。
ふれる。は、あまり目立たなかったですが、あくまでもこの物語の主役はあの3人なので、この立ち位置でよかったと思います。
ふれる。の涙が心に響きました。
正直、期待が大きすぎたかも
予想は超えてこなかった。というか予想よりは……あんまりだったかなぁ
見る側の問題かもだけど登場人物の背景などの描写が少なすぎて現在の行動が『何で?そうなるの』って
主役3人がメインだけどその3人すらも描写が弱かったかなぁ(声は悪くないと感じた)
個人的にもっともっとよく描けそうと感じてしまっただけに残念
少年時代から現在までが一気に進み過ぎる
少年時代をもっと丁寧に描写して3人のそれぞれの背景やそれらから作られる人物像とかが現在により繋がっているようなを期待したが……
せっかくの島出身の設定も勿体なく……中途半端かな
『ふれる』の存在も中途半端すぎて雑だったかなぁ
ふれるの能力での影響(そんなに凄いのか?)とか秘密性が弱かったりとかも
ラストの方でアキとのシーンで『ふれる』側の感情の描写とかあったらなぁ
上京してからの共同生活ぶりは個人的に好きだったし、その生活が崩れるのは第三者の加入(精神的にも)だろうなぁと思った通りでそれはそれで良かったし女性陣二人のキャラも個人的に好きでした
全体的に嫌いじゃなかったけど物足りなさが強く、よりマイナスに感じてしまった
なんとなく雰囲気イケメン的な作品に
(失礼しました)
ふれるがぐるぐる回ってるのはかわいい
事前情報では私的な期待値が低かったんですがつまらないものではなかったです。
ただお話がやや焦点が定まらないまま終わってしまった印象ですかね、ふれる関係の部分
もサプライズ感は薄く本音ぶつけたら分かり合える訳ないしそりゃフィルター必要
だよね…で収まってしまった感じ、ふれるの糸ばら撒きや内部世界も結局何だったんだろうとかストーカー先生も捕まったのか?動機もイマイチ良く分からず
何でコミュ症の人がバーのバイトなんて選んだんだろうとか
(人同士の関係性とか距離感とか画くならこの辺大事な所なんじゃないかなぁと…)
やや薄い?と言うか…ぶん投げな所も部分部分少し気になりました
作画とか絵そのものは良かったです
ふれる。の存在の意味
相手の気持ちをふれる。を通して伝えてくれるのは予告などからわかっていたけど、まさか悪い言葉は伝えないようにふれる。がしてたことに驚いた。
それを理解してからの3人の関係性はもちろん、一緒にずっと成長してきたからこそ、ふれる。と一緒に生きていくには、これからもずっと一緒にいたい!この気持ちの高まるシーンは圧巻でした。ふれる。の体の中?とかの所は私にはよくわからないところではあったけど、内容も複雑なとこがないのがとてもとても見やすくて良かったです。子供にもみせたい。
匿名で本音をぶちまける時代に生まれた、ふれるコミュニケーションの弊害
2024.10.4 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本のアニメーション映画(107分、G)
内向的な少年が謎の生物を通じて友情を育んできた様子を描く青春映画
監督は長井龍雪
脚本は岡田麿里
キャラデザは田中将賀
制作はCloverWorks
物語の舞台は、間振島の海岸
少年・秋(瀬戸麻沙美、成人期:永瀬廉)は、海岸沿いに奇妙な空洞を見つけた
そこに詰まっていた石を退けると、その奥には謎の空間があり、彼はそこで奇妙な生物を見つけることになった
バケツに入れて教室に持ち帰った秋は、クラスメイトの諒(田村陸心、成人期:坂東龍汰)と優太(豊崎愛生、成人期:前田拳太郎)に見つかってしまう
だが、その生物には不思議な力があって、それにふれることで「話さなくても相手の考えていることがわかる」ようになっていた
それから3人は仲良くなり、謎の生物に「ふれる」と名づけ、その後もふれることで対話を成立させてきた
そして、彼らは活動拠点を東京に移し、そこで共同生活を始めることになったのである
秋は近くのバー「とこしえの椅子」にてバーテンダーとして働き、諒は不動産屋に就職をする
優太は服飾専門学校に通うことになり、3人の食事は秋が受け持つことになった
ある夜のこと、街角でひったくりに遭っている女の子を見た秋は、その犯人を捕まえるために奔走する
そこに諒と優太も加わって、相手から女の子のカバンを取り戻すことに成功した
彼女は奈南(石見舞菜香)と言い、優太と同じ服飾専門学校に通っていて、彼女は幼馴染の樹里(白石晴香)と一緒に東京に出てきていた
そこから彼らには交流を始めることになり、3人の住む下宿を訪れ、さらには一緒に住み始めるようになるのである
映画は、コミュ障少年がふれるによって友達ができるというファンタジックなものになっていたが、実は「ふれる」にはフィルターがかかっていたという内容になっていた
そのフィルターは「仲違いしようなワードを排除する」というもので、それによって、聖人君子同士の会話みたいなことになっていた
それが顕著になるのが「異性問題」だったという展開を迎えている
3人の男と2人の女ということで、誰かがあぶれてしまう問題があって、その牽制をしてきたものがフィルターによって伝わっていなかったことがわかる
それによって、さらに関係が悪化していくのだが、それらは「楽をして関係を築いたから」という結びになっていた
彼らが楽をしたくてふれるを利用してきたというよりは、ふれるの存在によって「知らず知らずのうちに楽をしてきた」というものなので、少しばかり物語の展開に違和感を感じてしまう
いつしか「ふれるコミュニケーション」に頼って、言葉を封印してきたからとも言えなくはないが、言葉をぶつけ合う以前に「関係悪化要素の意図しない排除」というものは彼らを責める材料にはならないように思えた
いずれにせよ、フィルターが発覚するところがピークで、そこから先の紆余曲折は収まるところに収まっていくという感じになっていた
元々、人間関係はフィルターがかかっているものなので、それが発覚したところで、そんなものだよねというふうになりがちだと思う
そう言ったものを介さない状況の方が人間関係としてはリアルではないので、フィルターのない人間関係というのは逆に成立しないように思えた
そう言ったものに頼ってきたというよりは、それをなんとか伝えようとしたけどふれるが排除してきたことを考えると、ちょっとかわいそうかなあと思った
それを考えると、共通の敵はふれるだったということになるのだが、物語はそっち方面にはいかないので、なんともまあ不思議な話になっていたなあと感じた
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