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「夫婦の覚悟と少しの疑問」私の家族 てつさんの映画レビュー(感想・評価)
夫婦の覚悟と少しの疑問
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元気良く仕事をしていた女性アナウンサーが、不妊症であることがわかり、結婚を諦めていたが、求婚者が現れ、一緒に考えていくことを認め合い、結婚。特別養子縁組を選ぶまでには、夫も直ぐには同意しなかったようである。両親もそうだろう。
父親、母親へのインタビューは、歯切れが悪かった。映画になって一般公開されることを前提に、娘を前にして悪かったことを言うのと、一般公開されるとしても、第三者が取材するのとでも、少しは違ったかもしれない。妹の遺児たちがいたようだが、その子たちを引き取って育てるという選択肢は考えなかったのだろうか。
いざ引き取って育てていこうとする段階になって、自分で産んでいないコンプレックスが生じたようである。これは父親以上に感じることかもしれない。
夜尿の原因の一つに、被虐待が挙げられることもあるけれど、生まれて直ぐ引き取るのなら、それは該当しないであろう。
物心つかないうちから「生みの親」という言葉に慣れさせるのは、隠し事をしない、という点では良いけれども、その意味を知ったときの戸惑いは確実にあるだろう。そのときに揺るぎない愛情で受け止める覚悟は必要だろう。まだまだ予断を許さず、人生の節目節目で撮影した集大成を観ないと安心できない気がする。
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