インサイド・ヘッド2のレビュー・感想・評価
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喜びも悲しみも幾歳月
アイスホッケーのキャンプという現実世界では些細なエピソードを、感情の葛藤をファンタジー化して90分にふくらませて描く。
個々の感情を擬人化して独立して描くので、ライリーが自主的に判断して行動しているのではなく、別人格によって他動的に操られているようにしか見えない。さながら「イブの九つの顔」とでも言うように。何ならヨロコビも心配しているし、カナシミも喜んだりしているので、キャラクターの位置づけが不明確だ。さらに脳内世界の設定や現実世界への反映のシステムがすんなりとは呑み込めないので、いろんなことが次々に起こるが、途中で置いてけぼりにされた感が強かった。
アイスホッケーの試合の場面も中途半端で、「スラップ・ショット」の方が、よっぽどわかりやすかったな。
よくできたストーリー。子育てをした親なら、さらに深く楽しめる。
純粋無垢な子供だった主人公ライリーが成長する体験を、わかりやすく解説しながら、見事なエンタテーメントに仕立てていて、さすが。クライマックスのヨロコビが操作パネルに“呼ばれて”行くシーンは、本当に良かったなあと感じた。ラストのダリィが「ここは俺が」と操作して締めるオチは、思春期あるあるで、笑えた。
失敗などの、思い出したくないことをなかったことにして、「私はいい子」というライリーのこころができていくという設定は、『小さい子供の時はそれで良いけど・・』という話の展開になり、なるほどと思った。なかったことにせず、それを含めて本当のライリーのこころを作るというのは、何だか人生訓のようだけど、その通りと思う。
頭の中の感情たちの中で、ヨロコビがリーダー格で、率先して行動を起こす。確かにいろいろなモチベーションの中心にはヨロコビ(Joy)を求める気持ちがあるので、「そうだよなあ」と思った。ライリーが寝ようとベッドに入った時に、ヨロコビがネガティブな考えが浮かんでくるのを止めさせて、ポジティブな夢をライリーに送る場面は、「そうだ。ヨロコビがんばれ!」と思った。
カナシミとハズカシも、この映画ではけっこう活躍していて、感情もバランスが大事だねと感心した。
新しい感情のシンパイは、子供にはない「こざかしい大人の計算」という印象。英語ではAnxietyと表現されていて「心配」という意味もあるけど、「気遣い」とか、「~したいという気持ち」という意味もあり、日本語の心配よりもう少し広い範囲の感情らしい。
ライリーが友達に冷たくしたのに、その友達やさしさに救われる場面は胸が熱くなった。そういう友達をつくったライリー自身の積み重ねがあったのだろうと思う。
ライリーが小さいころに好きだったモノがピンチで活躍する。この場面も誰もが思い当たるモノがあるので、心に響く。
映画館には、小学生の子供と親というグループも多かった。でも、小学生の子供には新しい感情たちを理解するのは難しいので、面白くなかったということになりそう。
そうなったとしても、親としては「今の無垢な子供との時間を大切にしよう」と考えると良いのではないか。そして、その子が大きくなった時にもう一度見て、今回の鑑賞をナツカシむのが良いと思う。
アツイノキチィ
9年前の1作目では、感情を擬人化して心理学や脳科学の知見をエンタメのアニメにするという圧倒的な構想に震えた。そこから主人公が成長して新たに芽生えた感情の新キャラが…という今回の展開は、ま、そうなるよねという感ありで前作のような驚きはなく…。そもそも日々さまざまな感情に揺さぶられる思春期のライリーに対して、おっさんのこっちは歳を重ねるごとに感受性を失ってってるわけで、鑑賞対象として無理があるのかも(爆)。
とはいえ、13歳の子どもの気持ちを親目線から想像するとつい落涙してしまったし、なによりピクサーのアニメ技術のすさまじさに相変わらず感動。アニメ内アニメやゲームのキャラの異なる描画の混在ぶりは今となっては既視感があれど、キュキュッと動く瞳や微っ妙な表情の表現力がすごすぎる。
米本国では大ヒットということなので、この先さらに続編も創られそうだが、パート10あたりでばあさんになったライリーの感情を表現した作品が観たいもの(先すぎ)。
本当に感動しました
本当に面白い映画でした。
私はインサイドヘッドをとても楽しみにしていて、もう一度インサイドヘッド1を見てから2を見ました。
そしたら1よりめちゃくちゃ共感できる場所が増えていて、面白さ、感動を映画館で生で味わうことが出来て、非常に満足しています。
親と見に行って、2人で涙ポロポロ流していました笑
感受性の豊かな方や、優しい方にこそ。是非見てもらいたい映画です。
シンパイがずいぶんアクティブ?
基本的感情(ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ビビリ、ムカムカ)に、
思春期が発動されて、シンパイ、ハズカシ、イイナー、ダリィが増員。
この4人、両親にも増員されているはずだが・・・あんまり出てこない。
最初からいないとおかしいだろ(特にシンパイとか)と思わなくもない。
あ、ナツカシが抜けていた。大人なら、ナツカシが、はびこっていそう・・・
(特に男は・・・ナツカシ系の雑誌はほとんど男向け?)
(他の新キャラは、それなりに分かるが)シンパイのキャラデザや行動がどうにも「心配」を想起させず、しっくりこなかった。
カナシミは相変わらず、ヨロコビのパシリのような扱いだが、カナシミの感情、あまり前面に出てくるものでもないので、結局こうなるか?
思春期と言えば、異性関係もと思うが、ほぼ省かれていて、それは次のネタなのかも?
結局、最後はどうなったのか、よく分からなかった・・・
感情の新キャラは、なるほどとは、思えたが、試合における作戦行動など、本来感情の入る余地はなく(競争心はあるだろうが)、別建てで知性をつかさどるキャラなり(それこそ、スタートレックのスポックやデータのような感情の乏しいキャラ)、統合的に指令する(性格を形成するような)概念が必要だった気もする。感情のキャラたちが制御しているのに違和感があった(本作ではヨロコビまたはシンパイがその任に当たっていたようだが)。そもそも、感情のキャラたちも成長しないとヘン?
あるいは、シンパイが知性そのものなのか?
とりあえずエンドロールの最期のほうまで見るのをお勧めする。
AI登場で
人は仕事が奪われる。や、人間が機械にとって変わられる
など不要なシンパイを議論している。
しかしそんな議論に勤しんでいるうちに最も大切な
人間らしさを見失ってはないか?
と本作を観て再び考えた。
宗教や信仰は人間特有の最大の戯れだ。
がこれらが無くならないのは
人間があらぬシンパイや嫉妬に悩まされるイキモノだから
なのだが、
それらはすべて感じ考える🧐と言う行為が引き起こして
いる感情である。
故、AI登場以降、人間はこういった感情や思いを手放す術
を手に入れたのであるが、
気がつかないうちにそれらを全て
忘れてはしまわなだろうか?
むしろ、それらの感情が引き起こしてきた失敗を
どこか遠くにやってしまわないだろうか?
もしもこの感情の発露を全てAIに委ねてしまって
AIが暴走した時、止める術を持ち合わせているのだろうか?
それがシンパイだ🫤
と言わんばかりのストーリー展開にほくそ笑みもした◎
人間はさまざまな感情を持ちときに暴走して
ぶつかりながら進化してきたイキモノである!
それが再提示された作品
グウウウウウウウウウウッドジョブ(^^)
魅力的キャラクターいっぱい!の 壮大なイマジネーションの世界で
ライリーの感情がめまぐるしく変わる。
まわりに求められる自分は私が求める私?
いや、私はそんなんじゃない。
じゃ自分がなりたい自分は?
いや、そもそも私ってなに?
頭の中がぐるぐるぐるぐるしちゃって、心がもつれていくあの感じ。
なのにわざとあっさりしたふりをしてみたりはたまた全然できなかったり。
本人目線や親目線で乱されながら見るむせかえりそうな思春期の日々は、ライリーには怒られそうだけど大人たちにはちょっと懐かしく微笑ましく映る。
そして、過ぎてみればそのやっかいな時間が結構大切なこと。
感情の子達はみーんな今も(歳をとっても)自分のなかに居続けていること。
人によってちがうその子達の登場のタイミングやバランスがあることがわかればゆっくりモヤが晴れるようになる時がくること。
おそらく考えることをやめない限り増えていくあの子達は〝自分と人生を彩る実はたのしい絵の具のような存在〟であること。
でも、その真っ最中にいる本人はそれどころじゃない💢ってことも、もちろん痛いほどわかる。
このライリーって、ビュンと戻って「今のあなたらしくで大丈夫」っていって抱きしめてあげたいあの時の自分なのかも知れないね。
そう思ったらライリーも彼女の感情キャラのみんなもそれぞれ一生懸命で愛おしくて仕方なくなった。
忘れたいくらいの過去もある自分の記憶の水面に光の筋がきらりとさして肩の力が抜けたような感じもした。
ライリーにまた会う日にはさらに今までにない子達があらわれて右往左往しているかも知れないけど、何があっても、どんな自分もよーくみつめて。
そして、自分だけは自分を見放さないでいてあげてと伝えたいな。
こんな世界観を圧倒的な技とストーリーでみせてくれるクリエーターさんがいる時代に生まれたことが嬉しい。
たくさんの感嘆に敬意を込めたい楽しい作品だ。
修正済み
観る人の年齢を問いません
どの世代が観ても楽しめる映画です。
一作目観ずに行きましたが、問題ありません。
素晴らしい作品でした。
『記憶の外れ』に保管されていた、ネガティブな思考や失敗の山も、成長のためには思い出すことが大人へ成長する為には必須。失敗も嫌な事も時には思い出して、大人も子供も関係なく生きていくためにはとても大切な想い出なのだと改めて考えさせてもらえる作品でしたよ。
『よろこび』と『かなしみ』は表裏一体。あの山はゴミ山ではなく経験という宝の山だったのですね。
映像がきれいで分かりやすかった
中学生の娘と鑑賞
まずよかったのは心や頭の動きとてもきれいな映像で分かりやすく描かれていた点
思い出の泉から光の線(思考だろうか)が上っている様は特に綺麗で、納得できる表現だった
また、吹替版を鑑賞したのだが、新キャラ含め声がぴったり
特に花澤香菜さんのイイナーが可愛かった
ところどころクスリと笑えるシーンもあり、思春期の女の子の思考が分かりやすく描かれていたと思う
(ライリーの行動やそのまわりの言動には少々イライラしたが)
インサイド・ヘッドを鑑賞した時は、私もまだ幼かった娘も号泣だったが、今回はそんなに泣くことはなかった
おとなにならないと分からない「こどもの話」。
インサイドヘッドの続編は、主人公のライリーが思春期を迎え心の葛藤に悩みながらも成長していく物語だ。相変わらずライリーの素直な性格には共感しかない。前向きで行動力のあるキャラクターが好きなディズニーらしい少女と言えよう。今回も頭の中の個性豊かな感情たちの大活躍に引き込まれた。喜びや悲しみなどの感情をキャラクター化するアイデアは今までにいくらでもあっただろうが、これほどリアルに描いたものはないだろう。色々な感情が頭の中で働いているのを想像するのは難しくないが、感情だけでなく、様々な住民(?)が働いて人格みたいなものを作っていいる仕組みが面白い。それをディズニーらしく美しく壮大なファンタジーの世界にしてしまった。人の心ををアニメ化というか、こんなにも面白く完成度の高い世界を作れるのは、「トイストーリー」や「モンスターズインク」のピクサーしかないと感心する。
本作は、ライリーの成長過程で起こった心の葛藤をドラマティックにコミカルに描いてくれた。現実世界で起こっているのは、ライリーがちょっと反抗的になったり、友達との仲が少し悪くなったりという単純な話だが、頭の中では大変な騒動が起こっている。現実のできごとと頭の中のできごとを同時に見られるのはとても楽しい体験である。
この映画を見て、思春期の少年少女の心理が分かるとか、人の心の仕組みが理解できるという事はないと思う。とにかく見て楽しい作品である。多くの人にとって満足度の高いエンターテインメントであると思う。ただし、こどもにはあまりおすすめできない。感情そのものをエンターテインメントにするなんて、おとなにならないと理解できない話だろう。
全世代に観て自分の感情に慕って欲しい
主人公のライリーが思春期に入り感情が増えて
感情たちの言葉、行動に意味があって、感情たちの入り乱れが深くて面白い。
私はハラハラドキドキして最後は涙が出てしまったけど…全世代に観て自分の感情に慕って欲しい
自分の頭の感情も擬人化するきっかけになる。
全てが新鮮で鮮烈で強烈で感動的でワクワク感満載だった第1作目から数年。感情を擬人化して頭の中のワールドを探索するという、驚異的な斬新さを喰らわしてくれたインサイドヘッド。また、このワールドを探索出来るのかとワクワクしながら鑑賞に行きました。あのカラフルで独創的な世界で、思春期を迎えたライリーの頭の中は新たな4つの感情や信念という概念も増えて、ますます賑やかに、美しくも複雑に絡み合って、大混乱の中、次のステージに向かっていく様は、今でも共感できる部分が多々あり、自分の感情が揺れている時などは、今、自分の頭の中のシンパイちゃんが暴走してるなーとか、ヨロコビちゃんが操作してるなーっとか、自分の感情を客観視しやすくなった気がする。私は主にシンパイとムカムカとビビリが支配してる様な。
映画の伝えようとした事そのままに、自分の持て余してる厄介な感情にも少しだけ寄り添える様な気がしました。流石のピクサーさん。またもや、大切な一本になりそうです。
良い所も悪い所も全部含めて自分らしさ!
本当に面白かった!
感情たちの言葉、行動に一つ一つちゃんと意味があって、とにかく深い。
ギャグ要素と本編の混ぜ具合が丁度いい。
思春期というものをとても忠実に再現できている!。
どの年代でも楽しめるような映画だった!。
絶賛思春期中の子供を持っている保護者の方も!
内容自体がすごくいいし、映画館を出る頃には親子で来ている人や、友達、家族と来ている人、いろんな人がいたけど、ほぼ全員泣いてた笑。
まだ見てない人は是非見て欲しい!。
見て損はない!絶対に!。
期待しすぎかな?
前作を鑑賞していないので今作も鑑賞予定はありませんでしたが、アナ雪2を超えたと言わらたら見逃せない。
感想としてはまぁ面白いけどそこまでかな?
個人的には陣営を裏切る感情が何故裏切るのかが理解出来ず。
どっちもどっちだし落ちもアレだからアレでしょ?
吹替は役者をつかっていますが大竹しのぶと多部未華子は上手でそこは一安心でした。
“素敵な映画”とはこの事を言うのだよ。
“素敵な映画”とはこの事を言うのだ。
思春期の女の子のぐらつく気持ちを
こんなビジュアルエフェクトで表現した作品はない。
まずは美術監督に敬意。
そしてたくさん気持ちが出てくるのに
ごちゃごちゃしてない。
家族でも
カップルでも
友達でも
ピンでもみんなが幸せになる96分
とにかくこの作品が
レッサーパンダ被害に合わず
ちゃんと劇場公開できた事を
本当に嬉しく思う。
脳内のシーン
スマホで観ても何も面白くないからね!
是非是非劇場へ!!
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