「2は思春期編らしいけど、大人の心の傷にも、塗り薬のように効く作品」インサイド・ヘッド2 山川夏子さんの映画レビュー(感想・評価)
2は思春期編らしいけど、大人の心の傷にも、塗り薬のように効く作品
2015年のアニメ映画「インサイド・ヘッド」の続編で、少女ライリーも13歳、思春期を迎えるというお話で、パート2は「思春期編」ということで、五人の感情キャラの他に新キャラが登場して、その新キャラ4人の登場に笑ってしまいました。
いつも最悪の事態を想定してしまう「シンパイ」、他人を羨ましがる「イイナー」、シャイすぎる「ハズカシ」、アンニュイな「ダリィ」、ダリィは英語版ではアンニュイという名前なんだそうですが、将来の不安が大きな年ごろなんですかね。もう忘れてしまったなあ、思春期独特の感情なんて。
「シンパイ」とか、他人をうらやましがる「イイナー」なんて、50過ぎの私は、シンパイもイイナーも「テイカン」という1人のキャラに統合されてしまって、「ダリィ」は「ヒロウ」に、「ハズカシ」は「コウガン」に成長進化してしまいましたよ!
他人をうらやましがる「イイナー」ちゃんは上手にコントロールしないと「シット」という毒キャラになる可能性もあるし、「シンパイ」ちゃんは根が悲観的な子だど「ヒッキー」に進化したりするだろうし。主人公の少女ライリーは根が明るくてポジティブな子だから「シンパイ」が潔癖症的な方向に行ってしまったり、ライリーちゃんの心の成長を応援しながら、心配でソワソワしながら、ライリーちゃんのお父さんとお母さんに共感しながら見ました。
「インサイドヘッド」シリーズは1も2も、子供だけでなく、メンタルをこじらせた大人にも、自分の心を客観視するのに役立つ作品で、自分の性格的な欠陥も、可愛く擬人化されたキャラクターたちのおかげで、その欠点が愛おしく感じられて、自分を嫌いにならずに、自分の心の問題をやんわりと客観視できるます。
心の整理が進む作品で、定期的に寝る前に見たいなと思いました。