「大人も子供と一緒に楽しめる映画」インサイド・ヘッド2 phoenix1さんの映画レビュー(感想・評価)
大人も子供と一緒に楽しめる映画
ディズニーアニメは、人生を豊かに暮らすヒントにあふれている。
一作目に続くライリーの感情物語は、それそれの葛藤の舞台を思春期の胸の内へと移す。クラブ活動に打ち込むどこにでもいそうな女の子、その若さ故の戸惑いや焦りなど性別や年齢を問わず自身の経験を振り返って共感を呼ぶ。その一方で、人生にとって優位にあるべき感情は「喜び(ヨロコビ)」であると主張するディズニーアニメらしさを感じることができる。同時に、他の感情との共存を必然的な運命として誰しもが受け入れざるを得ないという真理をも描かれている。幼いころの楽しい想い出が徐々に失われていく一方で成長の過程に様々な感情が紡いでいく人格形成の有り様を思春期という万人が経験する人生の繊細な時期を舞台に巧みに表現した作品だ。
年齢相応に違った角度で鑑賞することができる示唆に富んだ楽しい映画だと感じた。
この作品に直接関係はないが、一作目でライリーのヨロコビの声(日本語吹き替え)を担当された竹内結子さんがいないのはとても残念なことだ。二作目に参加していれば結果は違っていたのかもしれないと思うと悔やまれてならない。
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