「只中にいない人、へのエール」インサイド・ヘッド2 cmaさんの映画レビュー(感想・評価)
只中にいない人、へのエール
気づけば、前作から9年。ライリーはすっかりティーンエイジャーになっていた。今回は思春期がテーマと知り、制御不能で陰鬱な時期が、カラフルなアニメの世界になじむのか?と思っていたが…そこはやっぱり、さすがピクサー!だった。
ライリーと同年代の家のヒトは、今回一緒に観ることがかなわなかったが、それも意外に正解だったのかもしれない。本作を素直に楽しめるのは、只中にいる人々より、これから思春期に足を踏み入れようとしている、イケイケどんどんな子どもたちと、この時期を何とか掻い潜ってきた大人たち。そして何より、日々彼らに振り回され、戸惑い、悪戦苦闘している親たちに響くのでは…と感じた。
「ああ、ついに…」と、ため息混じりに、「この日のために用意していた言葉」を差し出すライリーの両親。今ドキの親は、子と一緒に荒れ狂うのは許容されない。(虐待扱いされかねないし、その後の関係修復が不安すぎる!)初めてのことなのに、事前情報がじゃまをする。自分が親にされていやだったことをなぞってしまったと気づくと…へこむ。子に同行した親たちの相当数が、日々の苦労が報われる…!とか、心の準備をしておかなければ…などと、痛切に感じたに違いない。
5つの感情が彼女の心に司令を出し、生活(思い出)に彩りを与えていた前作。本作では、新たな感情たちも登場し、どの感情が目前の困った事態を収められるのかと右往左往する。それぞれに必死で、どこか自信がない。トラブルメーカーに見えるシンパイのひたむきさも、いつしか、どこか愛おしく思えた。
カナシミの声は、期待に違わず大竹しのぶさんが続投。相変わらず、カナシミの声そのもの! シンパイの多部未華子さん(「ボス・ベイビー ファミリー ミッション」でムロツヨシと好タッグ!)も、お騒がせキャラながら愛らしく、好演だった。
わが家の13歳には、いつかこっそり感想を尋ねてみたい。…それって、いつなんだろ。
ご家庭の雰囲気が目に浮かびなんだか心が和みました😌
どんな感情の自分も愛すべきわたしの一部。
そして目の前の相手も、同じく。
いつの時代も一度きりのこの人生、愛をもって進みたいなと思わせる作品でしたね〜。
みかずきです
本作、思春期の少女の揺れ動く感情を擬人化しています。
擬人化された様々な感情たちがしっかりキャラ立ちしているので、
思春期の複雑な感情が分かり易く描いているので、
思春期未経験、経験中、経験終了までの幅広い年齢層の心に響く作品になっていると思います。
特に経験終了している大人、仰る様にその中でも思春期の子供がいる親たちには、強く響くと推察します。私の子供は社会人なので私は該当者ではありませんが、当時の悶々とした気持ちが蘇ってきて胸が熱くなりました。
では、また共感作で