劇場公開日 2024年3月1日

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「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で「トゥッティ・フルッティ」を」リトル・リチャード アイ・アム・エヴリシング La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で「トゥッティ・フルッティ」を

2024年9月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 数十年前のこと。初期のビートルズの曲の中でもお気に入りの「のっぽのサリー」が、ビートルズの自作曲ではなくカバーなのだと知った時には驚いたなぁ。それを作曲し、歌い、世に知らしめ、ロックの創始者として知られたのがリトル・リチャードです。本作はその足跡を辿るドキュメンタリーです。

 僕が、ビートルズの曲だと思っていた事こそが、彼が終生訴え続けた事だったのでしょう。黒人で、ゲイでジャンキーである事を公言していては、白人の様に稼ぐ事はできなかったのです。しかし、彼は「抵抗せる聖人」であった訳ではなく、かなり遣りたい放題の人生だった事が窺えます。

 信仰の道を熱く語り、「神のお陰でドラッグをやめた」と語りながらも恐らく薬物依存で、「ゲイから離れた」と言って同性愛の支持者を裏切り、大口を叩き、乱交と聖書が同居する日々を送ったのです。

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(1985)のダンスパーティー・シーンで主人公のマーティーが演奏するのが、チャック・ベリーの「ジョニーBグッド」ではなくリトル・リチャードの「トゥッティ・フルッティ」だったら彼はさぞや喜び誇りに思っただろうな・・などと考えてしまうのでした。

La Strada