「AGE」DitO ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
AGE
結城さんが監督と主演を務めており、フィリピンでのボクシング映画かなーくらいの知識で鑑賞。
いぶし銀のボクサー神山と娘の桃子がフィリピンで再会して…という感じでお話が進んでいき、展開もトントン拍子ですが早すぎることはなくとても観やすい作りになっていました。
父と娘のドギマギした感じから徐々に元のような親子になっていく流れは親子愛好きな身としてはとても良かったですし、2人がそれぞれ現地の人と交流していくごとに熱を取り戻し、笑顔も戻ってきてという重い展開にはいかず、希望を掴み取っていく展開なのが好みでした。
ジョシュアと桃子の恋愛関係にならない微笑ましい距離感がたまらなく良くて、ジョシュアの笑顔がとっても良い笑顔で癒されました。
寮母のアナリンが実の母かってくらい桃子の面倒を見てくれているのも嬉しくなる描写でした。
神山とシシやタマゴンといったジムの面々も本当に優しくしてくれているのも最高で、それに応えようと奮起する神山の汗にこちらも見事に胸を打たれました。
ボクシングのシーンは特別多くないんですが、スタントなしで全員生身でバチバチにやり合ってくれるので見応え抜群ですし、効果音で盛り上げるのではなく、ありのままのシュッとした音で映画の中のボクシングを観れるという新鮮な体験もできました。
ボクシングのシーン含め、映画を盛り上げるところでドラムを叩きまくって鼓舞してくる作品は音楽映画以外では珍しいなと思いましたし、響きまくっているのでテンションはぶち上がり続けていきました。
若干間延びした時間があったり、登場人物の背景がボヤッとしていたところは気になりましたが、普段観る映画とはまた違う色と音を楽しめる作品で良かったです。
年齢なんて関係ない精神で生きていこう。
鑑賞日 7/29
鑑賞時間 17:50〜19:55
座席 C-2