リトル・エッラのレビュー・感想・評価
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ほぼ無条件におすすめできる。ぜひ。
今年133本目(合計1,225本目/今月(2024年4月度)7本目)。
(前の作品 「ブルックリンでオペラを」→この作品「リトル・エッラ」→次の作品「パスト ライブス 再会」)
シネマートでは、この映画の公開としてトークショーがあったほか、関連作品で「ロスバンド」が1日限りで復活ととても良かったです。
エッラちゃんは…。(日本でいう)小学生の低学年か、保育園(か、幼稚園)かの高学年かな…といったところです(限定させる記述ってありましたっけ?)。要は5~7歳くらいということになりましょう。
そのエッラちゃんが好きなのは「ある人」だけであり、その人に構って(かまって)もらうことが、親や学校の友達よりも好きで大切であるのに、実はその「ある人」が「別の人」を自宅に入れてしまったからご機嫌斜めになったエッラちゃん、何とかして追い出そうとすごいいたずらを連発するのですが…。さてどうなる?という趣旨の映画です。
この「子の(あるできごとを経た後の)成長」を描く映画でもあるし、また、この映画で扱われている、日本でも今盛んな事項である「いわゆるLGBTQ」に関することなども、誰も否定も肯定もしないし、また映画内でも否定するようにも肯定するようにも描かれず、ありのままがそのまま描かれます。この点については日本はどうしてもこの点について「後進国」というところですので、この映画のようなあり方が(もっと広義にいえば、フェミニズム思想しかり、身体障がい者差別しかりのいろいろな問題。要はダイバーシティ思想)日本でも当たり前になってくれば…といったところです。
安心の一般指定で、まぁ「いたずらの度合いがひどいでしょ」というシーンは一応あるんですが、それでも全体から見れば完全にハッピーエンドであり、「いたずらで人を追い出そうとしたり、仮に追い出せたとしても、それは完全な解決にならない」ことも示したものであり(換言すれば、人を独占するときにその人の関係者を排斥する行為に意味はない、ということ)、誰がみても満足度は高いかなといったところです。
※ いたずらシーンの中には、明らかに「子供のいたずら」を越している部分もあるので、そこを「厳しく」採点すれば、0.3~1.0くらいの減点幅に来るんじゃないかと思います。個人的には「まぁそこまではいいだろう」というところです(ここは、子育て経験がない独身の私の観点からで、実際にお子さんがいる家庭だと「そりゃ違うだろう」というのは理解ができます)。
ここでは評価が5.0しかないのでそのようにしてますが、8.0程度はつくんじゃないのかな、といったところです。
減点対象までは特に見出せなかったのでフルスコアにしています。
(あえていえば、エンディングロールが黄色背景で文字が白で出るため、読みづらいといえる部分はありましょうが、そこはスウェーデン語しか書かれていないはずであり、そうであれば読めようがどうしようが関係がなく、この映画の「テーマの色」が黄色であることはポスター等からわかる部分も加味したものです)
アヤックスじゃなくてPSV
知らない大人の存在が子供にとって物凄くストレスになる、というところに、自分の嫌な経験が呼び覚まされてちょっと苦しかった。
ところで、自国チームではなくマジョルカを贔屓するスウェーデン少女って何かの隠喩なんだろうか?最後もユニ着てたし。
BFF
監督の前作「ロスバンド」が年間ベスト10に入れるくらい好きな作品で、あの優しさに満ち満ちた世界を作った人の新作が楽しめるのかと公開日までワクワクしており、初日に劇場に突撃しました。
監督の舞台挨拶付き上映に行きたかったんですが、あいにく予定が入って遠出をするため叶わず…。でも初日特典のステッカーが貰えたのでハッピーです。
前作の大人びたガールとは打って変わって、今作は等身大の子供、ワガママ全開な子供が主人公で、振り回しまくりの彼女がどうやって成長していくのかというのが主題に添えられており、みなぎるパワーを感じる作品になっていました。
両親が謎に放置的(展開的には仕方ない)で、そりゃ優しくしてくれる叔父さんのトミーに懐くわなと思いましたが、それもあってあんなにワガママになったのかなと腑に落ちるところもありました。
正直言ってエッラの行動はやり過ぎなところが多く、いい加減にしなさい!と怒りたくなるくらいには行きすぎた行動があってその部分が全開になっているシーンは乗れませんでした。
大切な人が取られるってなって、スティーブにあやれこれやするシーンはまだ可愛げがあるんですが、砂糖を塩にすり替えた辺りから行動が激しくなっていき、徹底的にポーラに嫌われるように仕向けるのは子供っぽさとかではなくシンプルにマセたクソガキだなと怪訝な目で観ていました。
オットーから貸してもらったネズミをカバンに入れて驚かせようとするも、驚いたのはトミーで、始末されそうになるという大変な事になっているのに、悪びれる事なく嫌がらせを続けますし、オットーにもいなくなった事を責められると逆ギレしたりと、身勝手さは流石に許容できませんでした。
スキンヘッドが嫌われると聞いてからの行動はかなり狂気じみていて、トミーがヘアリストだからハサミとかを持っているにしてもそれを勝手に使って前髪を切ったり、バリカンでスキンヘッドにさせようとしたりと、一歩間違えたら大怪我をさせてしまうところを無邪気さで片付けてはいけないよなとビクビクしながら観ていました。
殺人を犯す人の第一歩といってはなんですが、幼少期でここまで嫉妬に狂っていたら、大人になってからの嫉妬とかもうどんなレベルになるんだろうとホラーよりも怖いものを感じてしまいました(この後にオーメンを観たんですが、今作の方が怖かったです笑)。
同性愛が自然と盛り込まれており、それを冷たい目で観る人がおらず、トミーとスティーブも真剣に愛し合っている様子が素晴らしく、今作の中でも飛び抜けた美点だったと思います。
どうしても邦画や某夢の国の作品なんかは、入れるとくどさと説教くささが感じられるので、ここを作品の一部を強調させるためではなく、作品に滲ませているところにも強く共感を覚えました。
サッカーのシュートで中々ゴールが当たらないという伏線がデイビッドを空港で止めるための伏線になっていたとは…これは一本取られました。ナイスシュート!と思わず叫びたくなりました。
少し成長して、オットーとも仲直りしてBFF(Best Friend Forever)になってみんなとサッカーを楽しむという優しい終わり方になっていたのは良かったです。
今作はエッラの行動をどこまで許容できるかによって大きく評価が分かれるなと思いました。
自分は行きすぎた行動にはイラッとさせられましたし、子供だからと許してはいけないと思ったのでそこはマイナス点でした。
前作が好きすぎるが故に期待値が上がってしまったというのもあるのですが、ちょっと物足りなかったかなぁと思いました。
自分の子供がいるかいないかで評価が変わるのかなとも思いましたし、挑戦的な一本だったんだと思います。
鑑賞日 4/5
鑑賞時間 12:20〜13:45
座席 H-7
リトル・エッラ 予告で描かれてた通りの展開が続き落ち着いた安心して...
リトル・エッラ
予告で描かれてた通りの展開が続き落ち着いた安心して見られる作品。
予告で伝わる通りエッラの叔父さんに対する愛情がとても可愛くストレート。童心を思い出させてくれる作品。
ただハマりきれない所はエッラを除く俳優さん達が意図的なのかどうか知らないがぎこちない演技に見えてくさいところが若干苦手だったかな。
中々目にかからないスウェーデン映画を見れた事はいい経験となった。
個人的な2024年洋画新作鑑賞ランキング
1 ネクスト・ゴール・ウィンズ 4.8
2 Firebird ファイアバード 4.8
3 コット、はじまりの夏 4.7
4 アイアンクロー 4.7
5 オッペンハイマー 4.7
6 アマグロリア(原題)Àma Gloria(横浜フランス映画祭2024) 4.7
7 コンセント 同意(横浜フランス映画祭2024) 4.7
8 ARGYLLE/アーガイル 4.7
9 アリバイ・ドット・コム2 ウェディング・ミッション4.5
10 バティモン5 望まれざる者(横浜フランス映画祭2024) 4.5
11 デューン 砂の惑星 PART2 4.5
12 愛する時(横浜フランス映画祭2024) 4.5
13 ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ 4.5
14 アクアマン/失われた王国 4.5
15 ニューヨーク・オールド・アパートメント4.3
16 異人たち 3.7
17 ミツバチと私 3.6
18 ブリックレイヤー 3.5
19 ネネスーパースター(原題) Neneh Superstar (横浜フランス映画祭2024) 3.4
20 オーメン:ザ・ファースト 3.4
21 RHEINGOLD ラインゴールド 3.3
22 12日の殺人 3.3
23 インフィニティ・プール 3.3
24 ゴーストバスターズ フローズン・サマー 3.2
25 コール・ジェーン -女性たちの秘密の電話- 3.2
26 コヴェナント/約束の救出 3.0
27 僕らの世界が交わるまで3.0
28 ブルックリンでオペラを 3.0
29 ストリートダンサー 3.0
30 カラーパープル 2.9
31 弟は僕のヒーロー 2.8
32 RED SHOES レッド・シューズ 2.8
33 画家ボナール ピエールとマルト(横浜フランス映画祭2024) 2.7
34 Vermines(横浜フランス映画祭2024) 2.6
35 関心領域 2.6
36 ジャンプ、ダーリン 2.5
37 エクスペンダブルズ ニューブラッド 2.3
30 けもの(仮題)La Bête(横浜フランス映画祭2024) 2.3
39 マダム・ウェブ 2.3
40 落下の解剖学 2.3
41 ダム・マネー ウォール街を狙え! 2.3
42 哀れなるものたち 2.3
43 ザ・エクスチェンジ 2.2
44 DOGMAN ドッグマン 2.2
45 パスト ライブス/再会 2.2
46 リトル・エッラ 2.2
47 パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ 2.2
48 ボーはおそれている 2.2
49 ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人 2.2
50 瞳をとじて 2.2
51 ゴースト・トロピック 2.2
52 葬送のカーネーション 2.2
53 Here ヒア 2.1
54 美しき仕事 4Kレストア版(横浜フランス映画祭2024) 2.0
55 ハンテッド 狩られる夜 2.0
56 サウンド・オブ・サイレンス 2.0
57 ゴッドランド GODLAND 2.0
58 ポーカー・フェイス/裏切りのカード 1.9
59 アバウト・ライフ 幸せの選択肢 1.8
60 サン・セバスチャンへ、ようこそ 1.8
61 デストラップ 狼狩り 1.6
62 VESPER/ヴェスパー 1.5
63 フィスト・オブ・ザ・コンドル 0.5
番外
QUEEN ROCK MONTREAL 5.0
あの夏のルカ 5.0
私ときどきレッサーパンダ 5.0
FLY! フライ! 5.0
DUNE デューン 砂の惑星 リバイバル 4.0
π〈パイ〉 デジタルリマスター 2.0
ピアノ・レッスン 4Kデジタルリマスター版 1.5
面白い!何故かホッとする作品
面白かった。
何故かホッとする作品。エッラはトミーが
好きだけど、スティーブは嫌い。スティーブに
いたずらするが、上手くいかず友達のオットーの大事な物もなくす。
これ以上はネタバレになるので省くが、どこか
ホッとする。トミーもスティーブもエッラが本当に好き。エッラも自分のやった事に気づいた。最後は一安心。ラストも後味がいいし、
スティーブとトミーも友達以上の関係になる。
観て良かった作品。
重い作品の後はホッとする作品に出会いたい。
リトル・エッラはそれがピッタリ。
おすすめします。
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