もしも徳川家康が総理大臣になったらのレビュー・感想・評価
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笑い‼︎笑い‼︎感動‼︎
最初からギャグが面白すぎてこの時点で期待以上‼︎
前半はギャグシーンが多めで偉人内閣のみんな面白かったけど、北条政子や徳川綱吉の笑えるシーンが特に面白かった‼︎
自分的に序盤の方から好きな石田三成が出てきて、嬉しかった‼︎
そして、後半からはかなり雰囲気が変わったけど、後半の展開もすごい好き‼︎
竹中直人さんの演技がイイ‼︎
ラストの徳川家康の演説もグッときました‼︎
織田信長が復活しなかったのはちょっと残念とてもカッコ良かったからラストとかでもう一回出てきてほしかったな〜
浜辺美波さん、赤楚衛二さんの出番が多くて良かったです‼︎
笑えて、感動できてとても面白かったです‼︎
今の日本に向けて伝えたいこと
各偉人たちのネタが入っててそれなりには面白かった。
思ってたより争い感は少なく陰謀が少しあったぐらい。
コロナという新しめの題材を取り入れることにより親近感を増し、今の政治の大切なを伝える映画であった。
偉人たちが消える時のBGMかっこいい...
言いたいことはわかるけど
おおよそ想像はついていたけど前半ギャグ調、後半説教のつくり。
前半のギャグ調子は何度か吹き出しそうになりました。意外と他の観客が冷静に観ていらっしゃったので、ものすごく笑いをこらえました。
ここまでふざけた設定なんだから個人的には全編ギャグ調で行ってほしかったな。
後半の説教パート、政治や世相を皮肉ったギャグ映画といえばチャップリンが思い浮かぶけど、全然その域には達していないと思う。説教のセンスが「またかよ」って感じましたね。日本映画やドラマにありがちなやつ。
そして〆は独裁を企む者を阻むオチ。
言いたいことはわかるけど、原作?脚本?何かしらもうちょっとひねって欲しかったなぁ。
役者たちは豪華なだけではなく、それぞれの持ち味を醸しだして存在感をフルに表現していたと思います。
ありがちな配役だけどハマっているGACKTの信長、野村萬斎の家康、竹中直人の秀吉、めっちゃ濃い!
その濃さの中、浜辺美波は少し地味に感じたけど、可憐な一輪の花のような立ち位置で、そこに居てくれて良かったと思える存在でした。
役者たちの演技や存在感は抜群だけど、設定や脚本がいまいちのように思います。
風刺とパロディーとエキストラ
どんなオチにするのか楽しみにしてました!
まず好きな坂本龍馬さんがカッコいいので良き。
*****
あと偉人達を復活させる技術がちょっと無理矢理だけどまず復活しないと話にならないのでサクッと説明したら速攻でとっとと復活し即、組閣してるのが良かった(笑)
この、復活させたのが「どうする家康」で明智光秀だった方がキャスティングされてるのも秀逸〜~!
途中で偉人達の中から秀吉が野望を企むけど、それを望んで実はバグプログラムだったから復活させちゃいけなかったのに担当の偉い人達が流行り病で亡くなったことにかこつけて復活させちゃったのが旧明智光秀さんというのがもう。。秀吉にうまいこと信長を暗殺させることを彼がやっていて、キャスティングした人凄いと思いました。NHK大河ドラマ見てて良かった!
*****
あと北条政子さんが「エスエヌエスとやらを駆使しましょう」と言ったり徹子の部屋をやったり(笑)
秀吉が家康に詰め寄る場面では「さぁ、どうする?家康!!」とまんま大河ドラマのタイトル喋ってるし(笑)(笑)
組閣された徳川の綱吉さんと吉宗さんは、家康が部屋に入ってきたら即「権現様!!!」と膝をついて平伏するのがもうちゃんと役柄を徹底させていて面白かったです😆
徳川幕府の初代と5代目と8代目が同じ空間に一緒にいるって面白すぎました!!
徳川幕府からの組閣が3人もいるのは凄い。
*****
江口のり子さんは尼将軍の迫力だけでなく、天照大御神をちょっと演じて!と頼まれたらノリノリでやってたし(笑)
随所にパロディーがあり面白かったです。
*****
あと後半は秀吉に現代人のことを「せっかく政(まつりごと)に参加してよいと言われているのに、選挙でのこの投票率の低さはどうだ!」とズバリ。
そして情報は沢山あるけどその情報に振り回されたりすぐ煽動に乗せられてしまう現代人のこともチクリと。
偉人達、現代への理解と考察が凄い。
また予告編にもありましたが、国会で居眠りしてる議員達に信長が「目ぇを覚ませえぇぇ!」と一喝するところはやっぱり良かったです!!
GACKTさん、織田信長の衣装が「翔んで埼玉」のキャラと似てました(笑)
******
そして、各地で偉人内閣のフィーバーが起こった様子を表すのにまぁ各祭り会場や各コンサート会場への来場者エキストラ数が半端ない!!
よくこれだけエキストラ集めたなぁと圧倒されました。
何気に新選組の土方さんも復活してて良かったです。
*****
ただ、1つ1つの要素は面白いのに映画としては全体的なパンチが何故か薄く感じて、、そこが少し残念だったかも。
復活させた人が多すぎたかな?
*****
偉人からのメッセージとして、坂本龍馬さんの「(人任せにせず)もっと自分に期待するんだ!」という事と、
「そなた達(現代人の君たち)を信じる!」と煉󠄁獄さんのように言ってくれた家康総理の最後の演説は、とても良かったです!
秀吉=竹中直人
先入観として、
かなりなおふざけでら笑わせてくれる映画に違いないと
思っていたら、割と真面目な作品で驚きました。
ただ、歴史で登場人物たちのエピソードを
知っていると結構笑えます。
歴史上の人物のチョイスがいまひとつピンと来ず、
やはり史実でも本作でも濃いキャラの
家康、信長、秀吉、龍馬あたりしか記憶に残らず
しかも、主人公が浜辺美波だったことを
エンディングで初めて認識しました(笑)
内容は、今の日本の政治や国民の政治に対する
姿勢を皮肉たっぷりに批判したもので、
「人々が考え…」と、何も考えず受ける…でなく、
自ら考えることを促すのは、私としては好感が持て
ました。自分が働いている会社の従業員にも
家康と同じことを言いたいですから。
それにしても、秀吉は竹中直人が最もハマると
思います。大河ドラマの主人公のときにも
そう思いましたが、大河ドラマ「軍師官兵衛」の
狂った秀吉像がまさにイメージ通りで、
本作も晩年に近い秀吉だったため、
悪役にピッタリでしたね。
龍馬の「ぜよは、ぜよぜよ」も面白かったですし、
山本耕史演じる土方歳三の「待たせたな!」も
期待通りでした。
あ、山本耕史の土方歳三もハマり役ですね。
もうこの人しかいないくらい似合っていますが、
『燃えよ剣』の岡田准一も良かったですね。
GACKTは予想通り&期待通り、野村萬斎の家康は
威風堂々としていて所作も美しく
そして存在感があってかっこよかったです。
俳優陣の演技を見ているだけでも面白いですね。
大江戸捜査網のテーマソング
だとイントロでパッとわかった人は確実に時代劇マニアでしょう
創作としての着眼点は良かったと思う
今の流行りの転生ものに歴史上の人物を引っ張り出し、ちょいちょい小ネタ挟む感じは親しみやすい印象を受けた
ただ時間的な問題もあってか偉人ジャーズ主要4キャラ以外の影が異常に薄い、特に北条政子と紫式部は人数合わせ感が否めない
加えて最後に延々と語る時間が与えられてる家康と秀吉以外の偉人達は復活してどう思ったのかの描写もない
その辺りが割引点ですが、娯楽作品としては楽しめる出来だと思います
私的にはちょっと盛り上がりかけた坂本龍馬の恋愛パートがもっとあったら更に良かったかな…
【”目ぇを覚ませええ!”愛知が誇る三英傑を筆頭に日本史の偉人達がAIにより復活し、内閣を結成する破天荒なエンタメ作品。キャスティングが絶妙で就任した役職も適任。日本史好きには堪らない作品でもある。】
■2020年。コロナ禍により総理大臣が急死し、内閣も崩壊する。政府の人事を陰で操る御子柴(酒向芳)は、人工知能で且つての歴史の偉人を復活させて偉人内閣を立ち上げる。
◆感想<Caution!内容にやや、触れています。>
・今作のキャスティングが絶妙で、偉人たちが任命された職務とのマッチングも抜群に可笑しい。
1.徳川家康:総理大臣(野村萬斎)
もう、この人しかいないでしょう!
そして、彼は策謀に会いつつも、国民の安寧を考えるのである。流石、徳川幕府260年の礎を築いた男である。
2.豊臣秀吉:財務大臣(竹中直人)
秀吉は竹中直人に尽きる!何たって、大河ドラマで二度も秀吉を演じているからね!
作品後半の、腹黒さや狡猾さもバッチリである。
3.織田信長:経済産業省大臣(GACKT)
今作で、一番格好良かった大臣だったなあ。
リモート国会で居眠りしている愚かしき議員たちに、”目ぇを覚ませええ!”とドスの効いた声で叩き起こすシーンは、場内爆笑。大体さあ、議員の人達は給料もらっているのに国会で寝すぎだし、リモートにすれば寝ているのも分かるから宜しい。更に議員は半分で良いんじゃないの?特に、参議院かな。
彼は、更に、”令和、楽市楽座”を拓いて、経済を回すのである。斬新である。
流石、新しもの好きである。
4.坂本龍馬:内閣官房長官(赤楚衛二)
リポーターの西村(浜辺美波)が、突然質問を振られて“ぜよって何ですか?”と聞くシーンも可笑しかったな。”ぜよは、ぜよぜよ。”クスクス。
5.徳川吉宗:農林水産大臣(高嶋政広)
享保の改革の人だからね。農業政策だったらバッチリ!
”暴れん坊将軍ならぬ、暴れない将軍。”というキャッチコピーもナイスである。当然、家康には頭が上がらない。
6. 徳川綱吉:厚生労働大臣(池田鉄洋)
生類憐みの令を出したお陰で、愚君とされているが、実は良い面も多かった人である。当然、彼も家康には頭が上がらない。
7.北条政子:総務大臣(江口のりこ)
もう、絶妙に可笑しいキャスティングである。“♪るーるる、るるる、るーるる♪”と音楽がながれる中の”政子の部屋”のシーンも、場内から笑い声が上がる。
8.紫式部:文部科学大臣(観月ありさ)
リモートで、源氏物語の教育をチビッ子達にする。
9.聖徳太子:法務大臣(長井短)
正に、元祖法務大臣である。なんたって、十七条憲法を定めた人だからねえ。
10. 足利義満:外務大臣(小手伸也)
何でも、金ぴかが好き。金閣寺を建てた人だからねえ。
■偉人政府が行った政策
1.コロナ給付金の全国民への無償支給
・マスコミから”手続きはどうするのだ!””財源は?”という質問に、経済産業省大臣の織田信長は、大企業のトップを集め、比叡山の焼き討ちの話をしながら寄付金を募るのである。”鳴かぬなら、殺してしまえ不如帰。”そして、次々に集まる寄付金。クスクス。
そして、”ズルをした人にはどうするんだ!”と言う質問には、”斬首だ!”とキッパリ!
2.農林水産大臣の徳川吉宗が提示した、コロナ禍で職を失った人への全国の遊休農地解放。そして、日本の食物自給率を上げる政策。斬新だなあ。
3.前述した、国会のリモート会議化。
大賛成である。序でに議員数も減らせばよい。更に、分かり易いように、寝ている議員はドアップでTVに映す事を提案したい。(NHKは忖度するからなあ・・。)
■で、起こった謀反。
・日本国民の人気が集中した織田信長が”人生50年・・。”と敦盛を能舞台で舞う中、ホログラムが消えてしまうシーン。
替わって登場した秀吉の本性を表した悪い顔を、竹中直人が嬉しそうに演じる。何たって、いまだに本能寺の変は秀吉が企てた説がある位だからねえ。
”中国大返し”は、信じられないとか言ってね。
更に、秀吉は現代日本の民の思想、行動を激しく痛罵するのである。
”SNSとやらに振り回され、自分の意見を持たない。今の選挙の投票率の低さは何だ!”悔しいが、正論だろう。
・そんな中、家康は秀吉と御子柴の画策により幽閉されるのである。そして、家康内閣総辞職とかメディアに出てしまうのである。
秀吉なんか、信長がいた時にはヘコヘコしていたのに、居なくなったら大威張り。中途半端に出世する輩って、こういう右顧左眄する奴が多い。けれど、途中で居なくなる。世の常である。
・だが、ここで描かれる信長と家康が話し合うシーンが、後半に効いてくるのである。信長は秀吉に対し”貴方は、私が成し遂げなかった日の本統一をし、世界でも稀なる安寧な時代を築いた人だ。”という言葉は、ナカナカであった。
・そして、復活した家康は、
”儂は民を信じる。そして、変わらぬ安寧な世を築いて欲しい。”と言うのである。
その言葉を聞いた日本の民は涙し、皆、選挙にも足を運ぶのである。
投票率が、空前の数字を叩き出すシーンも良かったなあ。
更に、リポーターの西村から好きな風景を問われ、家康は高台から江戸城を見下ろして、感慨深げに自身が礎を築いた”江戸の町”を見るのである。
<今作は、大変面白い偉人コメディでありつつも、現代日本に生きる我々に大切なメッセージを告げる作品である。
それにしても、偉人政府のキャラクターたちは、個性豊かで良かったなあ。
掲げる政策も、斬新だったしね。流石、日本の土台を築き上げて来た偉人達である。>
初めて映画を観てて途中で帰りたくなりました。
偉人内閣を作るという設定は凄く面白いのに、ストーリーや演出があまりにもチープすぎて退屈な作品でした。ご都合主義すぎる展開に何度も欠伸をしてしまい、途中で帰りたかったのですがなんとか最後まで耐えました。
時間軸はコロナ禍の日本らしく、偉人ならではの政策でコロナ禍をどうにかしていくのかなと思ったらやってることは現実の政府がやっていた政策と大して変わらず肩透かしでした。ワクチンがあるとはいえコロナ禍にも関わらず大勢で集まってお祭りをするというのも違和感が凄かったです。
主人公の記者も結局最後まで目立った活躍はしなかったにも関わらず周囲から不自然に持ち上げられていて、いらなかったなと思いました。
ご都合主義を通すなら、中途半端なシリアス要素は入れないで、ギャグやコメディに突っ切って欲しかったです。予告を観て楽しみにしていただけに、とても残念な作品でした。
キャスティングをみるだけでもう面白い
とにかく面白い、オススメです。
最初は強いリーダーシップのもとに、
早い決断で次々と政策を進めていく、
昨今の内閣にはないさすが偉人内閣
と思ったけど、
この作品の真意はそこではなかった。
最後の大演説にもあったように、
この映画は、いまの政治家たち、
マスコミ、そして我々のような有権者
すべてに向けられている、
非常に強いメッセージを感じた。
方向性や対応は違うけど、豊臣秀吉公も
徳川家康公も同じことを憂いており、
その信念を貫けた家康公のおかけで、
200年以上も安定した江戸幕府を築けたことは
見事に表現されていたように思う。
自分の中での最初の爆笑ポイントは、
豊臣秀吉公が初めて登場したときの、
手話通訳のアワアワぶりでしたw
想いを継ぐ。
アナウンス部にいきたい新人局員政治部の西村理沙と、コロナ禍で首相の死からAIホログラムで歴史上の人物を復活させ最強内閣を作ろうと発足させた偉人内閣の話。
コロナで世界中がパンデミックで死亡者多数のなか…、坂本龍馬の挨拶から始まり、ノリノリのBGMで豊臣秀吉の口からノリで国民一人あたり50万至急10日以内にと始まる。
本作観ての率直な感想はコロナ感染が広まり始め国民全体が不安な中、勿論政府側もどう対応したらと迷走してたとは思うけれど、政府側の対応の悪さ遅さなどを本作だと素早い対応、有言実行で国民へ安心を与えた序盤、少し政府へのディスりじゃないけど「あの時対応悪かった、遅かった」よねと訴えてる様にも見えてしまった個人的に。
あとラストの家康のスピーチは熱く観てる私達、現代の人へのメッセージじゃないけど、くだらないSNSに左右されるなとか、人任せにするなとか、自分をしっかりもてみたいな作品からのメッセージの様にも聞こえました。
内閣解散時のラスト、1人のリポーターからの思い出はありますか?に対して応えた家康の「高台から見下ろす江戸の町かな」ってセリフには何故か妙にグッときたね。
とりあえず坂本龍馬と婚約者に似てた西村理沙との恋模様も少しあった様にもみえ面白かった。
思ってたのとは違ったけど、好き
もっとコメディな作りかなと思ってたけど意外に真面目なストーリー
キャストが豪華だったので納得
個人的にはもっともっとコメディしてほしかったなぁ(大笑いトコが無かった)
小ネタは多いけど
(どうする、家康)ウケた
(土方歳三→山本耕史)嬉しかった
(石田三成→音尾琢真)どうする家康では敵役じゃん😂
敦盛?ガクト信長と萬斎家康ではやっぱり野村萬斎の敦盛に目がいく
偉人内閣、閣僚だけかと思ってたのに土方歳三やら石田三成やら緒方洪庵やら出てくるならもっと出して欲しかった
あとメイン以外の他閣僚にも、もっとスポットを当ててほしかった
まぁ単発映画では尺が足りないか
長編にして最後のお別れをもっと泣けるようにし、別れ後の喪失感も欲しかったなぁ
不満な点は多いけど個人的に好きだったし面白かったゆえの不満
最後の演説も響いたし『自分に期待』もベタながら刺さりました
響くシーンと冷めるシーンと
全体的には好きな作品
ラストメッセージは素直にしみた
でも途中の“秀吉ブーム”的なのが
エンタメとはいえ現代人の設定、
ちょっとバカすぎる気がしました
コメンテーターのご都合主義的な
手のひら返しトークとかリアルで良かった
あと、思っていたよりは良かったですが
個人的に坂本龍馬は「ドラマ 仁」の
内野聖陽がベストすぎて
赤楚衛二くんはちょっとキレイすぎた
まぁ浜辺美波とちょっとロマンスっぽくするなら
内野さんじゃ無理があるとは思うけど
犬にされた綱吉が気の毒でした
戻れて良かったけど
この政権の手法を本気で望む人がいたら、少し立ち止まって考えなおしたほうが良い
2024.7.26 イオンシネマ京都桂川
2024年の日本映画(110分、G)
原作は眞邊明人『もしも徳川家康が総理大臣になったら(サンマーク出版)』
コロナ禍で崩壊した政府の代わりに偉人をAIで再現して政権を任せる様子を描いたコメディ映画
監督は竹内英樹
脚本は徳永友一
物語の舞台は、2021年の日本
コロナの影響にて政権が崩壊し、その臨時措置として、AIによって偉人を復活させることになった
日本党の幹事長・御子柴(酒向芳)主導のもと、臨時内閣が発表され、総理大臣には徳川家康(野村萬斎)が選ばれていた
彼らは1年間限定の臨時内閣だったが、その強引な手法に国民は困惑し、発足当時の支持率は散々たるものだった
だが、織田信長(GAKCT)の人気、豊臣秀吉(竹中直人)の強引な改革が支持され、人気はどんどん上がっていった
テレビ局の社会部の新人記者・西村理沙(浜辺美波)は、上司の諸本(梶原善)から取材をしろと厳命され、幹事長の坂本龍馬(赤楚衛二)に単独取材を試みる
龍馬は素直で単純な理沙を気に入り、隠し事をすることもなく、政権の目論見を教えていくのである
映画は、偉人たちが政権を担っている様子を描いているが、実際にはAIが政治を担っているもので、そのAI製作者の目論見というものが隠されている
偉人という隠れ蓑によって首謀者の思惑が逸らされる感じになっていて、これは現在の政局でも使われる手法である
表面的なものに騙され、劇場型選挙に傾倒する国民を眺める内容になっていて、リアルだと「何らかのかたちで有名になった中身のない人」を政治家にして、裏で糸を引いている政治家がいるという構図とまったく同じだったりする
今回は、コロナ禍でもあり、あの時にして欲しかったこと、あの時こうすれば良かったというものをぶちまけていて、それが政策の共感性に結び付いているのだが、これをリアルと混同する人がいたら結構ヤバいと思う
客観的に観れば、そこで行われている政治は恐怖政治であり、それを武士道でコーティングして、さもカッコいい感じになっている
後半では心に響く演説というものが延々と垂れ流されるが、ここまで理想論ばかりだと醒めてしまう人もいるのではないだろうか
現在の政治家は、政治家たる人間が私利私欲のためにポジションを悪用して、負担だけは国民に強いるという現状があるので、AIホログラムが何を言っても、騙されるのは表層だけを汲み取っている国民や、それを誇張するマスコミに騙されてしまう人だけのように思えた
いずれにせよ、コメディ映画として眺める分には面白いが、ここで行われるような政治が現実的に起きたら結構ヤバいと思う
国民の理解をもって、ある方向に誘導しているというよりは、状況を利用して扇動している部分もあるので、ここまで事が運んだら相当なことだと思う
見かけ上は国民ファーストっぽい政策が多いが、給付金を捻出するために企業から内部留保を奪っても、結局はそのしわ寄せは従業員に来る
また、農業改革と言っても、非就労状態の人員を無理やり動員するということになるので、職業選択の自由とかもなかったりする
コロナで職を失った人が、未経験の農業に駆り出され、それに参加しないと非国民状態になって、世論から抹殺されるということ考えれば結構無茶なんじゃないかなあと思ってしまった
コロナの影響を受けて、実際に職を失った人が見ればたまったものではないと思うので、あくまでも影響をそこまで受けなかった人が上から目線で眺める映画のように感じた
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