「ステレオタイプで笑えない」もしも徳川家康が総理大臣になったら 山の手ロックさんの映画レビュー(感想・評価)
ステレオタイプで笑えない
コロナ禍を背景に、過去の偉人たちが揃ったら、どんな政治をしただろうか、というファンタジー。
原作は未読なので、どのくらい具体的に描かれていたのか知らないが、実際出てきた政策が、ロックダウンと現金給付ぐらいで、現実を後追いしただけの物足りなさ。なるほどその手があったかも、と思わせるくらいのものがあったら面白かったのに…
映画としてのテーマは至極真っ当で、派手な演出も、偉人たちに熱狂する人々を茶化したものだということはわかるが、そんな作品を観たいわけじゃなかったのに、というのが正直なところ。
前半は信長と秀吉ばかり目立っていて、肝心の家康の影が薄かったのは、最後の演説のためということか。
偉人たちをめぐるギャグやパロディも、あまりにステレオタイプで、ひねりや笑いどころがなかった。
役者陣は大まじめに演じていたが、一番印象に残ったのが、アップにも耐えられる浜辺美波の肌の美しさ、なんて言ったら、今時まずいのかな。
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