劇場公開日 2024年7月26日

「キャストのファンは見て損しない怪演映画」もしも徳川家康が総理大臣になったら LittleTitanさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5キャストのファンは見て損しない怪演映画

2024年8月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

萌える

 ツッコミ処に事欠かないトンデモ映画だけど、三英傑(家康+秀吉+信長)の怪演は愉しい。野村萬斎の説得力、竹中直人の弾け方、Gacktの迫力は流石。3人ともハマり役。「竹中直人にやり過ぎはない(周防正行)」というより、やり過ぎないと寧ろ浮く映画。
 赤楚衛二も予想以上の好演。鑑賞前は竜馬役は荷が重そうな気がしていたが、全く違和感がないどころか、元来の人の良さが滲みでており好感度が高かった。
 浜辺美波はアクの強い役ほどハマる役者。新人記者役に可愛い子ちゃん
扱いなんだとちと残念だったが、終盤に魅せる表情は凛々しく、ヒロインとして輝いていた。
🇯🇵
 ただ、PSYCHO-PASSにも通ずるマッチポンプ構造に違和感は残る。PSYCHO-PASSはシビュラシステムに対する抵抗を描くが、そもそもあんな危ない社会制度が採用されている前提自体が非現実的。
 本作もAI内閣の成功を序盤で描き、最終的にはAI依存に疑問を呈す。確かに将棋の評価値など、既に人間がAIに丸投げしてる部分はある。それでも、過去の学習に基づくAIの限界は周知で、未知のウィルスへの対策に最適解を期待したり、政策決定を丸投げする未来は大分遠い。

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LittleTitan