「巨大特撮として優秀、ただもう少し説得力が欲しかった…」ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突 philosophiaさんの映画レビュー(感想・評価)
巨大特撮として優秀、ただもう少し説得力が欲しかった…
ウルトラマンブレーザーの劇場版。
TV版は全話鑑賞済みで劇場版だけ観れていなかったので遅ればせながら視聴しました。
まず良かった点…
シナリオはブレーザーの「親と子」というメインテーマをブレずにしっかりと描いてくれた。
主人公のゲント以外の各キャラクターもTV版同様魅力的に描かれており、本編後もチームとしてのSKaRDが健在だと感じさせてくれます。ブレーザーの可愛さも健在です(笑)
特撮、アクション面で非常に優秀。基本的に変身や戦闘のエフェクトなど以外は極端にCGに頼る事なくしっかりミニチュア特撮で魅せてくれます。ミニチュア特撮ならではの迫力満載で、特に終盤国会議事堂が破壊されるシーンの破壊演出は子どもだけでなく往年の特撮ファンも胸躍るのではないでしょうか。
批判点、気になった点…
最初の10分間くらいはずっと回想。各キャラを振り返るのは良いと思うが、無くても映画本編には特に問題はない。
シナリオは「親と子」というテーマ自体は良かったのですが、説得力に欠けるのが残念。今回の事件は親とうまくいっていない小学生くらいの子どもが起こした事件なのですが、発言が大人びすぎていて違和感がある。劇中でその様子を見た隊員から「あの子は寂しいだけ」という台詞はあるものの、その子どもの発言である「大人の責任を取らされるのはいつも子どもだ」とか「この危機を起こした企業にも税金が使われている」とか言う台詞はこの歳でそんな事言う?って引っかかってしまった。今の子どもならネットの受け売りという事も考えられるけど、それでもせめてその子どもの年齢が中学〜高校生くらいなら…と思ったのですがあまりメイン視聴者とキャラの年齢が離れるのも問題があるのでしょうね。
肝心のウルトラマンブレーザーは序盤の回想シーンを除けばラストバトル以外出番がほぼない。そのラストバトル自体は非常に良かったが正直もっと活躍が見たかった。
総評としては巨大特撮&アクションは非常に満足ですが、シナリオや映画からのキャラクターの描き方はもう少しやりようがあったのでは?と感じました。
長くなりましたが、読んでいただいた方ありがとうございます。