ディア・ファミリーのレビュー・感想・評価
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誰かのためになること
この映画は佳美の病気が軸にあるけれど、そこに焦点を当てて涙を誘う話でないことは、彼女の死が描かれないことからもわかる。嗚咽を堪えるくらい泣いたけれども、悲しい涙ばかりではなかった。そして人工心臓を作ること自体に焦点を当てた医療ドキュメンタリーでもない。
最後の方の授賞式のシーンで、宣政(父)は佳美との約束のために奔走したのであって、別に世のためという思いではないという葛藤があったのだろうと感じられる。でも、彼の奔走により多くの苦しんでいる人がたしかに救われた。その事実に宣政も救われた。それを最初はちょっと無神経だと感じた記者によって描かれるのが秀逸。こう繋がるのか、というサプライズもあった。
自分や身内のためだけでなく、誰かのためになることが、自分自身のことも救う。一度は離脱した若手医師が自分の医師免許を賭けて宣政を助け、多くの人を救うことを決意したシーンや、また別の医師が「やっと筒井さんの力になれる」と言ったシーンもよかった。彼らにも人生があり葛藤があり、かつて力になれなかったことへの後悔があって、それをやっと埋めることができ、救われたのだと思う。
いろんなことを考える映画だった。観る観点によって、涙するポイントは違うかもしれない。でも、どの角度から見ても感動すると思う。
泣けない
全く泣けない。
展開も結構無理矢理すぎる。
正直内容よりも、エンディングのDearが良かった印象しかない。
娘(名前はもう忘れた)が亡くなるのも、ぬるっとした亡くなり方だった。
というか娘が助からないと分かったのも早すぎるし。大泉洋が娘に寄り添わないことも普通にムカついた。
最初は面白いと思ったけど、バルーンカテーテルが出てきた後は眠すぎて寝た。
号泣号泣
それで、どうするの、次は!?
娘の命を救うために頑張る父親大泉洋、お涙頂戴物だなと思っていたら評価が高い。「言えない秘密」のレビューでも書いたような「推し活」によって評価が押し上げられた訳でもなさそうだ(大泉洋だからね)。
新宿ピカデリーで実話の映画化「ディア・ファミリー」を。原作未読。
私は心臓に異常が有る。日赤で検査をして判ったのだが、生まれつき冠動脈の位置が常人とは違うそうである。従って心臓に負担が掛かると冠動脈が圧迫されて虚血の症状が出る事がある。それが心電図に現れるため健康診断で指摘され、検査を受ける事になったのだ。
幸い日常生活を送るのに問題は無いが、今後の生活で問題が生じ無いよう予防的に冠動脈が圧迫されないようにその部分にステントを入れる事も可能だと言われた(入れなかったけど)。それまで考えた事も無かったけれど、ステントやカテーテルを体内に入れると言うことは自分にも起こりえる事だと、その時に知った。
映画の前半は、心臓の弁に異常が有り手術を受ける事も出来ない娘が余命10年程だと言うことで、娘のために人工心臓の開発に尽力する父親・筒井宣政(大泉洋)とそれを応援する妻と家族の姿が描かれる。妻を演じる菅野美穂の立ち位置が良い。
医学の知識も無い町工場の親父は心臓について学び、(製品が海外でバカ売れして)工場で稼いだ私財を投げ打って設備投資(8億円!)をして、大学医学部の学生達の助けを得て人工心臓の開発に没頭する。しかし、人工心臓は出来ない。
後半は、人工心臓を諦め娘の意志を組んで人の命を救うために日本人には合わずに事故が多発する外国製のIABP(大動脈バルーンパンピング)バルーンカテーテルを日本人向けに改良して立派な製品とするべく努力を重ね完成させる。しかし、完成してもその採用にはまだ高いハードルがあった。
医師となった人工心臓開発時に助けを得た当時の医学生達の協力で筒井宣政の改良したバルーンカテーテルは使われるようになる。非協力的だった大学教授(光石研)にバルーンカテーテルの採用を認めさせた後の大泉洋のガッツポーズはグッド。
長年の医学への貢献を認められた筒井宣政は表彰されるが、表彰式の取材に来た記者(有村架純)もまたバルーンカテーテルで命を救われたと感謝されるのである。
人工心臓は今でも作られておらず、バルーンカテーテルは17万人もの人々を救った事が字幕で説明される。
脚本的には工場従業員の不満、心臓の悪い娘の生活や状況の変化等描き込みが不足と思われる部分もあるが、父親と娘、姉と妹、そして支える妻。素晴らしい「ディア・ファミリー」の物語であった。
大泉洋はどんな作品でも大泉洋である事が多いが、本作はちょっと違ったかな。佳美の幼少期の鈴木結和ちゃんが可愛かった。
結局、しっかりと、お涙頂戴されてしまったわい。
全人類一度は観ておきたい
やっぱり号泣
劇場での予告で涙ぐんでたくらいなので絶対号泣するよなぁと思っていて、色々しんどそうだなって事で観るのを躊躇っていた作品だったが、SONGSにMrs.GreenAppleが出た際にエンディングでの曲が後ろから押すじゃなくて蹴り飛ばしてくるって言ってたので観に行くことを決心。その点は洋ちゃんの言い過ぎでしたが終始泣き続ける作品でした。
洋ちゃん出演だけあって笑えるシーンも少しありました。が、洋ちゃんも溺愛する娘がいるから没入したら辛かったんじゃないかな。なんて思うところも…
開始1分から涙。
佳美ちゃんが、かわいいし、しっかりしてて、お姉ちゃんも妹も生きる支えになっていて素晴らしい家族だなと思いました。
観終えて、目が痛くてしんどかった。
このレビューも号泣しながら書いてます。思い出すだけで涙が止まらなくなります。
父が娘がかかってしまった難病(心臓の病気)命を救いたい❗️❗️❗️感動実話❗️❗️
編集が良い!
この手の実話がベースで、悲しいことが起こることは判ってて、
それでも感動の一発逆転が最後には待ってることも実は観客は知っていて、
的な作品の場合、脚本の構成と演出をよほど気を付けて組み立てないと
わざとらしい「お涙頂戴」映画になってしまう危うさがありそうなものだけれど
本作は実に見事に課題をクリアしてくれています。
俳優さんたちの演技も良かったし、昭和のテイストを忠実に再現したザラッとした質感の映像も良かったです。
が、私が一番拍手を送りたいのは「編集」を担当された方です。
我が家の長女も、先天性の難病患者です。小さい頃には、心無い視線や言葉に傷ついたし、
辛いのは本人なのだから、それをかばうために家族は懸命に明るく振舞っているのだけれど
ふとした瞬間に「何でうちの子だけが、こんなに辛い目に遭うんだ」と
どこにぶつけて良いか判らない怒りと悲しさが襲ってくるのです。
そんな闘病を支える家族のやるせなさを、無言のショットで伝えるその間合いの絶妙さが
この映画を「実際にあった良い話」を超えた人間ドラマに昇華させているのではないかと
思ったりしました。
あと、秀逸だと思ったのは
研修医の先生方の描き方です。光石研さんが演じた教授はちょっと酷かったけど
小児の難病を研究している若い医師の皆さんは、どの先生も本当に熱意を持って患者のために献身的にお仕事をなさっておられました。長女のために、寝る間も惜しんで治療にあたってくださった先生方を懐かしく思い出しました。
「次はどうするの?」と前を向いて生きていく勇気を与えてくれる素敵な作品でした。
私の命の恩人です。
私もつい数ヶ月前、バルーンカテーテルを使い狭くなった冠動脈を拡げる手術をしました。なので筒井宣政さん(映画では坪井宣政)は私の命の恩人でもあります。
これから大泉洋をテレビで見る度に思い出し感謝することでしょう、。
娘の心臓に疾患があり、余命10年などと言われれば、(娘がいる)私もありとあらゆる方法を考え「やれることは何でもやる」と思うが、あきらめない大泉洋は「やれないことでも何でもやる」のである。娘に対する深い愛情と信念に感服します。
人工心臓の開発は資金も尽き断念せざるを得ないこととなるのだが、娘の福本莉子は「私の命は大丈夫だから」「その知識を苦しんでいる人のために使って」と言われ、その使命(娘との約束)をバルーンカテーテルの開発に注いでいく、。
終盤のこのシーンでかなりじわじわしてくるが、ラストの有村架純が奇跡のようなエピソードを伝え、さらに仲の良い家族のさまざまな出来事の紡がれていく映像を見て、思いっきり泣いてしまいました。
大ヒットのようです。素直にいい物語、いい映画に出会えました、。
6回観たら、タダ!を遣うべく、安い水曜に観に来たけど、1回足らず!
良い材料を程よく調理して仕上げられた良品
1 我が子の心臓病を直そうと多年に渡り奔走した夫婦の姿を描く人間ドラマ。
2 町工場を経営する一家で、先天性の心臓病である二女。医者から手術は不可能で、余命 10年と宣告された。両親は、二女を助ける唯一の方法と考えられた人工心臓を医科大学との共同研究により10年で実用化することを目指した。しかし、資金不足や大学の研究体制が打ち切られため開発を断念した。二女を助けることができず両親取り分け父親は絶望したが、二女から逆に励まされた。彼は気持ちを立て直し、心臓病の患者向けに使用されながら事故が頻発していた用具の改善に乗り出す。そして・・・。
3 本作で描かれたのは、覚悟を決めて生きた家族と父親の歴史。実話ならではの驚きと感動があった。そして演出は実話を情緒過多に作り込むことや安易な再現フィルムにせず、家族の姿と心情を真っ直ぐに捉えた。二女を巡る家族の絆、モノ作りに向き合い試行錯誤を繰り返す姿、行動力あふれ決して諦めない父親の意思の力、人工心臓の開発は諦めたと告げられたときの二女の言葉、多くの命を助けたが愛する二女は助けることができなかった父親の悔しさ。そのひとつひとつがジンワリと涙を誘い目尻を伝う。
4 大泉洋のキャラクターが生かされていた。そして、人工心臓は自分が作ると言った大泉に、そうよと疑いもなく直ちに同調した菅野には笑い、そして泣けてきた。
泣きました
大泉で...
マイナス要素なんてひとつも無い
親も子供たちも誰一人諦めないんだなぁー
その証拠に余命宣告より長生きしてるの凄い
そして、
奥様が旦那様のこと尊敬してて、着いていくし
ちゃんと背中推してくれる存在。
だから子供たちも同じ方向見てくれる。
めちゃくちゃ理想的なご家族ですね💕︎
味方になってくれる若者たちもまた良いですね!
泣くよ!絶対泣く!
何度観ても泣く自信あるわ😭
実話
実話ということで、こんな奇跡のような物語あるんだなと、なんかすごいなぁ人間ってって、心から思う作品です。
研究や開発をしている人たちってすごいです。
娘は救えなかったけど娘の夢は叶えられました。
執念すごいです、そもそもやり手の工場社長が
ここまでのことを娘の病気をきっかけに成し遂げることができるんだなと。
不可能を可能にしてしまう、みんなに無理と言われてもやりきって成し遂げて、すごいの一言じゃ収まらないけど本当にすごい。
ずっと父親を支えてた母親もすごいなと、家族愛詰まった作品です。
評判通りの良い映画
これが実話、本当にすごいお父さんだな。
なるべくネタバレを踏まないように、まっさらの状態で観ました。なのでよけいに泣けてしまった。
ドラマや映画の世界なら、『お父さんの作った人工心臓で大事な娘の命を救う事が出来た奇跡のストーリー』になるはずなのに…。間に合って欲しかったけど、これが現実。でも誰も不満を言わず支え合って素敵な家族。
キャストも全員良かった。
「夜明けのすべて」の主役・松村北斗くんがこの映画では出番の少ない役だったけど、やっぱり演技上手で印象に強く残った。光石さんもちょっとやな奴だけどいい演技。
上映中にもう1回は観にいきます。
言葉にできない
2024年映画館鑑賞62作品目
7月7日(日)イオンシネマ石巻
ACチケット1000円
原作未読
監督は『君の膵臓をたべたい(2017)』『となりの怪物くん』『センセイ君主』『響 HIBIKI』『劇場版 そして、生きる』の月川翔
脚本は『空飛ぶタイヤ』『糸』『太陽は動かない』『護られなかった者たちへ』『ラーゲリより愛を込めて』の林民夫
実話を元にしたフィクション
絶対に諦めない男とその家族のヒューマンドラマ
粗筋
ビニール製品樹脂の技術者で父から町工場の愛知高分子化学株式会社の経営を引き継いだ坪井宣政には生まれつき心臓に疾患がある娘がいた
主治医から余命10年の宣告を受け20歳まで生きられない可能性が高いことを知らされる
各地の病院に相談したものの厳しい現実を知り状況を打破するため私財を擲ち借金もして人工心臓の開発に勤しんだ
しかしタイムリミットは近づきたとえ永続的な人工心臓が開発されても娘は手術に耐えられるほどの体力はもはやなかった
妻陽子とともに絶望する宣政ではあったが余命わずかな次女佳美の願いを叶えるため人口心臓開発研究で得た知識を使い日本初のIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルの開発に没頭した
アメリカからの輸入品に比べ安全性が格段に高くなったIABPバルーンカテーテルは見事に完成し各病院に売り込んだ宣政は多くの人々の命を救った
死の淵に立つ病床の佳美は酸素マスクを外し「誇り」だと寄り添う両親と姉妹を讃えた
原作本を読んだことがないが監督脚本家共に豊富な実績があり主演大泉洋は芝居以外はなにかとおちゃらけが目立つ人物だが客観的に言って俳優としての評価はかなり高い
妻役の菅野美穂も言わずもがな
とにかく細かい顔芸
彼女を見てるだけでも退屈しない
長女役の川栄李奈はわりと良かった
次女がもう助からない現実を突きつけられ呆然と診察室から出てきてしまい東京からわざわざ名古屋まで車で宣政を送ってくれた医師富岡進に感謝もしない両親を叱る長女の歪んだ表情が特に印象的
エンドロールのキャスト紹介では家族の面々と1人離れ後半の方に名を連ねた
ディア・ファミリー鑑賞後チケット売り場に戻ってくると階段の方からオフコースの『言葉にならない』が流れてきた
イオンシネマ新利府は21時以降になると外に出られるのはそこの階段と隣のエレベーターだけになる
その階段ではしょっちゅうインストゥルメンタルでしっとりしたいろいろな音楽を流す
歌詞全体の内容は映画の内容とあまり合わないが「言葉にできない」「あなたに会えて本当に良かった」というフレーズがピンと来たのでレビューのタイトルに採用した
配役
次女のために永続的な人工心臓の開発に没頭する坪井宣政に大泉洋
献身的に夫を支える宣政の妻の坪井陽子に菅野美穂
先天的な心臓病を患い20歳まで生きられないと宣告される坪井家の次女の坪井佳美に福本莉子
佳美の幼少期に鈴木結和
唯一佳美に甘える坪井家の三女の坪井寿美に新井美羽
寿美の幼少期に小野井奈々
家族の中ではわりと冷静で両親を支える坪井家の長女の坪井奈美に川栄李奈
奈美の幼少期に富井寧音
東京都市医科大学日本心臓研究所の研究医だったが初めは宣政に対し冷めた目で見てさっさと研究所を辞めてしまうがのちに考えを改め手伝うようになる富岡進に松村北斗
愛知高分子化学の社員の中村に野添義弘
東京都市医科大学日本心臓研究所研究医の佐々木肇に上杉柊平
のちにモンゴルに渡る東京都市医科大学日本心臓研究所研究医の柳玲子に徳永えり
東京都市医科大学日本心臓研究所研究医の三浦武に古屋昌敏
石黒の頭が上がらない存在の東京都市医科大学部長の中山に大石吾朗
学生に紛れて宣政が講義を受けていた時の東京大学医学部教授に宮本大誠
佳美の主治医に外川貴博
式典の案内係にさいとうなり
学生だった頃に学生に紛れて東大の医学講義を受けていた宣政の相談を受けたのちの医学博士の桜田純に満島真之介
佳美と同じ病室で先天性心疾患と闘っている少女はるかの母親の川野由希に戸田菜穂
佳美を励ますも幼くして亡くなる由希の娘の川野はるかに宝辺花帆美
かつて子供の頃に宣政が開発したIABPバルーンカテーテルによって命を救われたテレビリポーターの山本結子に有村架純
熱意に絆され人工心臓制作で宣政に協力するがアメリカの記事をきっかけに実用化に向けて対立するようになる東京都市医科大学教授の石黒英二に光石研
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