劇場公開日 2024年6月14日

「よかった。」ディア・ファミリー Yuichiroさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5よかった。

2024年6月15日
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見る前は難病の家族を救うための愛がテーマの映画と思ってそれほど期待していなかったが、いい意味で裏切られた。
こういう映画を見ていつも思うのは、1人の命を助けるために多数の人間を犠牲にするのはありなのか?ということだ。この主人公も自分の娘を助けたい一心で、自分の生活だけでなく、周りも巻き込んでいってしまう。周りの医者や工場の職員、家族。しかし、何をやり遂げるにも結局誰かに迷惑をかけなければいけないのは同じことだ。その目的が独りよがりなものであろうが、そうでなかろうが、何か話し遂げ世界を変えていくのはこういう人なのかもしれない。
大泉洋さんの演技は素晴らしく、彼の情熱が伝わってくる。何かを成し遂げるためには情熱が不可欠であることを再認識させてくれる作品だった。
映画の構成も見事で、全く未知の領域に飛び込む主人公の姿勢、周囲からの拒絶と絶望、そしてそこからの再起。主人公の決して諦めない姿勢には胸を打たれた。

僕は誰かを助けるために困難に立ち向かっていく主人公が好きだ。それがドラゴンに立ち向かう騎士であっても、メガネを開発する職人であっても。そういう意味ではこの映画もとても良かった。

Yuichiro