「日本の医療機器はどんな会社が開発してるの?」ディア・ファミリー 涼介さんの映画レビュー(感想・評価)
日本の医療機器はどんな会社が開発してるの?
予告編から、大泉洋が主演なので、笑って泣けるストーリーだと想像してたのに、意外にも笑えるシーンは無く、泣けるシーンだらけだった。
あれ?最初のシーンはラストかな。と思ったらすぐ1970年代にもどる。この頃の日本は景気が良かったよね。
10歳の娘、佳美は生まれつき心臓の具合が良くなくて、医者から余命10年と診断され、彼女の命を守る為に、人工心臓を開発する気になった、大泉洋演じる町工場の社長、坪井宣政。それにしても、この会社、借金を抱えていたのに、社長が開発を進める医療機器は開発予算も凄くかかる。完成しても利益を得られるのかどうか全く分からない。ま、社員達が仕事を頑張ってたんだろうな。
坪井は開発の為に医療関係の開発研究所に出入りを始める。そこで知り合う若い医者達。命を守る為の研究なんて、重くて難しいよな。そんな中、坪井は順調に開発を進めるんだけど、世の中そんなに甘くなかった。医療関係者じゃない工場が作った物なんて信頼度ゼロだもんな。ある意味仕方ない。だからって出禁にしちゃう?このあたりも事実だったんだろうな。優しくない感じの光石研を観るの初めてだわ。
ずっと開発していた坪井、高校を卒業した佳美、あら、そんな事に。社員の皆んな優しいね。人工心臓の開発を諦めるしか無くなった坪井は、佳美の希望を叶える為にバルーンカテーテルの開発を始める。あぁ、これが最初のあれか、ふーん。アメリカ人と日本人の血管ってこんなに違うんだ知らなかった。それにしてもアメリカ製のバルーンカテーテルで事故ってしまうのは仕方ないって話、気持ち悪かったな。
登場人物のほとんどが、ポジティブな感じでとても気持ちよかった。サイドストーリーがなく分かりやすく、前向きなのにずっと泣けた。最後にチョロっとしか出なかった有村架純には驚いたわ。とても楽しめました。