劇場公開日 2024年2月24日

「ニカラグア映画。」マリア 怒りの娘 snowwhiteさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ニカラグア映画。

2024年2月11日
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貧しさ故に長編映画は僅か数点しか作られていないというニカラグア発の映画。自身も貧しい境遇からメキシコの大学に進んで映画制作を学んだ女性監督の渾身の作。
あるトラブルから母が出稼ぎに行かなくてはいけなくなり子供が施設に預けられる所から始まる。施設を抜け出して行方不明の母を探す単純なストーリー。しかし色々な問題を内包していてそう単純ではない。ニカラグアの現状や貧しさが余すところ無く描き出されている。 例えば施設を経営する夫婦は子供達に廃品回収業の手伝いをさせながら養っている。子供の親はいないか貧しく夫婦が養ってやらなければ子供は多分死ぬ。夫婦の子供達に対する目線や態度は温かく優しくて彼ら自身貧しくて地代を払えないのに完全にボランティアである。この国は助け合わねばやっていけない程貧しいということだ。しかし法的には子供達に不法就労をさせていることになり夫は警察に捕まる。様々な問題が描かれた映画であった。

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