「女の友情、それ以上に愛情」ソウルメイト アンディぴっとさんの映画レビュー(感想・評価)
女の友情、それ以上に愛情
中国のオリジナルがとても良作だったので、リメイクどうなんだろう?でも韓国のことだからきっと良い出来であるだろうと想像。思った以上にとても良かった。3人の役者さんも素晴らしいし、韓国らしい風景や生活感も良かった。オリジナルと同等に素晴らしい良作でした。
ミソとハウンがゲームセンターで踊ってる場面や、ジヌと3人で海で遊ぶ場面など、天真爛漫に楽しむ場面がとても微笑ましい。
ただ思うのは、ジヌが優柔不断。確かにどちらも魅力的、正反対の性格のミソとハウン。2人とも好きになってしまうのはわからないでもないし、優しさゆえだろうが、どちらかに決めないと。山の中でミソと2人きりになっても、キスしちゃいけない。ペンダントだって、ミソに渡してはいけない。ハウンはやはり気づくし、傷つく。
ソウルで恋人が自殺したミソを部屋に住まわすジヌ、放って置けなかったんだろうが、やはり対応が違うのでは?
彼女だったらそりゃ怒るよね。
ここで友情決裂にはならず、ミソとハウンは2人で旅行に行くが、1人で生活して学校にも通っているミソ、アルバイトをいくつもこなし必死で生きている。少しでも安いところに泊まり、食べるものも安くていいと考えるが、ハウンはせっかくの2人旅。お金のことは気にせず楽しみたい。もう2人の価値観がまるで違う。酒場でのミソの行為がハウンには信じがたく、そんなハウンにミソも腹を立てる。ここで一旦2人は疎遠になるが、まあそうなるだろう。
ジヌとハウンはなんとか結婚までたどり着くが、本当にやりたい事を、絵を描こうと考えるハウンはジヌに打ち明けるが、否定されてしまう。ミソは応援してくれたのに、、、ハウンの表情が暗くなる。結婚式当日も浮かぬ顔。まさかの行動。もっと早くこの勇気を出していれば良かったのに。
親元を故郷を離れたことのなかったハウンが1人で街を離れ、乗れなかった飛行機に乗り、1人で暮らし始める。でもそれはミソが暮らしていた部屋。ケンカしたままでもやはり心の中では唯一の友。ハウンはあの部屋でミソを感じながら、ミソと一緒に生活していたんだろうな、心の中で。妊娠し、出産間近になって頼ったのは親でもジヌでもなくミソだった。ミソもハウンを受け入れる。
もう、友情を超えている。人間愛?とも違う、なんと言ったらいいんだろう。お互いもう離れられない、自身の体の一部、心の一部なんだろう。
娘のハウンは、大きくなったらいつの日か、母と、産みの母と父親の関係性を知る時が来るんだろう。みんなに愛されていることは間違い無いけど、本人はどう感じるんだろうか。