牯嶺街少年殺人事件のレビュー・感想・評価
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台湾を知る。
噂は聞いてた名作。
ただ長いと聞いて、なんとなく敬遠してたんだけど、
やっと拝見。
重苦しい事件を巡る話しかと思いきや、
閉鎖的で排他的な社会情勢と台湾の街を舞台に、
見習うべき大人たちは下を向き、
そんな時はどこの国でも不良が主人公になるうるのだな
と思いました。
昔、台湾人の人と一緒に仕事してる時、
日本の暴走族は可愛い、
台湾の暴走族は青龍刀を振り回してると聞いて、
冗談だと思ってたけど、本当かもしれないなと思いました。
題名の事件はいつ起こるのか?
主人公の鬱屈した気持ちはどこで爆発して
その怒りが何故彼女に向くのか?
と観てるのに、当時の台湾の情勢、
「外省人」と呼ばれる、蒋介石率いる中国国民党が、
毛沢東率いる中国共産党に敗れたあと台湾に移住してきた、中国系の民族の情勢も少年たちの目線で分かる。
何故彼は彼女を殺したのか?
10代の衝動的な行動のように見えたけど、
やはり社会や環境のせいでもあるし、
一番彼が憎んでた世界と、自分は同じ事を彼女にしてた
のだと気付いてしまったからのようにも思える。
しかし、長い。180分バージョンで観たかったと言うのが
正直な感想。
主人公の眼差しが良い
やたらと評価の高いエドワード・ヤン監督のこの映画。デマンドで。
まず長い4時間。必然があったかということならあった、だが長い。
役の名前と顔が一致せず。暗い画面も多く、どういう関係のどういう誰が何してるのか理解するのに一苦労。これは物語としては欠点でしかない。あと当時の台湾の情勢をある程度知っていなければ分からない点も多い。予習と解説ありきの映画ではなぁ。
ただ、各ショットの決まり具合、効果的な音響、ヒリヒリとした緊張感など見所は多々あり。
しかし敢えて言うと、思春期の少年が群れてあだこだ言う姿には共感しなかったし、こじらせボーイがテンパってやった犯罪話でしかない。やたらめったらな高評価には?です。
子供は社会をうつす鏡?
懐かしくも切ない青春
無駄なシーンじゃない?って思う所が沢山あったけど、 私たちの過去の記憶もどうでも良い事を覚えていたり、
そうものでは無いかな?
だからこそ自分がみた記憶のような、懐かしい思い出のような、目覚めても心に残っている夢のような作品。
人生はすべて何気なく、しかしかけがえのないもの。
またひとつ何度も観たい映画を見つけました。
4時間は長い
60年代の台湾情勢がピンとこず頭に入ってこず。
公式サイトより。
エドワード・ヤン監督が1991年に発表した、傑作『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』。BBCが1995年に選出した「21世紀に残したい映画100本」に台湾映画として唯一選ばれ、2015年釜山映画祭で発表された「アジア映画ベスト100」において、『東京物語』『七人の侍』『悲情城市』などと並んでベスト10入りするなど、映画史上に残る傑作として評価されながらも、日本では初上映以来25年間DVD化もされず、観る機会がほとんどなかった。マーティン・スコセッシが激賞し、ウォン・カーウァイ、オリヴィエ・アサイヤスなど、世界中のアーティストに影響を与え、熱狂的な信奉者を生み出した伝説の傑作がエドワード・ヤン監督の生誕70年、没後10年となる2017年に4Kレストア・デジタルリマスター版で蘇る。
じっくりとみせてくれる
昔レンタルビデオ2本立てで見た事あけど、ノーカット版のせいか違う作...
小猫王
舞台は半径3キロくらいなのだろうか。建国中学があって、カッコ良い体育館があって、中学の隣にスタジオがあって、街の中心には小公園というイベントスペースがあって、露店みたいなのが出てて、向かいには中山堂があって、217の溜まり場のビリヤード場があって、ハニー達のチームの溜まり場は線路の真横にあって、近くに軍の演習場があるから、軍用ジープとか戦車とかが通りを走ってて、小四の家は日本家屋で、玄関入ってすぐ右がお手洗いになってて。
男子中学生がいて、女子中学生がいて、不良チームがあって、伝説のリーダーがいて、お金持ちの転校生がいて、国民党の外省人の両親がいて、よく出来た長女、信心深い次女、生意気な三女がいて、ちょっとダメだけど兄弟思いの長男がいて、高いキーで優しくプレスリー歌う少年がいて、スリムジーンズにボーダーシャツのませた女の子がいて、スリムジーンズにアーミージャケットの姉御肌の女の子がいて。
町があって、そこに人が住んでる。必要な時間を掛けて、隅から隅まで、くまなく描く。シンプルに、見たことない豊かな、世界が立ち現れてくる。そう映ってるのは世界とか、全てって言いたくなるもの。町のあらゆる場所で、事件が当たり前のように起こって、その全てがあるべき顔の役者が、あるべき演技で、あるべき照明をあてられて、あるべきカメラワークで、あるべき画角に捉えられてる。あの豪雨の中の殴り込み、闇に紛れて、男たちは町を縦横無尽に駆け抜ける。ラスト悲劇は街の中心であっけなく起こる。いや、そもそも最初に並木道を親子が自転車でカメラに向かってきて、軍用ジープの脇を通り過ぎるところからスリリングな事件が起こっていて。全てのカットで事件が炸裂していく。私は変わらないわ、この世界と同じように、と少女は言う。真実を口にした途端、刺される。世界の中心で愛を叫ぶとはこういうことで、最低って何?って話。なんだ世界を切り取るってこということだったのか、って溜息が漏れる。
・最後は「あの子が悪いよな!」と思った直後に、「いやいや、原因は1...
やっと見ることが出来た
わからない…………
少年少女のお遊び
長くなかった
20年を経てなお鮮烈
学生のころ、17インチのブラウン管テレビでみたこの作品、3倍速で録画したVHSビデオテープは、最初に勤めた会社の寮の倉庫に放ってきたこの作品を、20年以上経ていま再び、映画館で、4Kデジタルリマスター、オリジナルの4時間版でみることができるなんて、当然ながら想像したこともなかった。歳はとってみるものだとつくづく思う。
いまあらためてみても鮮烈で、しかも懐かしいシーン、音、台詞の数々。「彼女の演技が自然だって? 映画で何を撮ってるんだよ?」エドワード・ヤンの矜持、覚悟、謙虚が映し取った、現実以上の感触。よみがえるってこういうことなんだ。
変わる台湾
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