ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのレビュー・感想・評価
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誰からもリスペクトされない教師の行く末は、
序盤は学園もので面白かったが、
話が進むにつれて、一個人の特性や過去の行状が詳らかになる度に超えては行けないことが始まる。
そして、中盤はアントヌルーと言う魔法の言葉で見てない振り、知らない振りをする言う忖度なのだ。
信頼や寛容ではなく盲目的な安易な妥協がどれほど物事を混乱させるのか…
そんな延長線による終盤は、戦友、悪友の晩餐会と堕ちて行く。
ラストになるほど締まらないなぁ
( ̄▽ ̄)
ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ
劇場公開日:2024年6月21日 133分
「ファミリー・ツリー」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」の名匠アレクサンダー・ペイン監督が、
「サイドウェイ」でもタッグを組んだポール・ジアマッティを主演に迎えて描いたドラマ。
物語の舞台は、1970年代のマサチューセッツ州にある全寮制の寄宿学校。
生真面目で皮肉屋で学生や同僚からも嫌われている教師ポールは、クリスマス休暇に家に帰れない学生たちの監督役を務めることに。
そんなポールと、母親が再婚したために休暇の間も寄宿舎に居残ることになった学生アンガス、
寄宿舎の食堂の料理長として学生たちの面倒を見る一方で、自分の息子をベトナム戦争で亡くしたメアリーという、
それぞれ立場も異なり、一見すると共通点のない3人が、2週間のクリスマス休暇を疑似家族のように過ごすことになる。
ポール・ジアマッティが教師ポール役を務め、
メアリー役を「ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ」「ラスティン ワシントンの『あの日』を作った男」のダバイン・ジョイ・ランドルフ、
アンガス役を新人のドミニク・セッサが担当。
脚本はテレビシリーズ「23号室の小悪魔」「ママと恋に落ちるまで」などに携わってきたデビッド・ヘミングソン。
第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、主演男優賞、助演女優賞、編集賞の5部門にノミネートされ、ダバイン・ジョイ・ランドルフが助演女優賞を受賞した。
ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ
劇場公開日:2024年6月21日 133分
それでも生きていく、生きていける…
少し展開が冗長・緩慢かもしれないが、それは好意的に観ていくとして、観る側は時間をかけて伴走しているうちに、徐々に登場人物と親密になっていく。
そして、それぞれの蓋をしていた<生きにくさ>が開示されていく。登場人物との距離が縮まっているから、こちらもグっと来る。
「人生捨てたもんじゃない」とは違うが、「人生そんなもんだよ」と訴えてくるような…
誰もが、人生は大変で(退却することも出来ず…)、へこたれることもしばしば…。
かっこよく生きる必要なんてなくて、「肩の力を抜いていいんじゃない?」「もっと楽に行けよ」という優しさが自身に染み入っていることに鑑賞後気付きました。
期待度◎鑑賞後の満足度◎ おそらく2023年度の最良のアメリカ映画の一つ。アメリカ映画もまだ捨てたもんじゃない。
※2024.06.27. 2回目の鑑賞。《ユナイテッド・シネマ橿原》
①人生はどんなに不条理でも不公平でも不合理でも不平等でも立ち止まらずに前に進んでいかなくてはならない、歴史を学ぶのはそのためのもの、ということを教えてくれる映画。歴史が好きな私には頷けることばかり。
②良い脚本、良い演出、良い演技があれば良い映画は出来る、ということを今更ながら沁々と教えてくれる映画。
③3人のメインキャラクターは俳優陣の繊細な演技によって見事に息を吹き込まれ生きた人間を感じさせる。
④始まって直ぐにこの映画は良いかもと感じた。その辺りの直感はちょっと自慢。
⑤現代がこんな時代なのは過去の歴史の歩み・人類のやってきたこと(進歩?も含め)のある意味当然の帰結であり、人間一人一人の現在は過去に望む望まないに関わらず起こったこと・経験してきたこと・通りすぎてきたこと・失望・落胆・後悔・苦労・あがき・戦い・諦め・叶わなかった夢・期待、様々な事柄の結果である。
どんな人にもその人の歴史がある。人に語らないだけで。
そんな当たり前なことを思い出させてくれ、なおかつ
合わなかった、
アレクサンダー・ペイン監督、
『ファミリー・ツリー』から合わないなと思ってたけど
やっぱり合わなかった。
最初の演出。
MIRAMAXとかロゴたちが、
おそらく70's映画のように出てたけれども。
それ自体はかっこいいとおもっちゃったし、
すごく好きなんだけれども、経験則から
こういう演出する映画って本編つまんねんだよなー
って思ってて、案の定……という感じだった。
つまんなくは無いんだが、
あまりにもメアリーの存在が都合良すぎて。
先生と生徒でやっててくれや、と思っちゃった。
あのあざといラストとかも、
悪い意味で古風で、かなり冷めた。
もっと一人一人を掬ってくれや。
孤独な人物たちの家族のような絆への道程に心温まる
久しぶりの洋画。
舞台が1970年代のクリスマスシーズンの、雪に閉ざされた名門校の寄宿学校を舞台とし、家族の待つ家に帰らず・帰れず留まらざるを得ない事情を抱えた、堅物の教師と料理長と反抗的な生徒の物語。
反発し衝突し合っている彼らが、発した発言や行動に至ったそれぞれの孤独の背景を互いに見て聞き知ることで、だんだんとまるで家族のような絆を強めていく様に心温まった。
教師の専門が古代史ということもあり、ギリシア、ローマ時代の歴史的事実や有名な言葉・美術品なども映画内に散りばめられ、その時代に教養的観点で興味がある向きにも楽しめるものと感じた。
中盤以降で Entre nous アントルヌー=ここだけの話・内緒ですよ といったワードが出てくるあたり、打ち解けてきている仲であることを彷彿とさせるのが上手い。
たまの摂取に程良い、じっくりと味わう映画。
まぁ、まぁの映画。色々な映画賞を取っているから、良い映画なのでしょう。
けれど、私には退屈な映画だった。内容もありきたりで、私の心を動かしはしなかった。1970年の舞台背景を再現していることに驚いた。当時の車を揃えるだけでも大変なのに。建物はVFXだろうか。そんな箇所に感心していた。
安心して観ていられる作品
1970年の雪景色にアコースティックギターのメロディで作品にスムーズに入り込めた。
偏屈、くせあり、わだかまり。そんな言葉が浮かぶ面々のクリスマス休暇のひととき、前半はニヤッとするやり取りから徐々に素をさらけ出し、抱える過去の秘密も闇も共有し打ち解けるまで灯火がほわっと広がっていく感じ。ラストは寂しいが前に進むしかないのよね。メインの三人三様の演技、いいあんばい。
星はいつも三つです。
アレクサンダー・ペイン監督『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』
とても良い映画でお勧めなのだが最初にひとつだけ、日本公開タイトルはどうにかならんかったのか。ホールドオーバーズって何? どゆう意味? だいいち覚えにくい。原題をそのままカタカナに起こしただけで、知り合いと会話していてこの映画を薦めようと思ってもスッと出てこない。聞いたほうも、たぶん、記憶に残らない。またホリディって『休日』のこと? だったら『ホリデー』にしたら。このところ出色のひどい邦題です。もったいない。
悪口は以上で、あとはほめるところしかないです。
英米で良家の子息が集まる伝統ある全寮制の学校というと、イメージでは野蛮で偽善的。またいじめなんかもけっこうタチが悪そう。『チップス先生さようなら』などはかなり美化されている気がする。あくまでイメージで、です。
1970年、アメリカ東部のボストン近郊。本作の舞台となる寄宿舎もやはりそんなところ。
こういう学校には必ずいそうな初老の独身男の歴史教師と金持ちの息子だが札付きの生徒、そして息子をベトナム戦争で亡くしたばかりの女料理人の話。
英米の学校を舞台にした映画というと、寄宿舎ではないが『小さな恋のメロディ』なんかは学校生活の短いスケッチを上手に使っていたが、本作も冒頭の聖歌隊の練習から始まって雪に埋もれた寄宿舎のスケッチがとても巧み。
またホームパーティーやクリスマスツリー、スノーボウルなど、クリスマス休暇を大切にするアメリカ人の心も丁寧に描かれている。
『アメリカン・グラフティ』や『スタンド・バイ・ミー』と同じく、主人公の少年はのちに小説家になるのではないか。老境にはいった小説家が、半世紀以上前の自分の寄宿舎時代の忘れ得ぬ恩師の思い出を綴った映画、という想像をしたらまた味わい深くなりました。
ちなみに邦題についてさんざん悪くいいましたが、公式サイトはつくりといい内容といい、お手本にしたいくらい充実していました。
ハナムとアンガスとメアリー‼️
この作品は名作「サイドウェイ」に勝るとも劣らないアレクサンダー・ペイン監督の名作‼️クリスマス休暇の寄宿制の名門高校を舞台に、帰れない生徒の面倒を見ることになった生真面目で頑固で融通がきかない、みんなからの嫌われ者教師ハナム、反抗的な生徒のアンガス、そして料理長のメアリーら三人が共に過ごす2週間の日々‼️さすがはアレクサンダー・ペイン監督、メインとなる三人のバックグラウンドも実に興味深いです‼️ハナムは学生時代に論文を悪友に盗まれ、逆に罪を着せられたあげく退学処分、その事実を隠して教師をやっている‼️アンガスは父が病気で施設入り、母は再婚、母はアンガスを厄介者扱い‼️メアリーはベトナム戦争で一人息子を亡くしたばかり‼️そんな三人が衝突を繰り返しては絆を芽生えさせ、少しずつ変化していく様が丁寧に描かれます‼️ハナム役のポール・ジアマッティは相変わらずウマいし、アンガス役のドミニク・セッサはスター候補、メアリー役のダヴァイン・ジョイ・ランドルフはあの体格なのに結構美人‼️まるで「シャイニング」のような状況での三人の微笑ましいやりとりに時間が経つのも忘れてしまいました‼️映画の美術もそうなんですが、フィルムの質感やユニバーサルのロゴなども70年代風になっているのもこだわりが感じられます‼️そしてラストのハナムの決断‼️あのハナムがあの決断‼️胸がアツくなりました‼️
クリスマス映画
アレキサンダー・ペイン最新作、これは観ねば!と新宿へ
2時間超の上映時間、全く飽きることなく観せる力量は相変わらず
’70クリスマス休暇からの’71のニューイヤーの瞬間、自分が生まれた年、妙な感慨(゚∀゚)
話自体はよくある展開でオーソドックスなのだが、映像、音楽、どれも素晴らしく、映画を観た!という感覚
贅沢言えば、クリスマスシーズンに観たかったなと‥(夏に観る映画ではない)
学生役の新人俳優、栗山千明顔はともかく、教師役のポール・ジアマッティ、実年齢が自分より4歳しか違わないことに、ビミョ~に老いるショック! オワリ!
思いのほか料理長の存在感が薄いのはどうしたことだろう?
偏屈なのに、どこか温かみを感じさせるボール・ジアマッティの演技に引き込まれる。
斜視や体臭といったインパクトのある特徴もさることながら、心に大きな孤独を抱えていて、本当は人から愛されたいのに、「どうせ好かれないなら、嫌われ者になってやる」と開き直っているかのようなひねくれた感じが、とても魅力的に感じられるのである。
そんな彼が、同じように嫌われ者の生徒と交流し、「友情」にも似た信頼関係を築いていく過程も絶妙で、2人が理解し合い、共感し合っていく様子には自然と胸が熱くなった。
その一方で、もう一人の重要な登場人物である寄宿舎の料理長の存在感が、(アカデミー賞を獲得した割には)今一つ希薄に感じられるのは気になってしまう。
それは、彼女が最愛の一人息子をベトナム戦争で亡くしているということが、物語の冒頭で明らかになり、それ以降は、あまりサプライズを感じさせるようなエピソードがないからではないだろうか?
物語の終盤で、ハーバード大学を中退したという教師の過去や、父親が精神疾患の施設に収容されているという生徒の事情が明らかになり、それで2人の心の距離が一気に縮まったように、料理長についても、そのような「仕掛け」があってもよかったのではないかと思えるのである。
それから、生徒の将来を守るために自分のキャリアを犠牲にするという教師の選択は、確かに感動的ではあるのだが、ある程度は予想できた結末でもあり、その割には、そこに至る過程が全体的に冗長で、テンポが悪く感じられたのは残念だった。
See ya!
「ホールドオーバーズ置いてけぼりのホリディ」ベトナム戦争下の寄宿学校が舞台のクリスマスホリディに取り残された3人の物語。これ、観客とそれぞれ3人とのバディ物語でもあるよね。脚本が素晴らしくて、当初は全く魅力的に感じられない3人の抱えた生き辛さ、孤独が少しづつ積み上げられるストーリーによって、その人間性に惹きつけられていく。そしてその展開が全然あざとくない。
誰かが勝手に決めた勝ち組でなくても、人生は祝福される、そんな映画です。
あと、劇中でバッドフィンガーの「No Matter What」が使われいます。ゴジラ×コングでもラストに「Day After Day」が使われていたし、密かに再評価されてるのか。
後半はロードムービーになるんだけど、ボールとタリーの旅を観ていて、三浦友和とオダギリジョーの「転々」を思い出したな。
キリスト教に関する文化がバックにあるとかなり有利
今年225本目(合計1,317本目/今月(2024年6月度)25本目)。
(前の作品 「おいハンサム」→この作品「ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ」→次の作品「ターゲット 出品者は殺人鬼」)
ストーリーとしては、1970年代をテーマにした、キリスト系の高校(日本相当)のアメリカで、冬期休暇を取れなかった生徒と先生、学校の食堂の女性の方の交流を描いたストーリーです。
多くの方が書かれている通り、クリスマスというのは日本でもアメリカでもたいていの国では「何らかの意味で多くの方で祝う」文化が確かにあるので、こういった展開になるとちょっと辛いですね…。
PG12の扱いですが、序盤にやや不穏当な発言をする子(ひやかしをする子)がいるからで、その子たちがいなくなる30分くらい後は一般指定でいいんじゃないかなといった感じです。また、タイトルにも書きましたが、キリスト教のいわゆるミッション系学校がテーマなので、キリスト教に関する語句(モルモン教やらエホバの証人やらなにやら)が結構多く出てくるので、これらの知識があれば有利かなといったところです。
映画それ自体が言いたいことは理解できるし(特に、主人公の高校生の子が背景に持つ生い立ちの事項)、この映画自体はアメリカでは2022年公開のようですが、1970年をテーマにしたために、映画を最後まで見ると、今日では珍しい The End も出てきます(別に出たからってどうってわけじゃないですが)。
若干映画の長さとして難があるかな(インド映画でもない限り、120分を超えるとちょっときついし、この映画では飛ばせそうなシーンがいくつかある)というところはありましょうが、日本以上に普通に存在するアメリカのミッション系学校で「ありうる」ストーリーを描いた映画という点ではほぼ満足です。ただ上述通り、キリスト教に関する語句はどんどん飛んでくるので、そこの点がある程度知識として知っているかどうかでかなり差が出るかなといったところです。
採点上特に問題はないのでフルスコアにしています。
立場は違えど、みんな言えない秘密がある
クリスマスシーズンの冬休み、帰る場所が無く学校の寄宿所に取り残された堅物の先生と生徒と食堂のおばちゃん。
まったく性格も環境も違う三人が、一緒に暮らすことでお互いの悩みを知る。
前半は淡々とした展開だけど、後半3人それぞれが持つ秘密が明かされるにつれ、関係性がギュッと深まっていく。
アスパラガスのかほり
フラストレーションの向けどころがわからない少年、世間への反骨心から厳格に振舞う老教師、夫と息子を失った女性の3人が、他者の痛みを知ることで自分の殻から抜け出し、前に進みなおす物語。
クリスマスを舞台にした映画と言えば、少々ハードな物語でもハートウォーミングな時間を挟むのがセオリーだが、本作では家庭的な空気や慈しみは登場人物達の孤独を際立たせるものとして機能し、開放的なシーンでも背景には冷えた空気を感じさせる。
物語が進むにつれ彼らの孤独のバックグラウンドが明らかになり、それには少なからず共感する部分がある。劇中のマジョリティ=名門校のテンプレ的な人物像からはみ出た人ほど共感できそうな人物造形が巧みだった。
ただでさえ「クリスマス=家族の時間」というぼっちに厳しい文化の中、舞台が名門校なので生徒も教師も「帰る家があって当たり前」という仕組みが出来上がっており、日頃からその空気を吸ってきた彼らの心中は察して余りある。
気になったのは、彼らが衝突するシーンの多さだ。登場人物達は孤独を拗らせているがゆえに他者に対して攻撃的だったり冷淡だったりする。上述のようにストレスMAXの状態で休暇に入ることもあり、序盤から一触即発の空気が流れている。会話の多くが悪口の類で、機知に富んだシニカルさやウィットの使い道が悪意に全振りされており、彼らが日頃いかに相手の気持ちを考えた言動から離れているかを示していた。中にはデリカシーゼロな言葉や現代なら眉を顰める発言も出て来る。
罵詈雑言として出て来るのは自分が言われたくないこと、という見方で言えば、彼らは悪口の引き出しがたっぷりあるのだろう。正直、衝突の描写にここまで時間をとる必要があるだろうかと疑問を持ったし、一線を越えた悪態や中傷を何度も言わせる必要があるのかと感じた。
八つ当たりじみた衝突を経て、徐々に彼らは自分だけでなく相手もまた痛みを負っているのだと理解し、ぎこちなくも距離を縮めていく。その近付き方がなんとも不器用かつリアルで、また睦まじい空気に座りの悪さを感じるぼっちらしいリアクションも微笑ましかった。安易な感動物語や仲良し路線にしないという、作り手の強い意志を感じた。
衝突から始まりそれが軟化するカタルシスがあるドラマではあるが、劇中のマイナスとプラスが釣り合っているとは言い難かった。クリスマス休暇の共同生活を経て踏み出す彼らの新しい日々に、観客が見出す希望でプラスを補う物語なのだろう。苛烈な暴言に耐え、エンディングのその先をポジティブに想像できるような、心が健康な時に観ることをすすめる
この映画大好き。
ドラマ・グッドワイフのエルズベス・タシオニ役が超素敵なキャリー・プレストンが、ミス・クレイン役で初っ端からわたしを喜ばせました。久しぶり!
あと、テイト・ドノバンがどこで出るかどこで出るかソワソワしてたら、アンガスの継父だった。ドラマ・アリーマイラブでアリーがポイしたロナルド・チーニー役の。25年以上前の役ですが。
映画には関係ないが、冒頭5分くらい?(アンガスが寮で荷造りしてる辺り)まで、字幕なしで上映されてて、一回そこで上映が止まったんです。15分くらい?機器の調整(再起動ってゆってたかな?)をして、もう一度頭から上映するという、珍しいハプニングを体験しました。合唱の練習からちゃんと字幕ついてたんやーって思いましたw
字幕翻訳は愛しの、松浦美奈さんだった。
教師ハナム、生徒アンガス、料理人メアリーの3人は名門寄宿学校バートン校のクリスマス休暇を学校で過ごす羽目になる。
嫌われ者ハナム、頭いいのに色々問題を抱えてるアンガス、ベトナム戦争でバートン校卒業生である息子を無くしたメアリー。それぞれの事情により、悲しく寂しい日々。ちらちらと読み解ける各々の事情が切なくて、割とずっと泣いてた。
ハナム先生の過去は、かわいそうすぎる。嫌な同級生のせいでハーバードを卒業できてないなんて。
アンガスが不安定な理由は、家庭崩壊にあった。父親が重い精神疾患を患い、母は離婚して新しい夫を見つけ、アンガスに冷たい。休暇の当日に約束破って迎えに来ないとか、酷すぎる。
メアリーは、息子が生まれる前に夫を亡くしてて、その息子にいい教育を受けさせたくてバートン校に勤めたのに、生徒は無礼だし大学の学費は出せなくて、徴兵に取られた息子が戦死…きついよね。
アンガス役の彼は映画初出演だそう。これからが楽しみな役者だと思う。
ちょっとしたやりとりがクスッと笑えて、3人の悲しみが刺さって痛くて、ムカつく奴らに小さく仕返ししたりするのがスカッとして。わたしの好みどストライクで、ハートがずきゅんとなりました。
ラストで、ハナム先生はボストンでのアンガスの父親訪問を庇ってバートン校を解雇される。代わりにアンガスは退学させられなくて済んだ。まだこれからが長い若者に居場所を譲ったハナム先生。
これからどうすんのかな、本書いて売れたらいいな。
マルクス・アウレリウスの自省録をいったい何冊買ってんだかw
どう良かったかがうまく言葉にならない。わたしは日本人だし、名門寄宿学校に行ってないし、息子もなくしてないし、彼らとの共通点はすくない。でも孤独には一家言あるからその点は分かる。I know.って言いたい。
音楽がトラディショナルなクリスマスソングでとっても素敵だった。冬に観たかったな。梅雨入りした日本で汗だくで観るのは風情に欠けるわ。
他の誰でもない、"私たちだけの話"
〈アントルヌー〉まずは言葉だ。さらば冬のセント・オブ・ボストン、そしてグッド・アンガス・タリー。地続きに心があって深い。最初から最後までどの瞬間も愛すべき、丁寧に紡がれたセラピー効果のありそうで、大切な一本。不器用な登場人物たちをあったかく優しく、まるで魔法みたいだった。本当に、70年代当時に製作されたような雰囲気・世界観。作品全編を随所で効果的に彩る素晴らしいサントラ選曲、あ~好きだったな。ワッと劇場が沸くような爆笑はあまりないかもしれないけど素晴らしく魅力的なドラメディで、映画史に新たに刻まれるホリデイ映画の傑作誕生。
何層にもなっていて、初めは好感を抱くようなタイプの人物じゃなくても見終わる頃には好きになってしまう映画を見る意味、映画を撮りたい理由。脚本フェチ(オタク)な自分には特に刺さる。セリフ主体の映画ではあるけどそれだけじゃない演出のすごさで、ちょっぴりホロ苦いカミングオブエイジ青春成長映画。よくできた会話劇と構成にメイン3人のアンサンブルキャスト、アレクサンダー・ペイン✕最高すぎるポール・ジアマッティ=『サイドウェイ』コンビが時を超えてまたも最高な作品を生み出してくれたことが嬉しい、歓迎されるべき名匠の帰還。待ちに待った映画ファンも多いはず。
"歴史は繰り返す"堅物と口悪?人類は過去から多くを学べるかもしれないけど、親とは違う自分自身の人生だ。嘘はつかないバートン男子。校長先生がお呼びです。トイレへ。舞台はベトナム戦争真っ只中の1970年、金持ち白人の甘ったれたクソガキ達相手に説く、どれだけ恵まれているか!斜視で臭くて多重苦。ケガやボストン…主人公2人の心理的距離が次第に近づいては、信頼関係ができていく様子もすごくよかった。今年の冬は、茶色コーデュロイとジムビーム(あとビールのシャンパンなミラー?)を買おう。チーズバーガーも食べたいね。あとクンツ役ザック・エフロン似の目元だった。
◯◯尿症、多汗症、"陰茎癌"
勝手に関連作品『さらば冬のかもめ』『セント・オブ・ウーマン』『グッド・ウィル・ハンティング』
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