「日常に潜む非日常を見事に切り出した作品」ゴースト・トロピック ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
日常に潜む非日常を見事に切り出した作品
電車で寝過ごすという“非日常”から主人公ハディージャのいわゆる冒険が始まります。
電車を寝過ごすという日常からちょっと逸脱したところからストーリーが展開するのですが、
主人公ハディージャに関わる人たちの、実に温かみのある接し方に感銘を覚えましたし、
リアリティのなかにもファンタジーも入り込んでおり、実に豊潤な映画作品に仕上がっていると感じました。
ベルギーの移民が主人公ではあるものの、関わる人たちのなんと優しいことか。
こういう世界が全世界に広がれば、真の平和が訪れるのではないかとも思った次第です。
ラストシーンはどう理解すればよいのか戸惑いましたが、
深く考えずにタイトルと一致するシーンであったのだろうと思いました。
バス・ドゥボス監督、恐るべし。
『Here』も素晴らしかったですが、本作も本当に素晴らしい作品でした。いろいろと思いを馳せることのできる映画って
本当に後をひいて記憶に残りますね。
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