「親がクズでもまっすぐ育つ子どもはいる」コット、はじまりの夏 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
親がクズでもまっすぐ育つ子どもはいる
子だくさんとクズ親の相関関係ってあるんだろうか。個人的な偏見なのだが、子どもが多い家庭にはダメな親が多い気がしてしまう。子育てが大変だということも影響している場合も多いし、そんな物語を読んだり観たりした印象の可能性もある。
本作の親は子だくさん。新たに子どもが産まれるから、末女のコットが叔母夫婦に預けられる話。アイルランドの風景がとても綺麗で静かなのがとても印象的。主人公のコットももの静かな子で、自己主張ができない。原題もクワイエット・ガールだしな。
そのコットが叔母夫婦から愛情を受け、1人の人間として尊重されることで成長する姿が描かれる。やはりとても静かな物語。盛り上がる箇所は少ない。途中は静かすぎてちょっとしんどかったくらい。
ただ、終わり方がいい。いや、正直言えばもう少しわかりやすくしてもいいとは思う。でも、そうしてしまうと余韻がかなり異なってしまう。これはこれでいいと割り切るしかない。
ダメな親だろうがまっすぐに育つ子どもはいるってこと。コットがもっと自分を出せる人生になってほしいし、コットと叔母夫婦に幸せな未来があることを願ってしまう。
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