「まさかゴーストバスターズで泣いてしまうとは…」ゴーストバスターズ フローズン・サマー ケンイチさんの映画レビュー(感想・評価)
まさかゴーストバスターズで泣いてしまうとは…
正直言うとね、ゴーストバスターズそんなに好きじゃないんです。
いや、決して嫌いという訳ではないんですよ?結構好きです。
でも、みんなが大はしゃぎするようには楽しめないというか、好きな人はフィギュア買ったり、プロトンパックを背負ってみたりするじゃないですか。そんな風には楽しめないというか、そこまで好きになる気持ちがわからない。
ただね、ジェイソン・ライトマンはかなり好きな映画作家なんです。
私の好みでは作品の質の面ではとっくにお父様を超えてると感じてます。
で、今回はジェイソン・ライトマン作品として期待して見に行きました。そしたら大当たり!
(とはいえ監督はジェイソン・ライトマンじゃなく、知らない人だったけど…)
主演のマッケナ・グレイスちゃん、5年後、10年後、さらにその先、ハリウッドを代表する女優になる道筋が見えてるじゃないですか。もちろん彼女もお目当てです。今回も超絶なめらかウインク、ありがとうございました!
ジェイソン・ライトマンが大人になりかけのお年頃なマッケナ・グレイスちゃんを主役に据えたら、凡作になる訳ないじゃないですか。どこか『JUNO ジュノ』(2007)的なヤツ期待しちゃうじゃないですか。
そしたら個人的に丁度イイのが来た!
お年頃な物理学オタク女子の微妙な心のゆらぎをシナモンのように利かせてある!!
そうそう、自分の居場所がなくなっちゃったように感じるときってあるよね。
そんな時に出会った幽霊のメロディちゃんに対する友情のような、憧れのような、恋愛感情のような、シスターフッドのような、なんとも言えない親愛の感情がみずみずしく表現されてるじゃないですか!
メロディちゃんに裏切られて失意に陥りかけた主人公を、仲間たちは何も意識せず至極当然のように支えてくれるじゃないですか!新メンバーも旧メンバーも、仲間たちが頼もしいったらないですよ。
居場所がなくなった訳じゃないんだなぁ…。
みんな主人公のことを守ろうとしていたんだよなぁ…。
まさかゴーストバスターズで泣いてしまうとは思わなかった…。
私にとって、4作目(5作目?)まで来てゴーストバスターズの最高傑作!
今までのゴーストバスターズはアイヴァン・ライトマンのゴーストバスターズ。
そして今作からは堂々とジェイソン・ライトマンのゴーストバスターズってことで。
マッケナ・グレイスちゃんは、変な宗教とかスキャンダルに巻き込まれなければ、着実に出世していくのでしょう。でもジェイソン・ライトマンが続けていくなら今後も数年に一度のゴーストバスターズは続けて欲しいなぁ…。
もちろん他の作品も期待してるけど。