「家族で楽しめる映画」ゴーストバスターズ フローズン・サマー ココヤシさんの映画レビュー(感想・評価)
家族で楽しめる映画
『ゴーストバスターズ アフターライフ』の続編。『アフターライフ』でオクラホマ州の片田舎に引っ込んだスペングラー一家が、本作ではニュー・ヨークのなつかしい消防署跡を本部にゴーストバスターズの営業を再開している。大都会に跳梁する幽霊たちを近代兵器で退治するというのが『ゴーストバスターズ』の醍醐味だから、この設定はいい。
ヒロインの「フィービー・スペングラー」(マッケンナ・グレイス)は、天才だが未成年であるがゆえにゴーストバスターズの一員として評価されず、疎外感を抱えている。一方、火事で一家もろとも焼死した「メロディ」(メアリー・アリン・リンド)は、成仏できずに孤独に現世をさまよっている。フィービーとメロディはチェスを通じて親しくなる。早くあの世に行って家族と再会したいと願っているメロディは、ラスボス「ガラッガ」にその想いにつけこまれる。そして、心ならずもフィービーを利用して、この世とあの世を隔てるゲートを開いてしまう。だが、最後の瞬間にメロディが擦った1本の紙マッチがガラッガを滅ぼし、この世への未練を洗い流したメロディは成仏する。つまり本作は、フィービーとメロディのちょっぴり悲しい友情物語なのだ。
初代ゴーストバスターズ、「レイモンド・スタンツ博士」(ダン・エイクロイド)、「ピーター・ヴェンクマン博士」(ビル・マーレイ)、「ウィンストン・ゼドモア博士」(アーニー・ハドソン)、「ジャニーン・メルリッツ」(アニー・ポッツ)が元気な姿を見せてくれるが、「ディナ・バレット」(シガニー・ウィーバー)は出演していない。
小さいマシュマロ・マンが愛らしい。
過去のシーンでガラッガに凍らされた人々が粉々に砕け散る場面はあるものの、基本的に画面内で人は死なない。そういう意味では家族で安心して観られる作品。