「鹿可哀想 でも美味しいので食べます」WILL okaachanさんの映画レビュー(感想・評価)
鹿可哀想 でも美味しいので食べます
福田村事件の東出さんにやられて実物が見れる!と思いトークショーに行きました。狩猟に関しては実家でよく鹿が罠にかかり自治体から派遣された決まった猟師さんにさばいた肉のお裾分けを頂いてます。鹿は本当に美味しい。山の恵みに感謝です。
映画本編ですが親鹿打った後に子鹿を打つのが悲しかったです。つぶらな瞳のままの解体作業と。肉くれる猟師のおじさんこういう事やってるんだ、自分は無理だなと思いました。イノシシ猟友会のグループにも実家で出くわした事ありましたが、温厚で人当たりいい印象はなかったです。内輪のグループで排他的なオーラありました。映画の猟師の方々も皆さん親切ですが温厚でとっつき易いたぐいの人々ではないですよね。強くて厳しそうな。そうでないと狩猟はできないのでしょうね。猟友会の方も信頼できないと仲間に入れないと言ってたので東出さんも然ることながら撮影に協力してもらえたのは監督のエリザベスさんの人柄も大きかったような気がしました。 サイン会で監督さんなのに驕ったとこがなくものすごく優しい方だなと思いました。
小説 葉真中彰さんの凍てつく太陽でアイヌ民族の儀式イオマンテで大切に育ててきた小熊を男全員で矢で仕留めて生贄にする儀式がありましたがこの映画に通じるものがありました。儀式を通じて生き物は何ものにも抗えない力を受け入れなければならないと感じたと主人公は言ってました。鹿鍋食べてるシーンで服部さんが同じ事言ってたような。
服部さんは映画で自死は一つの選択と言ってました。トークショーでは子供は生んで生物のサイクルで循環させるべきだと。昨今引きこもりや精神障害や子供の自殺などもあり産めばいいという気持ちに疑問はあります。ただ生死の近くで生活すると命の価値をもっと身に沁みて感じられるのかなと。服部さんのおっしゃることは正しいとも思います。服部さんだから説得力をもって言える事です。しかし都市型でしか暮らせない弱い人間だと悩みが多くて単純には考えられません。自然に身を置けば小さな悩みなのかもしれません。でも健康な身体を持つ事が前提なのであって。。。アメリカの共和党の哲学に近いものを感じました。どう感じるかは人それぞれ。