港のひかりのレビュー・感想・評価
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心眼。
対向車線をはみ出してきたヤク中ヤクザの運転する車との衝突事故で両親を亡くし、その時の事故を切っ掛けに弱視となった少年・大森幸太と、漁師をし生活を送る元ヤクザ三浦諒一の出会いと過去と現在の話。
幸太の生活環境を知る荒川からの話を聞き、放っておけなくなった三浦は港付近を歩く幸太に「船に乗ってみるか?」と声を掛けたことから2人の交流が始まっていくが…。
元ヤクザの三浦が人情に厚い人でした、優しく手を引く、食事に連れ出す、一緒に横に座り喋る…その描写を見てるだけで何とも心地いいし優しいし温かくて泣けてくる。
幸太のためにしてしまい…それから12年後、手紙の返信はしたものの中々再会出来ない三浦と幸太にもどかしさを感じつつからの再会にはまた涙。
いい人なんだか疫病神なんだか昔世話になった刑事、あの一周忌の手紙なんか手渡さなければこうはならなかったのでは?と、切っても切れない元組織の人間が鬱陶しかった、ストーリーとしては刑事、組織の人間も絡むから面白くなってるってのも分かってるんだけどね。
藤井道人さんが監督・脚本と知っていたので期待はしてたけれど、それを遥かに超えて良すぎた!人それぞれ刺さる作品は違うと思うけれど最初から最後まで完璧でした。
涙活!
泣きました!
久しぶりに観終わった後の余韻が覚めない映画でした。
エンドロールが終わっても涙が止まらず・・・
何であんなに泣けたんだろう~
物語はTHE昭和の雰囲気で、任侠物でもあるし一寸したおとぎ話のようで、それ程驚きがあったわけではないのですが、こんなに感動するとは自分でも不思議。
凪た海、荒れた海、そして降りしきる雪と、風景がなんとも抒情的で、それが物語っているように感じたし、ちょっとカッコ良すぎた感はあるものの、最後の舘さんの演技が感動に拍車をかけたのかもしれません。
笹野さんもとても良い味を出していましたし、郷敦君の目が良かったです。
フィルム撮影だと知っていたので気にして観ました。
俳優さんのアップの映像が浮き立っているように見えたかな~
海の風景は高倉健さんの映画「駅ステーション」のようでもあり、故郷の北海道の日本海を思い出し、感傷的になったのかもしれません。
なので、+0.5ポイントということで~
昭和の任侠系ドラマが好きな人向けで、予告編は見ない方が良い映画でしたね
2025.11.14 イオンシネマ久御山
2025年の日本映画(118分、PG12)
元ヤクザの漁師と交流を持つ弱視の少年を描いたヒューマンドラマ
監督&脚本は藤井道人
物語の舞台は、富山県の小さな漁村
元ヤクザの漁師・三浦諒一(舘ひろし)は、地元の漁師から陰口を叩かれながらも、問題を起こすことなく寡黙に生きてきた
彼を支えるのは訳知りの荒川(笹野高史)で、荒川の計らいで魚などを彼の店に卸していた
ある日のこと、諒一は弱視の少年・幸太(尾上眞秀、成人期:眞栄田郷敦)がいじめられているところを目撃する
やむに止まれずに関わりを持つことになった諒一だったが、今度はヤクザと関わりがあるという理由でいじめられてしまった
それでも諒一の優しさにふれた幸太は、彼の悪口を言う大人たちに歯向かうようになり、二人の絆はますます深まっていった
諒一は幸太のために何かをしたいと思い、彼の人生を妨げている視力の回復を考え始める
病院に連れていって原因を探ると、精神的なものもあるが、手術をすることで見えるようになるかもしれないと言われた
だが、手術費用は500万はかかると言われ、そこで諒一はある計画を思いつくのである
映画は、幸太のために、かつての古巣の後輩分の大塚(ピエール瀧)を頼る様子が描かれていく
河村組の資金源である麻薬の仕入れに目をつけ、そこで払った金を奪い、警察に逮捕させるというもので、その計画は成功を収めた
諒一は幸太を殴り続けてきた叔母・美和子(MEGUMI)の恋人・島木(赤堀雅秋)をボッコボコに殴り、叔母に金を渡して「幸太のために使え」と脅しをかけた
美和子は諒一の言う通りに手術を受けさせ、教育ができる環境に行かせる
そして、15年の月日が流れた
映画では、前半が少年パートで、後半が成人パートに分かれていて、幸太は諒一の嘘を信じ込んで警察官になっていた
麻薬の取り締まりを先輩の大黒(一ノ瀬ワタル)と行っていて、その嗅覚で多くの売人を逮捕するようになる
それは河村組のシノギを削ることにつながっていて、組長の石崎(椎名桔平)は警察の捜査について調べ始めていく
そんな折、諒一は出所し、幸太に会うこともないまま運転代行の道で生活を果たしていくことになるのだが、大塚は組の動きを察知していて、彼に対して「万が一」の道具を届けていく
程なく諒一の出所もバレてしまい、大塚との関係も明るみになって来る
そして石崎は諒一を餌にして幸太を呼び出すことになったのである
映画の予告編でほぼここまでがわかってしまう内容になっていて、さすがに見せすぎではないかと思っていた
特に石崎と相対する幸太を見せるのはナンセンスで、成人パートの引用が多過ぎるのもどうかと思う
それでも、映画的には引き込まれる部分はあると思うので、可能な限り事前情報はない方が良いのかもしれない
フィルム撮影によって、昭和の任侠映画っぽさを感じる内容で、この手の映画が好きな人向けに作られているように感じた
ラストでは、幸太が強くなることで諒一の期待に応える様子が描かれ、感涙に咽ぶシーンへと続いていく
恋人のあや(黒島結菜、幼少期:岡田愛梨)との間にも子供が産まれ、彼自身も家庭を持つようになっていく
壮絶な少年期を過ごしてきた彼だからこそ、豊な愛情を与えられるのではないだろうか
いずれにせよ、ヤクザものとしてはドンパチは控えめで、幸太と諒一の交流をメインに描いていたのは良かったと思う
運命は引き寄せる的なシナリオであるとか、いきなり外に出たら大雪とか、撮りたい絵をメインに構成している感はすごいのだが、まあそれも込みで楽しむ映画なのだろう
個人的にはそこまで刺さらなかったものの、気になったのは時代設定と幸太の弱視の理由だった
精神的だけれど手術をすれば見えるかもしれない目の病気ってなんなんだろうなあと思ってしまって、今どき手術を実費で500万掛けて行うと言うのもピントがズレているように思った
術後に擁護施設に入れたと言う流れもよくわからない部分があって、手術費用を払った叔母がなぜ続けて育てないのかと言う施設への説明とかどうしたのかは謎だった
突っ込んだら負けと言う感じなのでサラッと流したほうが良いのだが、ノイズが意外と多いので、もう少しシナリオを詰めた方が良かったのではないかな、と感じた
“おじさん”と少年の交流。血の通った温かい人情の話だろうと予想はしていました。だけど思っていた以上にグッときて、涙が出たのです。
「正体」で第48回日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した藤井道人監督が、7年ぶりの単独主演作となる舘ひろしを迎えて送るヒューマンドラマ。北陸の港町を舞台に、過去を捨てた元ヤクザの漁師と盲目の少年との⼗数年にわたる絆を描き、数々の名作を手がけてきた撮影監督・木村大作が全編を35ミリフィルムで撮影しました。
盲⽬の少年・幸太役を歌舞伎界の新星・尾上眞秀、成⻑した⻘年・幸太役を眞栄⽥郷敦がそれぞれ演じます。
●ストーリー
日本海を臨む小さな漁村で漁師として日銭を稼ぎながら細々と生活する元ヤクザの三浦(舘ひろし)。
ある日、三浦は通学路で白い杖をついて歩く少年の幸太(尾上眞秀)を見かけます。弱視を患う幸太を、同級生の子どもたちは、わざと転ばせて笑い者にしていました。
幸太は両親をヤクザ絡みの交通事故で亡くし、彼を引き取った叔母はろくに育児もせず、その交際相手からも虐待を受けていました。
事情を知った三浦は、孤独な幸太にどこか自身の姿を重ね、自分の船に乗ってみるかと誘います。
どこにも居場所がなかった者同⼠、2人は年の差を超えた特別な友情を築いていきます。自分のことを“おじさん”と慕い、一人の人間として接してくれた幸太に救われた三浦は、幸太に視力回復の手術を受けさせるため、舎弟の大塚夕斗(ピエール瀧)から情報をもらい、かつて所属していた組の麻薬の取引現場を襲い、金を奪います。そして幸太に一通の手紙を残して自首するのです。
目の手術に成功した幸太は、。遠くへ行ってしまった“おじさん”を見ることなく幸太は孤児院へ入所するのでした。
12年後。出所した三浦は、静かに暮らすことを望み、地方の運転代行業者として働いていました。幸太(成人後・眞栄田郷敦)とは手紙のやり取りは続いており、“おじさん”に会いたいと思いながら、幸太は三浦に憧れて刑事になっていたのです。
そんな中、警察の資料から“おじさん”の正体を知って葛藤する幸太。それでも会いたいと願った幸太は居場所を突き止め、三浦と再会します。しかし、彼らの出会いはかつての因縁を呼び起こしてしまうことに。ヤクザに狙われる三浦と幸太。一人ヤクザに立ち向かう三浦。そして、幸太も”おじさん”のためにヤクザの元へ向かっていくのですー。
●解説
「世代/過去を超える絆」「フィルム撮影」「北陸の港町」という3つの要素が、本作の世界観を支える柱です。特に「35mmフィルム」という選択は、現代のデジタル撮影が主流となった中であえて選ばれた“フィルムならではの質感”を視覚的に観客へ届けようという意図が感じられます。
また、舘ひろしにとっては「俳優人生50年の集大成」と語るほど格別な作品となっており、彼のキャリアを振り返る上でも興味深い作品です。
映画のラストにおいて、血の繋がりがなくとも築ける絆、そして誰かのために生きることの美しさが語られます。三浦が背負ってきた過去と、幸太が歩んできた苦悩は、港町の風景とともに映され、その中で“光”を取り戻していく物語。また、撮影がフィルムで行われたことで、海・漁船・港の情景が持つ質感がよりリアルに、そして詩的に観客に届けられます。
本作のもう一つの魅力は、ロケーションと撮影技法にあります。
北陸の港町としての能登・富山撮影は能登半島・富山県を中心に行われ、実際に起きた「能登半島地震」後の海の変化も映像に取り込まれています。
具体的には、漁港・朝市通り・海の風景がドラマの背景として機能し、そこに人生のうねりが交差します。特筆すべきはこの能登朝市通りの情景です。実はこのシーンは地震が起こるわずか9日前に撮影された、当時を忍ぶ貴重な映像となりました。
撮影監督・木村大作が全編35mmフィルムで撮影を行ったという点も注目です。現代はデジタル撮影が主流ですが、フィルムには“粒状感”“光と影の表現”“風景の深み”といった質が宿ります。まさに映画として“焼き付けられた世界”を観客に届ける意図が感じられます。
木村撮影監督特有の水平線に雲間から光が差す光景や真っ赤な夕日が落ちる光景が、作品の間を作り、作品の“港町”“海”“漁船”“時間の流れ”というテーマを盛り上げていました。
●感想
さすがの東映作品でも、ヤクザが復讐のため、日本刀かざして一人で切り込みに行くという三浦の過去に起こしたエピソードは描かれません。こんなに義理人情に厚い役柄にどハマりするのは、はやり高倉健の役どころでしょう。
三浦を演じている舘ひろしも、脚本を書いた藤井道人監督も、きっと高倉健を意識せざるを得ないストーリーです。寡黙で過去を背負う男という役柄は共通していますが、さらに本作では、幸太に見せる優しい表情が、舘ひろしの持ち味だと言うべきでしょう。わずかに顔の表情の変化で優しさを伝える舘ひろしの演技に泣けてきました。
“おじさん”と少年の交流。血の通った温かい人情の話だろうと予想はしていました。だけど思っていた以上にグッときて、涙が出たのです。
あとヤクザの斎藤工のインパクトがすごかったです。見終わってもあれが誰だったのか気づきませんでした。同じく組長役の椎名桔平の切れっぷりもすごかったです。
また三浦を慕う舎弟役で復帰久しいピエール瀧も、本作では結構見せ場を作ってくれました。寺嶋しのぶの息子である尾上眞秀の映画初出演にもにも注目。なかなかしっかりした演技ぶりでした。
でもやはりなんと言ってもスーツを着こなして、しゅっとした舘さんの様子の良さは、年齢を感じさせない、ダンディぶりでした。
凡庸の極み
驚くほど新鮮味のない、いつかどこかで観たような話である。
定番というものがあり、それを望み楽しむという考えがあるのは理解しているが、それには役者の魅力や演出の工夫は不可欠だ。
看板である舘ひろしは幅の無い平板な演技で魅力がまったく伝わらないし、尾上眞秀君の少年もただの不幸の象徴ぐらいにしか描けていない。
椎名桔平、斎藤工、赤堀雅秋ぐらいは遊び心持ってキャラを作れているが、他の役者陣は軒並み平凡な定番の演技しかしていない。
演出にしても、目の手術後に念願の海を見るシーンの描きかたが、あまりにも普通で怒りを通り越して呆れてしまう。
藤井監督には舘ひろし主演で木村大作撮影ならそれで良しぐらいの考えなのかと疑ってしまう程に失望させられた。
もっとおしゃれに
タイトルなし(ネタバレ)
所々びっくりするというか
え?と冷静に観てしまうシーンがあった
館さんあんまり観てないのもあるだろうけど
初めて良いなぁと思った郷敦さん然り
日本っぽさはとてもすきだった
ベタ映画
試写会にて鑑賞。
鑑賞前に元ヤクザと目の見えない少年の絆の物語とのあらすじを見てストーリーを予想していたが、ほぼ的中。
ベタな展開ではあるが、俳優陣の演技力で最後まで退屈せずに観れました。
少年が同級生から虐められるシーン、家で虐待されるシーン、主人公が現役ヤクザから呼び出されて行くシーンなどはリアリティがなく昭和の映画のような懐かしい感じがした。
港のひかり
試写会当たったので。
『帰ってきたあぶない刑事』で、顔が皺々だった舘さん、若返りが半端なく、メイクの技術たるや恐るべし。
さりながら、凛とした立ち姿、老いを感じません。
で、作品はと言うと。
The昭和。
高倉健様や菅原文太兄に憧れて、映画館を出たら、肩で風切って歩いた諸兄。
刺さりますよ。
かく言う私も、そんな1人です。
なんですが、★が伸びない理由は、序盤で結末まで見えてしまった事です。
何ひとつ予想外が無い。
それが狙いなら、仕方ないです。
逆に言えば、我々世代は安心して観られます。
俳優陣。
斎藤工さん、頭のネジが壊れたチンピラ上り、お見事です。
特筆は椎名桔平さん。
キレっキレの悪役やらせたら、今や天下一品じゃないですかね。
このお二方は、★5です。
骨太な人生ドラマ
ヤクザ役とは
地味に泣ける話
全162件中、141~160件目を表示
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