港のひかりのレビュー・感想・評価
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期待度○鑑賞後の満足度◎ 何故『港のひかり』という題名かと思っていたら令和版『街の灯』任侠バージョンを作りたかったのね。
①“昭和”か!?と思わせる舞台設定・物語・任侠もの・映像(木村大作さんだもんね)だけれども、昭和生まれとしてはやはなり泣かされてしまった。「令和」でも人情ものは活きているんだなぁ…と感慨深し…
②足を洗ったヤクザが小さな漁港で漁師をやっているという設定から高倉健の『夜叉』をちょっと連想した。まあ、あちらは男と女の話。こちらは『街の灯』+「あしながおじさん」なんだけど。
はじめは、設定が『夜叉』に似ていたのと、舘ひろしには思い入れがない(石原軍団にも思い入れ無し)のと、藤井道人監督には(○「新聞記者」「宇宙でいちばんあかるい屋根」「最後まで行く」「青春18×2 君へと続く道」 ✕「ヤクザと家族 The Family」「ヴィレッジ」「正体」)、と✕評価の作品の印象が強くて(でも今こうして並べてみると結構好きな作品が多いわ)食指があまり動かなったのだけれども、配信で『キー・ハンター』を数十年ぶりに鑑賞→子供の時『キー・ハンター』の千葉真一がカッコよくて好きだったことを思い出し→勝手に千葉真一の忘れ形見の眞栄田郷敦を自分の息子の様に思うようになった(独身なので実子はいませんせんージェームス・ディーンを自分の息子と呼んでた小森のオバチャン気分)ので観ることにした次第。
③開幕早々「東映」のマークが出てきた時点でどういうトーンの映画か予想がつくのがある意味すごい。
北陸の港や海を撮す木村大作のカメラからして実に“昭和”っぽい。予想通りの幕開けである。
物語も予告編からしてこれまた予定調和的でラストまで予想されてしまう。
あとは、予想を覆す展開にするか、予想通りであっても丹念で巧緻な演出で見飽きず心に残る映画にするかである。
藤木監督の演出は流石に巧緻とまではいかなくても揺るぎがなく安心して観られる。
ただ、まあこんなものかな、と思って観ていたら、出所した舘ひろしのと家に刑事になった眞栄田郷敦が訪ねて来て、ドアを挟んでお互いに鈴を鳴らし合うシーンで思わず涙が溢れてしまった。続くご対面シーンでもまた涙。
私が殊更涙脆い人間でないのであれば、やはり藤木道人監督の腕は良いと言うしかないだろう。
④クライマックス直後の、舘ひろしが手錠を掛けるように眞栄田郷敦に両手を差し出し最初は拒否してのを泣く泣く手錠を掛けるシーンは、既視感があるけれども、粘り強い演出と二人の好演で名シーンになったと思う(ここでまた泣いちゃたので…と思う)。
⑤どうして手術費用を工面するのか、どう近親者(男にだらしなく生活能力のない伯母、幸の両親はちゃんとした人達みたいだったのに、その妹がなんでこんなにだらしない?と思ったが、まあ幸太の境遇を悲惨に見せる為のお約束だから少々作為感があっても仕方ないか、と)に判子を押さすのかと(薄々予想はされたけれど)思っていたら、案の定捨てた筈の極道の世界から調達するしかなく、判子も伯母の男をボコボコにした上脅して押させてしまったんだろうね(ボコボコにした時の舘ひろしの顔はホントに怖かった)。
“Once a thief, always thief ”というけれども、どうしてもヤクザの血から離れられないことでこの男の悲しさを見せているのだろう。
まあ、あれで何人かのジャンキーを救うことになっていたら、まあ世の中にも何らかの役にたったということで…
⑥先ず自分が一番(最初)という人の世で(それは令和でも同じだろう)、他人のために自分(の人生)を犠牲にするという精神がもはや任侠の世界にしか残っていなかったという皮肉・パラドックス。
⑦
舘ひろしかっけえ
舘ひろしが超かっこいい
あの年代の俳優さん特有の渋さとか、発する言葉の重みとか、目線や仕草が好きだ‥と思いました。
古傷多めのおじさんと、無垢な幸太の関わりが温かくて良かったです。
おじさんは感謝をして欲しいわけでも讃えてほしいわけでもなく、純粋に他人の幸せを思い行動し、それが幸太の真っ直ぐさにより報われていた感じがします。泣ける。いい関係でした。
ただ、ラストシーンでモヤモヤしました。。
血まみれになり震えて死にかけの状態で、逮捕を懇願するおじさんが観ていて辛すぎた(T . T)幸太が立派になったと感じて死ねて良い終わり方なのかな?とも思いましたが、、、キツかったです。
尾上眞秀の演技はよかった
鳩、伊達、牧に続いてのオジサン(笑)
元ヤクザの生き方
昭和の任侠映画
小さなスクリーンを気にならないくらい感情移入できるくらいよい映画でした
とにかく格好良い!
ヤクザ映画でした
心優しくなる映画
今の時代にないものがある。
元ヤクザの中年男性が、恵まれない家庭環境で生きる視覚障害者を救う話。
自分自身も障害者で怒鳴り声が響き渡る家庭で育った為、同情し辛くなりました。
自分は最近になって実家を離れ、つらい環境から逃れることができましたが、幼少期から受けた心の傷は完全に癒されることはなく、その生きづらさと共になんとか生きています。
作中では、目が見えず、いじめられ、家庭環境は崩壊している、という生きながらにして地獄のような日々を送る幸太と過去に闇を抱える中年男性の心の交流が描かれます。
他人に同情するのは簡単だけれど、救うとなると本当に骨が折れるなと思います。
だから自分含め、世の中、苦しい人を見ても誰も救いの手を差し伸べないのでしょうけど、この物語の主人公は違いました。
他人のために自分を犠牲にしてしまう主人公の不器用さとヤクザながらも人間味溢れる生き様に、普段生きていて触れることのできない人間の温かみを感じることができて、思わず心がじ〜んと熱くなりました。
ただ、物語終盤、悪役として登場するヤクザの組長を銃で撃った主人公が自らに手錠をかけるよう幸太にお願いするシーンに違和感を感じました。
主人公に感情移入していたせいもあるかもしれませんが、悪人を撃った刑事は罪に問われず、悪人を殺そうとした一般人は処罰されるということに何かモヤっとしました。
しかし、この映画のテーマは「強さとは人のために生きること」。
「今まで犯してきた罪を償いたい主人公」のために手錠をかけることのできた幸太。
強い人間になることができたということを印象づけるために必要なシーンだったのかなと、無理やり納得しました。
ちょっと違和感を感じる部分もありましたが、舘ひろしの人間味あふれる姿に、現代社会ではなかなか感じることのできない温かみを感じることができて、それだけでも満足感がありました。
昭和のヤクザ映画風
ほっぺプニプニ
昭和の匂いが漂う流れ、寒い港に心が灯る
最近かなり良く出来たAI動画が増え過ぎて、めっきりヨウツベ離れになった今日この頃。ヨウツベってマジでやってるから観てたのにAIやらせ流行ると多分もう誰も観なくなるだろうねと思う。ティックも同じくである。
そんな中、昭和感をメッチャ感じる「港のひかり」を観ましたよ。
~どうして あの子に そんなに してやるんだい!!~
いいセリフだ!
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脚本・監督:藤井道人氏
撮影:木村大作氏
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三浦諒一 (元任侠)役:舘ひろしさん
大森幸太(警察)役:眞栄田郷敦さん
(少年時代 役:尾上眞秀さん)
石崎剛 (現組長)役:椎名桔平さん
八代龍太郎(石崎の弟分)役:斎藤工さん
大塚夕斗(三浦の弟分)役:ピエール瀧さん
田辺智之(刑事)役:市村正親さん
浅川あや(大森の妻):黒島結菜さん
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大御所多くの出演で
豪華ではあるのですがね。
脚本展開の酷さに我を失います。
遣りたい思いはわかりますが、遣り過ぎと感じました。
アパートのドア1枚隔てた場面、
鈴の音だけで語らせないといけませんね。
やっぱりここは会わせちゃ駄目ですね。シラケます。
または最後場面の所で鈴を見せて語らせるとか。
お前だったのか~って感じで 再会&逮捕とか。
12年も大事にしてる鈴のアイテムですからね。
唯一のおじさんと目の見えなかった少年との繋がり。
もっと丁寧に演出場面にするべきと思います。
そういう粋な演出が欲しかったです。
ヤクザのドンパチは今時では無い様に感じます。
そこが惜しいところ。
でも舘さんは とってもカッコイイ~ (*´ω`*)
それだけは確か!!
そして撃たれても不死身! 雪が吹雪いてる中での逮捕劇。
寒さで凍える心に 灯る温かさ。そんな港の夕暮れが流石、木村さんの撮りでそこだけは上手く表現出てたかと感じました。
ご興味ある方は
劇場へどうぞ!
この映画どいがけ?なーんもないちゃ
元ヤクザの漁師と幼い頃交通事故で、両親の命と自分の視力を失った少年の交流を描くハートフルドラマかと思って観に行ったら、予想以上に富山ヤクザの映画だった。さすが東映さん、いろいろ容赦ない。
最近の邦画の若い監督の作品もいくつかは拝見したが、利己的な描写が今ひとつ物語に共感できないと感じていた。
「人生で一番大切なことはなんだ?」
「強さです」
「強さとはなんだ?」
「誰かのために生きることです」
これですよ!
元ヤクザが漁師をするのは、能登半島の輪島が舞台なんだけど、他はほぼ富山。富山駅、桜町、松川、桜木町、日赤病院、富山刑務所。
同級生で富山でヤクザ業を営まれてる方もいたり、これまた同級生は富山刑務所の看守だったり、日赤病院は、昨年病気の母の付き添いで行ったなとか、もういろいろあって、普通に評価できない状況。
キャメラマンのベテラン、木村大作さんが富山好きなのも影響してるのかもしれない。富山県出身者には見慣れた景色でちょっとしたちょい役にいたるまで、演技巧者のオールスターキャストで楽しめた。
この時点で個人的理由から満点評価せざるを得ないが、石川、富山を知ってる人以外は気にならないことがどうしても気になってしまう。これは地の利を知ってるだけに仕方ない。
富山と輪島、あんな近い感じじゃない。
能登半島の復興と絡んだ企画ということも理解できるが、本来なら元ヤクザは立山の木こりとかにしたら位置情報的にも身を隠してる感も出たと思うし、ラストカットは、立山連峰の絶望的な巨大さでシメてもらえたら多分、席から立てないくらい泣いたと思う。
映像にしろヤクザにしろ昔が良かったと思った。
懐かしい良さがあった!
流石の一言、映画ヤクザと家族のファンとして待望の一作
映画ヤクザと家族を見てくらって以来、藤井監督の映画はだいたい見ています。館本人の「もう一度藤井監督とやりたかった」のコメントもあり、港のひかりに関しては同映画の系譜として勝手に意識しながら鑑賞しました。
前作での柴崎組組長としての威厳を三浦のそれで再確認する見方があり楽しめた。
クライマックスは圧巻。
ヤクザ館ひろしを存分に楽しめる構成となっていて、そのほか椎名桔平、ピエール瀧、笹野高史らも最高。
藤井フィルムとして、映像、音楽も完璧だったのでは。
テーマは人のため。エンドロールの最後でなぜ舞台が富山だったのかの意味も含めて回収されていて素晴らしかった。
渾身の一作でした。
元ヤクザと盲目の少年の物語。最期のシーンで泣けた
久しぶりの舘ひろし主演映画🎥
尾上菊五郎で寺島しのぶの長男、尾上眞秀が盲目の少年幸太を演じ、大人になった幸太を千葉真一の息子、眞栄田郷敦が演じました。
また、端役ですがピエール瀧が覚醒剤販売をしている暴力団のヤクザ役として登場します。
ピエール瀧は妻夫木聡主演の宝島にも出てましたが、確かに「ヤクザ役」は嵌まり役(笑)
盲目の少年役は難しい役ですが、私は子役時代を演じた尾上眞秀君の演技も良かったと思いましたが、大人になった眞栄田郷敦の演技の方が感銘を受けました。
あと、ヤクザの親分役の椎名桔平はきっと本物なんだろうと思ってしまいました。
ストーリーは単純。
ラリったヤクザの運転する車に衝突され両親を失い、自分も視力を失った幸太少年が元ヤクザの三浦(舘ひろし)と知り合い、彼が手にした犯罪収益で手術を受け視力を回復する。
成長して刑事になった幸太に危害を加えようとするヤクザに命を狙われるが、三浦は幸太を守るために単身暴力団のいる倉庫に乗り込みヤクザたちと対峙するが、そこにヤクザから呼び出された幸太が乗り込み殺し合いが始まる。
三浦は幸太にヤクザの親分を射殺した自分に手錠をするよう懇願しながら絶命するが、このシーンには私の近くで映画を観ていたおじさんがすすり泣いていた。
全162件中、21~40件目を表示
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