劇場公開日 2025年11月14日

「元ヤクザが少年に灯したひかり」港のひかり おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 元ヤクザが少年に灯したひかり

2025年11月16日
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鑑賞方法:映画館

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■ 作品情報
北陸の小さな漁村を舞台に、過去を捨てた元ヤクザの漁師・三浦と、両親を失った盲目の少年・幸太の十数年にわたる心の交流を描くヒューマンドラマ。監督・脚本: 藤井道人。主要キャスト: 舘ひろし、眞栄田郷敦、尾上眞秀、黒島結菜、斎藤工、椎名桔平、ピエール瀧、MEGUMI。

■ ストーリー
日本海沿いの漁村で細々と漁師として生活する元ヤクザの三浦は、ある日、通学路で盲目の少年・幸太と出会う。幸太は両親をヤクザ絡みの事故で亡くし、引き取られた叔母から虐待を受け、同級生からもいじめられていた。孤独な幸太に自身の姿を重ねた三浦は、彼を船に乗せ、二人は年の差を超えた特別な友情を育んでいく。そんな中、手術によって幸太の視力が回復することを知った三浦は、高額な手術費用を用意するため、かつて所属していたヤクザの組から金を奪い、幸太の前から姿を消すという大きな決断をする。三浦は幸太のために刑務所へ入ることになるが、幸太は目が見えるようになり、孤児院で成長する。12年後、出所した三浦は静かに暮らすことを望み、運転代行業者として働いていたが、二人の運命は再び交錯し、再会を果たすことになる。

■ 感想
ヤクザ映画を久しぶりに鑑賞しましたが、心温まるヒューマンドラマとして深く印象に残る作品となりました。昔ながらの任侠道に通じる、人間味あふれる情が描かれており、全体的に非常に見応えがありました。

特に印象的だったのは、孤高のヤクザである三浦が盲目の少年・幸太を助け、交流を重ねていく場面です。互いの内に秘めた孤独が少しずつ埋め合わされていく過程が、じんわりと温かく伝わってきます。単なる庇護関係ではなく、魂の繋がりを感じさせるような二人の関係性に胸を打たれます。

ここをじっくり描いているため、そこから12年後の繋がりも非常に自然で、物語に深みを与えていたと思います。大人になった幸太の姿から、三浦が与えた「ひかり」は視力だけでなく、強く生きる希望であったのだと感じ、離れていても固く結ばれ続けた二人の絆の強さに心を揺さぶられます。

演者の皆さんの熱演もすばらしく、主演の舘ひろしさんの貫禄は圧倒的です。脇を固める、椎名桔平さん、斎藤工さん、ピエール瀧さん、宇崎竜童さんといったベテラン俳優陣が演じるヤクザの組の面々も、年季の入った演技で作品に重厚感を与えています。また、子役から眞栄田郷敦さんへのリレーも、濃いめの顔立ちが似ていて違和感がなく、物語への没入感を高めていたと感じます。濃密な物語は、演者に穴があると一気にしらけてしまいますが、その点はぬかりなかったです。

そんな熱演が印象的な最終盤。雪が舞う中での三浦と幸太のシーンは、絵画のように美しく、切なさが胸に迫ります。しかし、瀕死の三浦をわざわざ雪の中へ連れ出す必要があったのかと、少しだけ気になってしまいました。しかも、それ以上に、びしょ濡れになりながら熱演されている舘ひろしさんの体調が心配になり、物語の展開よりもそちらに気を取られてしまいました。あのシーンで体調を崩されていないといいです。

おじゃる
吹雪まんじゅうさんのコメント
2025年11月18日

私はヤクザの仲間が襲ってくるかもしれないから逃げたんかなぁって思いました。それでも無理があるかもしれませんが、そう思うことにしました(笑)

吹雪まんじゅう
琥珀糖さんのコメント
2025年11月16日

こんばんは

わたしも、瀕死の三浦を連れて港の見えるロケーションまで、
連れて行ったのは不自然に思えました。
動かさずに救急車、待ちますね。

美しいレビュー
とても打たれました。

琥珀糖
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