「新章」猿の惑星 キングダム sumichiyoさんの映画レビュー(感想・評価)
新章
猿の惑星リブート作品の第四作目。シーザー亡き後の新章を予感させるストーリーでした。
前作から三百年後、指導者シーザーを失ったエイプたちは各部族に分かれて暮らしていた。言語能力はあれど原始的な狩猟生活を送っていました。天敵がいない今、そばに機械というオーバーテクノロジーが眠っていても、エイプは興味を示さなかったんだろうか。必要としなかったんだろうか。エイプの進化の歴史を見るのも面白い。
本作は人間の女性であるノヴァも登場。徐々にノヴァに心を許すエイプと違い、ノヴァは最後まで本心を隠していた。地位を追われた人間と身体的優位に加え知能を得たエイプの共存の難しさも描かれました。
VFXの品質はもちろんのこと、本作のエイプはより自然体に見えました。主人公のノアはオーウェン・ティーグの表情をそのまま合成した感じで、エイプが発声する違和感を感じさせなかった。動作やボディジェスチャーも人間的で、進化が見られました。
猿の惑星シリーズは歴史大河SFになりつつありますね。前章も歴史の1ページにすぎないほど長編の。確かに、たった数百年で人類の知能が家畜にまで退化するはずない!考えそうで考えなかった視点が加わり、新たな波乱を予感させます。
このまま地球はエイプの楽園となるのか…次回作が楽しみです。
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