あまろっくのレビュー・感想・評価
全199件中、21~40件目を表示
3人の、結婚式…ですか…
基本的には物語としては面白い。
しかし、
どうしても漫画チックな設定を「難あり」と捉えてしまう。
さて、
あまろっくの意味は最初に提示される。
閘門というものの役割と父竜太郎がそれを自分自身に例えていた想い出が、主人公優子の中で現実化していくのが、この物語だ。
いつもどこでも常に優秀さを発揮していた優子
突然のリストラに理不尽さを拭えないまま帰省
しかし同級生によって自分は「いつも輪を乱す子」だったことを知る。
初めて感じた自分の欠点
それに加え、父の突然の再婚によって生活環境が変化する。
しかも相手は若干20歳
「赤の他人」との生活
それが1か月しかたたない間に起きた父の死
居心地の悪さと益々明るみになっていく自分の欠点
優子の生活に起きたこの大きな出来事と彼女の葛藤と選択がこの物語の見どころだ。
しかし、
どうしても20歳の娘との結婚は漫画でしかなく、どう考えても現実味がない。
この大胆な設定に普遍的ともいえる言葉によってプロットが押し込まれる。
それが悪いとは言えないが、最後の3人の結婚式だけはどうしても合点できない。
紆余曲折を経て、優子とサキはお互いが家族として受け入れ合う。
ここまでは問題はない。
「人生で起きることは何でも楽しまなければ」
この言葉がこの物語の主軸
優子はサキに、実家と工場を売却したお金で子供を養えばいいと考える。
優子の言ったようにサキはまだ20歳だ。
父との結婚が如何に大切な想い出であっても、彼女にはまた別の新しい人生を作る機会が十二分にある。
しかしサキの気持ちが近松家に留まってしまうのは物語上、まあ、致し方ない。
父の、誰にでもあるような口癖「オレはこの家のアマロックだ」
その意味を、ある意味優子の勝手な解釈で意味付けしたのも、まあいい。
ナグモヒロキが会社を退社し、好きになってしまった優子の会社の従業員となったのもよかった。
でも、どう考えてもサキがウェディングドレスを着るのは「?」でしかなかった。
人生で起きたことを楽しむなら、サキは十分に尽くしたように思うし、今後の自分の人生を想像し創造することこそ、竜太郎も望んでいるのではないだろうか?
しかも式場に飾った写真は竜太郎と母愛子の写真だ。
優子とサキの家族になった道程は、それなりに深い人間関係と葛藤と赦しがある。
それは、式場にいる人に話しても中々理解するのは難しいと思う。
つまり皆式場で「?」に包まれてしまうはずだ。
また、、
新婚の二人の様子がサキに何らかの心的変化を与えるのは容易に想像できる。
優子とサキが家族になったのは素晴らしいことだ。
でもまさか、近松家で3人と赤ちゃんが一緒に生活するわけではないだろう。
誰が聞いても「それ絶対ヤバいやつ」だ。
結局近松家にはサキと赤ちゃんだけが住むことになれば、サキは文字通り娘を嫁に出す親の寂しさを味わうことになる。
すべては優子が父の口癖に理由付けした「これからは私がアンタらのアマロックになる」ことになったのだ。
ただこれは、新しい人間関係のひとつの例である。
例であることであれば、それはそれ。
尊重できないわけではない。
しかしそこまで理解した上での作品ということがどうしても「難あり」と感じてしまう。
江口のりこさん最高!
素敵な人情喜劇
NHK朝の連ドラにも良い
⭐︎4.2 / 5.0
どこかテレビドラマっぽいストーリー
配信(Unext)で視聴。
笑福亭鶴瓶と江口ともみの共演はどうかなと思ったが
意外と波長が合っていた。
ただ、観ていると現実ではあり得ないストーリー。
よくある出来事だし、平凡。
どこか某国営放送のドラマかと思ってしまった。
何事も楽しむべし!!
中村ゆりさんのファンなので鑑賞しました。年を重ねるほどにいい感じになりますね。
おっと、それはさておきレビューですが、出演者が鶴瓶師匠をはじめ、関西人ばかりで自然な関西弁の会話がほんわかとさせます。 私も大阪人、周りの観客も関西人、自然と笑いと涙が。映画館が観客の笑いに包まれるって初めてです。上質な新喜劇を見ているかのよう。
中条あやみが気の強いキャラなので、同じキャラの江口のりことの掛け合いも面白く。
江口のりこの婚約者(中林大樹)がとても良い人だったので可哀想と思っていたら最後にどんでん返し、みんなハッピーエンドで、めでたしめでたし。
ただ、最後の震災の実映像は不要だったと思います。それまでの映画の世界から現実の世界に引き戻されてしまいました。
それでも内容が良いので星5つです。
人生に起こることは何でも楽しまな!
それが良い結果を呼ぶのだと思います。
映画を観て何かを学んだり、感動する事に疲れた時に
尼崎で生まれた女
半世紀近く前に流行った歌に、「大阪で生まれた女」という歌謡曲があります。大阪で生まれ育った一人の女が、大阪への強い愛着と、上京する恋人への恋慕の板挟みの中で、悩み抜いた末に大阪を出ていく決心をする、哀愁に満ちて切々と訴えてくる名歌です。
本作は、いわば「尼崎で生まれた女」の東京に行った後の続編を、尼崎愛に満ちて描いた映画といえます。
人物はややローアングルから仰角カットで撮られ、寄せアップは殆どありません。小刻みにカットを割ってテンポよくストーリーは進みますが、時に二人が上手下手に対峙した引いたロングのカット、而もほぼ無言の長回しが入り、早いテンポの流れに巧いアクセントがついていました。
カメラはほぼフィックスで撮られていて、アクション映画ではないため瞬時に動き回る躍動感や予測不能の不安感を与えるような映像は不要なので、手持ちカメラで撮っていないので観客は落ち着いて観られたと思います。
映画の基調は、まるで新喜劇です。それもドタバタコメディーの吉本新喜劇ではなく、笑って、笑って、そして泣かせ、最後にまた笑わせる、松竹新喜劇です。アクションは皆無で会話のみで進行しますが、各シーンは常にボケとツッコミで構成され、オチがあって次のシーンに変わっていきます。
当然ツッコミ役は主役を務める江口のりこで、ボケ役は父親役の笑福亭鶴瓶と年若の継母役の中条あやみ、この3人のネイティブ関西弁の会話のやり取りが実に耳に心地良く、観賞中はいわば漫才ショウを楽しんでいるような感覚でした。
江口のりこの終始近寄りがたく刺々しい無機質的な無表情、台詞のない険悪な空気感のオーラを撒き散らす異様な存在感が、映画の前半をリードします。ところが後半、あるアクシデントから表情に柔和さが兆すようになり、目に見えて性格に丸みが強まっていきます。専ら周りへの強がり一方だったのが、己の弱みを吐露するようになって、人間性に目覚めていくのですが、このシナリオの転調が大いに笑わせつつ、しんみりと泣かせます。
“尼崎で生まれた女”が尼崎の土着性に嫌気がさし、必ず街を出ていくこと目指して勉学に励み、京都大学を経てバリバリの遣り手コンサルタントに成り上がる、見事少女期の夢を実現しながら脆くも潰えてしまい、心ならずも故郷・尼崎に戻り、無気力無目的な自堕落に転落してしまう、しかし再生を果たして、また広い世界へ羽搏くという所で、結局尼崎から離れられず土着する。
これは将にド演歌の世界です。本作は、林立するコンクリートの工場群や低層の猥雑な建物群ばかりの、一見見栄えのしない灰色の街・尼崎そのものが真の主役であり、義理人情と家族の熱い情愛を高らかに歌い上げたド演歌の世界といえます。
尚、本作で重要な位置づけとなる京都大学は、東大・早稲田・慶応・上智といったオシャレで軽快なJPOPが似合う東京の有名大学と異なり、このド演歌の空気感が実に似合う大学だと思います。
尼崎育ちの想い
あまろっくとは尼崎閘門の通称。
工都の号どおり経済成長期に尼崎市の工業地帯は地下水のくみ上げによって地盤沈下をおこしゼロメートル地帯となって水害が多発した。そこで治水および高潮対策と臨海部の船舶利用を両立させる目的で設置されたのが国内最大級の尼崎閘門だという。
親父はぐうたらだがそれを詰られると「おれはあまろっくだから」と弁解する。動かずに護る存在──というような意味だろう。そんな父娘の愛憎が描かれる。
『ちゃらんぽらんで役立たずでほんま迷惑なおっさんやったけど、あたしはお父ちゃんにずっと守られとったんや』という江口のりこの台詞があるとおり、鶴瓶はわれわれの予想どおり&鶴瓶が常に充てられるキャラクターどおりの、ダメと思わせつつ最終的には好人物だった──と回収される父役だった。
日本のドラマや映画では「拙さを厭わずにほのぼのに全振りしてしまう追懐」がよくつかわれる。
たとえば本作では、松尾諭演じる父が釣りをするシーンがあった。(父は壮年期を松尾諭が、老年期を笑福亭鶴瓶が演じた。)
「見とけよでっかい鯛釣ったるからなあ」と言い「来たぞ」と言って釣り上げると、空き缶が釣れて父母娘が「ははは」と笑い合うのが「幸せだったあの頃」の回想になっていた。
わたしはそのシーンを見て、な・ん・な・ん・だ・こ・の・ベ・タ・は。と思った。
鬼才きどりの日本映画じゃないから、全体的にはさほど腹は立たなかったが、なんなんだこのベタは──とは思った。
そしてなんなんだこのベタは──と思う日本ドラマ・映画の演出はすごく多い。
サザエさんの歌詞に「お魚くわえたどらねこ追っかけて素足でかけてく陽気なサザエさん」という一節があるが、ときとして日本の映画やドラマはそういう「拙さを厭わずにほのぼのに全振りしてしまう追懐」を真顔でやってしまう。この歌詞は「みんなが笑ってるお日さまも笑ってる」と続くが、現実に主婦がどらねこを追っかけるという局面があったとして、あなたはそれを面白いと思いますか?
言いたいことが伝わったかわからないが「拙さを厭わずにほのぼのに全振りしてしまう追懐」を見せられるとわたしは全身に鳥肌がかけめぐるわけである。
また「ダメと思わせつつ最終的には好人物だったことが明かされる」という人物像は、わりと常套なキャラクタライズであって、たとえばビッグフィッシュ(2003)でアルバートフィニーが演じた親父もそういうキャラクターだった。
この比較はかこつけだが、ベタな回想をティムバートンが使いますか──という話である。
そんな、なんなんだこのベタはと鼻白むシーンが再三あって苦痛だったことに加えて、配役の違和感もハンパなかった。
笑福亭鶴瓶の再婚相手が中条あやみである。65歳設定の鶴瓶の再婚相手が20歳設定の中条あやみである。
現実でも年の差婚はあるわけだから、好きに設定すればいいのだが、鶴瓶の嫁さんが中条あやみって、どう見たって飛躍しすぎ。
が、役者たちは頑張っていた。日本の映画・ドラマでは作品のクオリティが低くても役者は頑張っているので、ここの江口のりこも中条あやみも悪くなかったが、ベタや違和感のなかで結局役者の頑張りがかき消された。
とはいえ監督は志をもってこれをつくっている。
『監督の中村は「数年前、関西を直撃した台風で『尼崎市は【尼ロック】のお陰で被害が少なかった』という記事」を目にしたことを述べ、小6まで尼崎で育った中村も尼ロックについては何も知らず、「尼崎市民でも知らない人がほとんど。なんのアピールもせずただそこにいるだけで家族を守っている不器用な父親のようだと思った」と語っている。さらに、「阪神淡路大震災からまもなく30年をむかえる節目で、苦境の中から立ち上がる家族の姿を伝えたい」とコメントしている。』
(ウィキペディア「あまろっく」より)
震災の節目というのも「被災者の想いに寄り添うマーケティング」になっていてレビューサイトの評価はいずれも悪くないが、個人的にはだめだった。
尺にすると1、2分だが三回でてくる江口のりことコンビニ店員のシーンだけが面白かった。(コンビニ店員役の寺田光という子がとても巧かった。)
愛情たっぷりの素敵な人情話し。
良い映画でした。
江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶さんの主演。
特に3人の中で、江口のりこ・・・
居なかったタイプの不思議な実力派。
江口のりこがあっての映画・・・と半分くらいは言えるかも。
若くもない、
凄い美人でもなく更に可愛げも愛嬌もまるでない。
色気はほぼ皆無、
ほぼ笑わない
有るのは、
演技力、得難い個性、存在感、複雑さ、
そんなこんなで引っ張りだこで、
遂には主演作が次々と・・・
この映画は、
特にラストが素晴らしい。
これ以上はない見終えた後の気持ち良さ。
前知識なしで観たので驚きの連続でした。
ドラマが畳み掛けるように起こって、テンポがとても良い。
鶴瓶さん主演のホームコメディ映画だろうな‼️
と、甘く見ていました。
事件が怒涛のように起こる。
鶴瓶さんの一人娘陽子役の江口のりこ。
キャリアウーマンで超有能、
それなのに突然のリストラされてしまう。
(必要な人材なのにリストラ?と、納得行かなかったのですが、
これってもしかして、【パワハラ⁉️】ですかね。
家に帰ると赤飯を炊いて歓迎する鶴瓶さん。
しかしすぐに、
「再婚するわ」と連れてきたのが、20歳の早希(中条あやみ)、
えええー、、どどどーして!?
そして一ヶ月後に、
ジョギング中の鶴瓶さんは倒れて救急車。
突然、死んでしまうのです。
まだ始まって42分ですよ。
そして、納骨も済ませたある日、
早希(中条)が急性の腹痛で病院に行ったところ妊娠が判明します。
正直言って題名の《あまろっく》って、なんの事だろう?
それすら知らなかったですよ。
尼崎の海にある閘門のことで、尼崎ロックゲイト通称「尼ロック」
これが出来て水難・洪水が激減したそうです。
陽子に見合い相手のエリート会社員が現れ、
結婚して「アブダビへついて来てください」
プラント建設のための長期出張に揺れる陽子。
社長を失った町工場の存続、
ベテラン職人の怪我、
そんなこんなで残された早希と陽子は人生の岐路に立たされます。
でも本当に落とし所が最高です。
関西出身の役者がほぼ100%の、
松竹新喜劇出身の中村和弘監督も尼崎に生まれ育ったとの事。
郷土愛がこんな素敵な物語に。
尼崎の海を漕ぐボートが閘門をくぐる景色も美しかったです。
意外に良い映画で、見ていて嬉しくなった。
良い映画でしたねー。
どこかで予告を見ていて、見に行きたいと思っていた。
想像していた展開とはまったく違った。
でもそれが良い!
久しぶりに良い映画に出会ったと思いながら見ていました。
中条あゆみさん、可愛くて元気で良かったし、笑福亭鶴瓶と江口のりこはいつもの感じ。
江口のりこの子供時代の子役が良かった。。
似てたし。。
久しぶりに中林大樹を見て胸が熱くなった。
大好きな女優さんの竹内結子の旦那さん。
デビュー作で五代裕作を演じてから認識していました。
役者さん頑張っているんですね。
そんなこんなで、中林大樹さん演じる彼がラストどうなるんだろうと思っていたら、大団円で終わりました。
強引で腑に落ちない展開もあったけど、とにかく中条あやみが良かったです。
今年見た邦画20本の中ではNO1の好評価ですね。
まぁまぁ楽しめました
全199件中、21~40件目を表示