劇場公開日 2024年12月20日

「日本では」型破りな教室 みみずさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0日本では

2025年3月1日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

悲しい

失われてしまったものがここにはある。

観賞しながら胸が痛んだ。
最後には高揚するはずと期待していたが、痛みは消えなかった。
単に心ある教師が底辺の生徒をトップにする、
ある意味ドラゴン桜のようなものを想定していた自分を恥いるばかり。
過酷な環境下を懸命に生きる子供達の姿には涙が滲む。
天才少女は最終的に脚光を浴びたが、
哲学者を志した少女は赤ん坊の世話で断念せざるを得なかった。

高校無償化、経済的に恵まれない子供達にも平等に機会を。
今の日本の生徒たちに本当にその価値はあるのか。
学べることが当たり前であることがどれだけ幸せでありがたいことなのか、
日本では学生の時はわからないよね。
私の勤務する大学では就活に明け暮れるばかりで、
この映画に出てくる子供達のようなパッションのある学生はほぼ見かけない。
最も優秀なのは中国の一流大学から漏れた留学生だ。
私は間もなく消えゆく身だが、
日本の未来に暗澹たる気分で映画館を後にした。

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みみず