「その人にとっての本当の幸せかどうか」瞳をとじて しゅま子さんの映画レビュー(感想・評価)
その人にとっての本当の幸せかどうか
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自分を無くしたかった人にとっては、前の人生を忘れて生きてるってのは、幸せなのかもしれない。
周りから見て、記憶を取り戻してあげたい!って思うのは、周りの人間のほうが欲すること(思い出して欲しい)であり、
正気であった頃に色々苦しんでアル中になるほど苦しんでいた人が、またその頃のことを取り戻したらむしろ不幸なんじゃないか??って思った。
見つめることが、いくつものポイントで折り重なっているところや、映像美、
小道具的なものもすべて、美意識が現れていると感じた。
服も、キャンピングカーも、景色も、色も。
映画の中の映画の中に出てくる少女、父とのご対面の前に、自分のローブを脱がさせられるのに、父が亡くなった直後のところで、なんでつれが自分の上着をその子に着せたのかは不自然に感じてしまった。意味あったのかな。
主人公の友達の映写技師が性格も様子も含めて凄く良かった。
施設で働いていた女性も素敵だったし。
俳優の演技が凄く自然で、うまい。
スペインの街の風景も、この映画に合わせてしっとりした別世界のように映し出されていて、小箱の中の物語のようだった。
しんみりと、あとあと思うことある作品。
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