劇場公開日 2024年4月19日

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「平安ハリーポッター」陰陽師0 romiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0平安ハリーポッター

2024年5月14日
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鑑賞方法:映画館

原作の夢枕獏陰陽師シリーズは、中高生のころどっぷりはまって、登場出ていたものは全て読んだと思う。残念な記憶力なのでストーリー内容はおぼろげだが、主なキャラ造形は覚えているという程度で鑑賞。
まず、非常に親切な作りの映画と感じた。原作未読かつ平安時代や陰陽師ものへの関心知識のない層にも見やすいように、テロップ付きの説明が入る。これなら小学校高学年くらいから理解できる。
そして、地味に目(耳)新しかったのが、冒頭少しだけ『平安時代当時の日本語』が聞けるところ。独特な抑揚、初めて聞いた!面白い。

陰陽師ということで、古き良き日本映画的な、薄暗い映像の中に怨霊や魑魅魍魎はびこる、どろっとじめっと湿度の高い映画を想像していた。
ところがどっこい、どちらかといえば和製ハリー・ポッターと呼びたくなるような、呪術や怪異の演出にがっつりCG多用されて超常現象が表現されている映画だった。もちろん古代日本なので薄暗さはあるものの随所にあかりがあり湿度は低め。なので、暗い映画は苦手な層も見られると思う。実際、山崎賢人効果かもしれないが、男子高生や大学生くらいの客がけっこう入っていた。
平安もの大好きなので、きちんと作られたセットや衣装に大満足。元斎宮の皇女を演じた奈緒さんの愛らしさ儚さも素敵だった。
あとやっぱり山崎賢人さんのアクションがすごい。なんせ先述のとおり古き良き日本映画を想像していたので急にがっつり特撮使われたアクションが始まってびっくりしたものの、そこから和製ハリー・ポッターという認識に変えられたので問題なし。
原作ものに付きまとうストーリーの取捨選択についても、原作勢が楽しめるよう人気の要素は残しつつ、未読勢にわかりやすい構成という、バランスの良い塩梅だったと思う。
シリーズ化しそうな気がするので楽しみです。

romi