「ひねった設定に整合性の有るシナリオ。期待とは異なる物語に違和感を覚えながらも納得。」陰陽師0 北川賢一さんの映画レビュー(感想・評価)
ひねった設定に整合性の有るシナリオ。期待とは異なる物語に違和感を覚えながらも納得。
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陰陽師の前日譚。
呪術で闘う話と思っていたら、呪術も使う謎解きのお話でした。それゆえ、勝利を確信している黒幕が自ら種明かししたのは残念でした。設定と原因と結果の整合性をかなり意識したシナリオになっており成功しています。途中からインセプションになり、最後に現実世界で呪術は実在することになりました。設定の整合性に関心しましたが、その分、謎が明らかになった時のカタルシスは減じます。
綺麗な画面が多く有り楽しみましたが、雅な画面は見当たりませんでした。安倍晴明が帝に仕える前の怪奇譚にはこの絵柄が適切なのかもしれません。VFXのハイライトは、私にとっては導入部の平安京の鳥瞰です。水の扱いも良いです。
ひねった設定が好きかどうかで観た印象がかなり変わる映画だと思います。
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