事実無根のレビュー・感想・評価
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京都から全国へ!届け!広がれ!ゆっくりと静かに何かを動かす力のある映画です。
京都駅タワー側、東本願寺を左に見ながら北東へ10分ほど歩くと、公園に隣接したアットホームな雰囲気のカフェがあります。映画の舞台となったその名も「そのうちcafe」。私がこの映画に出会ったのも、散歩中にたまたまそのカフェを見つけマスターから映画の話を聞いたからです。
京都シネマでの公開を楽しみに、1日映画の日に勇んで足を運んでみたらまさかの満席…😭関係者らしき人たちがどっと押し寄せていたようでした。幸い2週間限定上映が4週間となり本日鑑賞することができました😊
観終わった率直な感想は、
控えめにいってとてもよい映画でした。笑いあり涙あり。近藤さんと村田さんのテンポよく飛び交う関西弁のツッコミと西園寺さんの話す優しい京都弁がこの映画の雰囲気を作っています。地元を離れ京都に暮らして数十年。間違っても自分が京都人だとは思っていませんが、この街には並ならぬ愛着があります。昨今世間では、「京都人=いけず」みたいなイメージがひとり歩きしている気がしますが、この映画では下町情緒あふれるアットホームで温かい京都の日常風景が描かれています。はじめは冤罪の話かと思っていましたが、そうではありませんでした。どこにでもある家族の話。大切なのはいつ何時も「事実そのもの」ではありません。
それを観届けにぜひ映画館へ足を運んでみて下さい。老若男女どなたにもおすすめの良作映画です♪
なお評価は、独断と偏見と京都愛と応援の気持ちを込めて星プラス1となっています🙄
京都発の自主制作映画。
本作が京都からまず東京へ、そして全国配給となり、もう一度京都の映画館で鑑賞できる日がくることを心よりお待ちしております!!
薄々分かっちゃうけど笑っちゃう
家族の絆
近藤芳正さんと村田雄浩さんが繰り出す何とも不思議な家族関係の内容の映画を見てきました。
まずは、本作品の「事実無根」と言うタイトルは少しよくないかな、「事実無根」と言うと、犯罪性と裁判的な内容を想像しがちだが、その様な堅い内容ではない、簡単に言えば、人の繋がりと家族の大反省会的な内容である。
作りの方は良くも悪くも日本映画という感じの内容なんだけど、少し都合が良いかなとは思わせるけど、ちょっと不思議な気持ちにもさせられるし、笑わせる部分も多いかな・・・
私的には、徹底的にコメディな内容に徹して、ホロッとさせればもっと良かったかな・・・
しかし、京都で撮られているんだけど、京都のいいところも、京都らしい雰囲気も何にも出ていない、少し勿体ないかな・・・
ヒロインの東茉凜さんはこれからの女優さんで、今後が期待したい。
しかし、村田雄浩さん老けたな・・・台詞をしゃべると、何時もの村田雄浩さんなんだけどね。
近藤芳正さんはこの手の役は本当に適任だね。
3 +15=18
三谷幸喜の映画や朝ドラブギウギの笠置シヅ子のマネージャー役が印象的な近藤正芳と孤独のグルメの滝山役の村田雄浩ダブル主演。
京都に実在するそのうちカフェが舞台。
サスペンス苦手のワタシも2人が娘と別れたときの娘の年齢や履歴書と名前で、早々にピンときてしまった😎
村田雄浩さんが好きなもので、新宿ケイズシネマの舞台挨拶に合わせて鑑賞。
不器用な男からすると、あるあるエピソード満載。ホットサンドにはほっとするけど、ヨメはんの事実無根ならぬ事実三婚(再々婚に15年下の地方公務員の男)にはドン引き😩
フランス映画じゃあるまいに。
娘はんも気の毒や!そりゃ、引きこもりにもなるで!
村田雄浩が琵琶湖の砂浜で話すお祭りの500円のエピソード(ニセ盲目の少女に寄附)。オヤジの怒りもそれはそれで正しいと思うけど、息子は一生忘れないね。これも監督の実話なのだろう。ちょっと笑えないビターな嘘八百。
この監督は助監督歴20年で、初長編映画監督デビューなので勝負賭けています。
皆はん応援したってや!
東茉凜ちゃんはとてもさわやかな美人さんで◎
男性遍歴大集合
各種素材は悪くないのに、具が多すぎて味がぼやけた印象。
徳本さんの息子の話や城田夫妻(特に痴呆設定)は本筋との絡みもないし必要性を感じない。
子供たちも星の人柄の補強程度で、あんなにわちゃわちゃさせた意味はゼロ。
冤罪の話は大学まで乗り込んでおいて「嘘をついてる“と思う”」というフワッとした結論。
(そりゃ観客目線では真偽分かるけど)
夏の思い出のうち明彦の方は、わざわざクライマックスに差し込む意図がまったく不明。
メイン3人の関係性が明かされるあたりは面白かったので、彼らの掘り下げを差し置いてまでやることかな。
最後の琵琶湖のくだりも、あの流れからよく一緒に誕生日を祝う空気になれたな、と。
少なくとも母はロクでもないし、直也の祝辞は「2人の関係を認めてください」としか聞こえない。
ちなみに癌の件は、前の回のサイン会のお客さんが監督に話してる内容でネタバレされてました…
明彦が星から渡されたハンカチでケーキ塗れになってたのは笑ったけど。
もうちょっと上手くやれなかったのだろうか。
演技は悪くはないが特筆するほどのところもなし。
久しぶりに近藤さん村田さんをじっくり見られたのは嬉しかったし、東さんも頑張ってたとは思う。
雰囲気も嫌いじゃないし、つまらないとは言わない。
しかしタイトルも合ってないし、群像劇と呼べるほど脇が活きてないし、テーマも統一されてない。
纏まりに欠けているのが非常に惜しかった。
みんな自己中だよ!
怪我をしてバイトを募集したカフェに応募してきた18歳の少女と店主、そして同じ頃に店の前の公園に現れる様になったホームレスの話。
近所の子どもたちのワチャワチャ感とか、常連客のベッタベタ感とか、なんとか明るく盛り上げようとしているのはわかるけれど、なんだかどうもマジメというか、空回りというか…さらには序盤の沙耶のリアクションは最早発達障害かよという感じだし。
お客さんの事情やら、ホームレスの事情やら、店主の事情やら、色々と話しがみえてきて、一応登場人物たちの人情話しみたいなものになって行くけれど、どうも話しが交わっていなかったり溶け込んでいなかったりのプースカフェ状態。
機微の部分で投げっぱなしというか、なかったことにでもなっているかの様なところが結構多いし、決して悪い話しではないけれど、イマイチしっくり入ってこなかった。
近藤さん、村田さん、西園寺章雄さんの演技は秀逸
序盤はちょっとミステリアスに始まるけれど、京都の市井の人達の温かい人間関係や人生の哀しみが丁寧に描かれていて、とても良い雰囲気で進みます。
中盤は、その中での関係性が徐々に明らかになって、色々な変化が出てくるけれど、前向きに進んでいく感じが良かった。
しかし、終盤の物語の展開は稚拙で、肝心なお話し全体の収束が茶番になってしまった感じがありました。
準主役だった東茉凜さんは、中盤まで中々良かったのだけれど、クライマックスの感情のほとばしりが物足りないかな。
主役の近藤芳正さん、脇で出た村田雄浩さん、今年の1月に亡くなった西園寺章雄さん。それぞれの演技が非常に良かっただけにもったいないと思います。
エピローグは前半のトーンに無理矢理戻っていたけれど、映画全体としては、ありゃりゃという感じで終わってしまって、非常に残念でした。
京都の実在のカフェを舞台にしたヒューマンエンタメドラマ
場内からクスクスと忍び笑いや鼻をすする音が聞こえるような誰もが楽しめるエンタメ映画です。物語の中心となるバイト役の東茉凜さんの演技にとても好感を持ちました。謎が紐解かれるにつれ登場人物の関係性が劇的に変わっていくところが見どころの一つなのですが、彼女が見せるバイト初期のかしこまった(バース並みの大型新人)態度から、最後の慣れたというより少しスンとした態度の変化に(ありえないような展開なのに)リアリティを感じました。
少しネタバレになります。「大豆田とわ子と三人の元夫」を彷彿とさせる群像劇にストーリーは展開していきます。大豆田とわ子〜は妻が世界の中心なのに対して、本作は娘が中心なのですね。だからなのかは分からないのですが、さっぱりとした描き方・後味の良さにも関わらずなんとなく居心地の悪さを私は感じてしまいました。
妻(母)の心象描写が(主要なテーマではないのでしょうが無いですが)不十分な一方、2人の夫(父)の心象描写を丹念になぞっていました。しかし、ここに「一方的さ」というか、妻子不在の「都合の良さ」を感じてしまったのです。監督・脚本家が理想とする情けないけど憎めない男性目線の父親像を押し付けられているような。。。穿った見方で申し訳ないです。
とはいえこれは私がもともと「日常から思うようにならない小さな心の変化に気づく等身大の物語」なのだろうと勝手に想像していたからなのであって、実は笑いあり涙ありのヒューマンエンタメドラマだと考えれば設定にいちゃもんをつけるのも野暮というものでしょう。
さて、映画館に来ていたお客さんはシニアの方々がほとんどでした。おそらく新聞や雑誌が周知の役割を担っていたからなのかなと想像しました。若いお客さんが多いであろう「そのうちcafe」に今後しばらくはシニアの方の来店が増えるかもしれませんね。
これぞ「泣き笑い」。上質な芝居に引き込まれます。
一見、なんてことないヒューマンドラマに見えて、実は名優たちのハイレベルな芝居の掛け合いと、監督をはじめとするスタッフたちのこだわりが詰まった入魂の映画だと思いました。表情と目の動きだけで感情の動きを伝えられる役者陣の芝居はシビレます。また、センシティブなシーンや泣きどころにさえ笑いが散りばめられていて、それを物語の邪魔をせずに演じ切る役者の力には脱帽です。
その役者たちが口々に「大変だった」とこぼしていた監督こだわりの「長回し」によって、観ている方もどんどん物語に引き込まれていきます。上演後の舞台挨拶で登場した撮影担当の方の話では、照明機材の代わりに火を使ったライティングで心の揺らぎなどを表現したとのこと。こうした隅々に目を向けると、きっとさらに味わい深くなる作品なのでしょう。
次いつ観られるかがまだ決まっていないというのが残念です。ぜひまた大きなスクリーンで観られる日を心待ちにしています!
なお、この先行上映の反響や意見を生かして完成度をさらに高めていくようなので、その完成版の方を満点評価とするべく、今回は「4.5評価」にしておきました。
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