「出だしから...」リトル・ワンダーズ Paula Smithyさんの映画レビュー(感想・評価)
出だしから...
o come away with me to faery castle mountain...
thROUGh 'chanted dell and mushroom Shell
We'll have ourselves an outin'...
Jus'ye BEWaRE them maGic spells OF the enchanted BLade...
OR else Old anna-FREya miGht come calling and miGht have
to BE paid...take yE spirit and take yE sword 'case anything
should go away... hERE kindred souls FOREVER WILL dance
upon cloud... and upon sky.
この文章を読んでいただいたお方は、大文字と小文字が混ざっていることに気が付かれたかもしれません。これがどういう意味かが分かれば、この映画の製作者が子供たちへの思いやりと温かさが分かり、映画をより一層理解ができるかもしれません。というのは...
Young children who learn mostly capital letters first may
have difficulty stopping and may use them halfway
through words and sentences.
英語を習い始めの子供たちによく起こる事のようです。だからこのセンテンスは幼い妖精の言葉なんです。そして... このプロローグが終わるとすぐに場面が展開する。
3匹(そのように見えました。)の悪ガキたちが、ダートバイクで登場ってか?
元のポスターは、80年代を思わせるややセピア掛かった背景にダートバイクにまたがる悪ガキたちの潔い姿勢に...ただ日本版のポスターとは違い、ロードオブザリングを思わせる文字はちょっとイケています。
監督はもちろんのこと脚本と製作にも携わったラズーリが書いた物語は、あきれるほどバカバカしいありさまに魅力のある登場人物たち... しかも子供たちが、半端なく危なっかしくて、そんなことは彼らはお構いなし。でもファンタジーの魔法の要素が加わることで、物語が深刻で暗くなりがちなところを、明るく楽しく軽快なストーリーへと...決して3人の子供たちは、いい子ちゃんではなく、彼らは口が悪く、意地悪で、やりたいことはやってしまう彼ら。でも共通点は、3人とも同じ。
それとは対照的に大人の多くは子供のような間抜けさを持っているところが本作が安心できるところと言える。
確かに危険なシーンもある。でもよく見れば、彼らの代わりにスタンドダブルが引き受けている。その事はただ安直ではなく、映画スタッフの温かい目が、母親の目と同じ視線から生まれたものと確信しました。
ワイオミング州の田舎町の美しい緑の背景に、何故か? 彼ら悪ガキたちを応援したくなる... そんな映画なんです。