リトル・ワンダーズのレビュー・感想・評価
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チビッコガチギャングは厄介
夏休みのわくわくアドベンチャーは窃盗だぜ!
行動力があるだけに、これはかなり厄介案件ですね。卵1個を手に入れろ!くらいで良かったのでは。
キッズみんなかわいいし、絵作りも好きなんだけどね。みんな無事でよかったね。
セロリが株w
“買う”という選択肢はない
ファンタジー風のモノローグから、まさかのガチ窃盗。
コメディの枠なら許されるイタズラ、程度の話だと思ってたので、いきなり引く。
その後も、「パイを買ってきて」と言うからにはお金を渡されてるハズなのに、材料は全部盗む。
主人公らが支払いをする場面は最後まで無い。
魔女だ魔法だのも本当にある模様。
ごっこ遊びのように、子供らがそういう“設定”でミッションに挑むのかと思ってたので、これも意外。
でもジョンや子供らには使ってなかったので、身内にしか効かない?
(アンナとペタルの術者同士でもなかったけど)
森の中のパートはなんだか冗長。
ヘイゼルはただの阿呆(グリルが美味そうで食べるのは分かるが)で、酒の抜けだけ異常に早い。
敵が間抜けだったり、アリスが何故か旧車の知識があったりとご都合主義。
知恵や勇気でピンチを切り抜けるでもなく、強調されてた射撃の腕もほぼ活かされない。
母親は帰らぬ息子たちを案じることすらない。
パトカーから逃げてもすぐ見つかるだろうし、ペタルの今後も含めて物語の先は不安要素のみ。
他にもあるけど、そもそも主人公たちが“悪ガキ”で済まない“悪党”なので応援できなかった。
良かった点としてはアンナが可愛すぎたこと。
すましてる時でも十分だけど、ダンスの時の笑顔とキスした後の照れ顔は色々吹っ飛びそうなレベル。
敵の双子など、女優陣は美人揃いでした。
最後のパイ作りの雰囲気もよかったので、まず倫理観を正してから脚本を書き直してほしい。
新年1本目の映画館鑑賞だったのだけど 年明けぴったりな多幸感(季節...
最高👍
もっと突っ走って~
こういうジャンルたまにいいよね。
誰もが持つ「悪い子」心の冒険ファンタジー
子供は皆「悪いこと」をすることにある種の憧れを持っている。
巨大な倉庫に忍び込みゲーム機を盗んだら楽しいだろうな、というのは子供心の悪い憧れ。
実際には犯罪になるので出来ないことをこの映画は架空のファンタジーとして実現する。
いい意味でこの映画は中学生くらいの学生が学園祭で上映する8ミリ映画を面白いと思うことを好き勝手に入れて撮ったような伸びやかさがある。
ギャングや魔法使いも全部入れてしまえばいいのだ。
リアリティのない架空のファンタジーであることは、ほぼ本物のように見えて実はペイント弾の空気銃を操ったり、バイクを自由に操ったりする最初のシーンで提示される。
そして16ミリフィルムで撮られていることもフィクション感を増幅している。
この大冒険のきっかけも風邪で寝込んでいるママがブルーベリーパイを買ってきてと頼まれて、いつのまにか卵の争奪戦に巻き込まれていく、くだらなさのセンスが効いている。
その冒険の子供っぽさがこの作品の魅力だ。
友情に飢えた魔女の娘のペタルのこまっしゃくれた可愛さが秀逸。
魔法使いの一味の一人として出演もしているウェストン・ラズーリ監督は本作が長編デビュー作だというから驚く。次回作も期待。
グーニーズやスタンドバイミーのような王道子供冒険映画とは違う、ブラックユーモアのインディーズ子供映画の良作と言える。
「こんなレトロあるんだ」
アリスが超魅力的
KODAKの16㍉フィルムで撮影していて、
画質のザラっとした感じやコマ割りの荒さみたいなアナログ感がすごく良かったですね。
フォントなども80年代以前を彷彿とさせるデザインで、音楽も懐かしく、
観客に童心にかえってほしいというのがメッセージなのかなと思いました。
悪ガキは悪ガキですが、
ゲームはお店の倉庫から盗むわ、ゲームがやりたいがために、病床に伏せっているお母さんに
テレビのパスワードを聞きまくり、結果、お題として出たパイ作りに取り組むことになったのを
きっかけに、冒険が始まるんですね。
この動機ややっていることというのは到底看過できないわけですが、
映画なんで細かいことはいいかなとスルーして映画世界に没頭することにしました。
魔法の剣一味を率いる魔女(リオ・ティプトン)が本当に魔女だったりして、
現代×ファンタジーで、若干ダークなファンタジーではありますが、
物語に幅を持たせられたというか、この設定がなかったら凡庸なストーリーに終始して
面白くできなかったように思います。
もうひとりのちびっ子魔女のペタルを演じたローレライ・モートの演技も迫力がありましたし、
なんといってもアリスを演じたフィービー・フェロが超魅力的でしたね。
この子は今後大活躍しそうな予感がしました。とにかくビジュアルが素晴らしいです。
ファンタジーもありながら、ちょっぴり甘酸っぱいほのかな恋心なんかにも触れていて、
大人に童心を感じていただきたい、そんな作品でしたね。
素晴らしかった!
欲張り放題な無軌道キッズムービー
仲良しの子供たちが協力して悪い大人たちに立ち向かう姿を題材にした冒険ドラマでブルーベリーパイを手に入れようとして卵を奪われた3人組が魔女率いる謎の集団と遭遇する様を描きだす。欲張り放題な無軌道キッズムービー。ママの大好物ブルーベリーパイ調達のため悪ガキ集団が食料探しで大奮闘。まるで質感は超大編のRPGのようなめまぐるしいテイ。大人顔負けのキッズムービー。16mmフィルムの撮影でレトロでキュートな痕跡が味わえて、映画として奥深い。デザインセンスの良さが効き過ぎてる。フィクションをノンフィクションのようなデイドリーム感で覆いながらその手腕に痺れる。あれだけ卵の調達に時間や労力を割いたが、ラストのブルーベリーパイのくだりとの対比に笑ってしまった。ペイントガン?のよう小道具の使い方やシチュエーションがうつろう美術の魅せかたも、ティーンの冒険映画としての妙を肉付けする。ウェス・アンダーソン監督が協力してるようなセンスの良さが輝る爽快作になる。
ファンタジー映画
子供には見せられないキッズムービー
本作はフィクションであり、動物には一切危害を加えておりません。また、子供に飲酒、住居侵入窃盗、万引き等はさせておりません。
あのくらいの子供があんなにお酒飲んだら間違いなく急性アルコール中毒で亡くなるだろうなあ。
本作は「グーニーズ」みたいな作品を予想してたんだけど、確かに似たような内容ではあるんだけど、あの万引き窃盗とか飲酒とか無くても本作は十分成立してたと思うのになぜあれをあえて入れたんだか。あのせいでPG12の指定も受けてるし。
子供は無邪気でかわいいばかりじゃなく、子供特有の残酷さや悪辣さがあるということを描きたかったのかな。それは他にいくらでも描きようがあったと思うのだけれど。その辺が引っかかっていまいち楽しめなかったな。
テレビゲームをしたいがためにお母さんへのご機嫌取りでブルーベリーパイを作るため、奪われた卵を取り返す。そんな些細なことを発端に事がどんどん思わむ方向へ、まさに先の見えない冒険の旅。いわゆるジュブナイルものみたいなのを期待してただけにちょっと肩透かしかな。
悪役が魔女というのも主人公たちの勝手な思い込みなのかと思いきや、本当の魔女を出してどうする。というかあれは単なる催眠暗示か、かかる人間も限定されてるし。
子役の三人は抜群に良かった。アリス役の女の子はとてもかわいくてこれからが楽しみな女優さん。それだけに内容が期待値を上回らなかったのが残念。
リトル・ワンダース(映画の記憶2024/10/29)
背筋が凍る
うーむ。あまりに残念。
ひとつひとつのピースはすごくいい感じなのに、1枚の絵へと完成することはなく、バラバラの状態で終わっちゃったみたいな、そんな映画。良い映画にはなにが必要なのか、それをすごく考えさせられる。
ゲームをやるためにパイを作る!なーんてとっても可愛い話なのに、やることなすこと全然可愛くなくて、全然話に入り込めない。予告で抱いたワクワクはどこへ?これだと、子どもたちに犯罪を助長させる最低な映画じゃん!
まるでRPGをプレイしているかのようなアドベンチャーっぷりは最高にいい。16mmフィルムで撮影された映像と相まって、子どもの頃に夢中になったゲームの数々を思い出す。作中に登場する子どもたちもみんなゲームに夢中。お菓子を広げて、ジュースを飲んで、画面に釘付けになりながらコントローラーを動かす。うんうん、わかるよぉその感覚。ゲームが世界の中心に回ってる感じ、すっごい懐かしい。
演じている子たちもきっと家ではテレビと睨めっこ。じゃないとこんなハイテンションでいられない。みんな自然な素振りでとっても楽しそう。みんな大物になりそうな、そんな予感がします。
アイテムをゲットした時にさりげなく効果音が流れたり、スコープみたいなので標的を確認したり、至る所にRPG要素があって楽しい映画であることは間違いない。ただ、ゲームのような設定、そして16mmフィルムであるにも関わらず、急に現実的な描写が出てきたり、スマホやGPSといった近代技術を駆使してしまったりと、せっかくの要素が台無しでシンプルにアドベンチャーとして面白くないし、積み上げてきた高揚感が一気にぶち壊れる感じですっかり冷めてしまう。
魔女という設定も結局のところゲームという枠組みに囚われたが故に生まれたものであり、全くもって機能してないし、粗が多すぎて興味すら湧かない。ご都合主義な展開に持っていくがためのもの。まじで余計だし、なんならこのせいでツッコミどころが出てきてしまっている。
悪ガキッズが大暴れ!と謳っていたから、てっきりもっとポップで明るい雰囲気を想像していたら、ビックリするほど暗くて湿っぽい。しかもストーリーに起伏がなく、盛り上がるべきところで盛り上がれていない感じがどうももどかしい。めちゃくちゃ犯罪やるくせに全然ぶち上げてくれないし、そんなんだから普通にダメな事だから!と思わざるを得ない。ちょっとしたイタズラなら良かったのに、迷惑すぎる行動に嫌悪感。これだと可愛いで済まされないからね。ラストも終わりよければすべてよし!みたいな、ハッピーエンドな締めくくりをしているけど、うーん。これは受け入れられない...。
細かなところは大好きだからこそ、素材を生かしきれなかったのが悔しくて悲しい。撮る人が撮ればもっといい映画になったろうに。。。ザンネン。最近期待する映画が尽くコケてしまう。映画の神様よ、どうかわたしにお恵みを...。
満点かゼロ点か
悪ガキたちの行動がどうとかという感想が多いですが、この作品の真骨頂は筋や話の展開ではなく、映像自体の恐ろしいほどのクセです。
これほどクセのある映像を撮るのは、私の知る限り小津安二郎とウェス・アンダーゾンくらいで、表現しようのない後を引くような独特の感触は一世を風靡したツインピークスに匹敵します。
感度の悪い変色した数十年前のフジカラープリントのような色調、アメリカ映画感が全くないのっぺりした俯瞰映像をバックに丸みを帯びた時代遅れのフォントを使ったタイトルバック、目線とズレたカメラアングル、リズム感ゼロの妙なダンス、唐突に現れる魔法や呪文、何を考えているのかわからない宇宙人のような子供たち。
この監督、とんでもないセンスの固まりなのか、自己満足過剰の勘違い男なのか、前者の感想の人は満点を、後者の人はゼロ点をつけるような不思議な作品です。
監督の心の中のおもちゃ箱みたい
かわいいだけじゃない、悪ガキ3人組「不死身のワニ団」VS魔女が率いる「魔法の剣一味」の戦い
悪ガキ3人組「不死身のワニ団」は、ブルーベリーパイを作る特別な卵を手に入れるため、
魔女率いる謎の集団「魔法の剣一味」に戦いを挑む。
ただ子供がかわいいファンタジーやジュブナイルでないところがいい。
子供らしさと大人の怖さに、少しオカルトも混ざってる。、
最新ゲーム機を倉庫から盗む、ペイント弾で武装しバイクでのを走る。
敵もガチで怪しげな呪文で人を操る。
「ダンスを踊ったら卵をくれる」からと、可愛らしく踊り盛り上がる三人組に、大人たちは「一生懸命踊ったから卵を上げる」なんていう生半可な優しさもない。
そして命の危険まで感じる場面が何度もあるような、シリアスさが同居している。
それでも、絶対絶命のラストのあと、さすがにちゃんとハッピーエンドになって、ほっとした。
全編、16ミリコダックフィルムで撮影された「画質」と、自然の山々が素晴らしい。
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