九十歳。何がめでたいのレビュー・感想・評価
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エッセイの向こう側にみえる景色。
88歳で最後の小説を書いた作家が90歳になり、ある編集者の人間との出会いでまたペンを握る事になった佐藤愛子の話。
何もかもが面倒な愛子、ある日訪れてきた二人目の編集者吉川のしつこい「エッセイを書いて下さい」を何度も断るが…、膝を着いてガッカリする吉川の後ろ姿に騙されてエッセイの話を受けた佐藤愛子と、妻と子供に出てかれた編集者吉川の家族と心情を描く。
~佐藤愛子演じた草笛光子の生誕90年記念作品~
とりあえずストーリーよりも草笛光子さんが美しい、立ち姿といい力強い声と演じた佐藤愛子のハッキリした物言いが気持ちいい!
ちょっと昔のやり方で会社から煙たがれる吉川、妻、子供をちゃんと見れてなくて別居を絡めながら、書き始めたエッセイ…過去と現在の違いだったり、愛子の書いたエッセイ読み自分自身を見つめ直す吉川と。
ストーリーはシンプルだし少し前にも観たお終活の時も思ったけど映画ってこんなんでいいと思う。気兼ねなく観れて楽しめた。
草笛光子さんには体には気をつけ、また作品を届けて欲しいですね。
あと変なタクシードライバーには笑えた。
ややあらが目立つもののおすすめ以上。
今年223本目(合計1,315本目/今月(2024年6月度)23本目)。
(前の作品 「ザ・ウォッチャーズ」→この作品「九十歳。何がめでたい」→次の作品「おいハンサム」)
この映画は原作になる小説を知っていることを前提に見るか見ないかでまず前提が分かれるかなと思います。監督さんは「老後の資金~」などで有名な方ですね。私は今日(金曜日、21日)は、いわゆる有給取得促進デーでこうして映画館にいったのですが、本作品に限っていえば高齢の方が非常に多かったのが印象的でした。
映画の述べるところ自体は色々理解できるもの、映画の展開自体をコメディに寄せたために、あまりこう何か思想論のようなものがあるわけではなく(まったくないわけではないが)、「老後の資金~」などと並んで笑ってなんぼだろうといったところです。
個人的には「異なる立場」から「自身以外の人」を想う2人(以上)の描き方がよかったな、といったところです。
採点に関しては激辛なのですが、以下はちゃんと指摘しないとというところです。ちょっとコメディ映画ですので、ではすみませんので…。
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(減点0.4/タクシーで客がむやみに声をかける行為について)
タクシーといえば、道路運送法を頂点とした法律の縛りをうけますが、これら法の規則にあたる「旅客自動車運送事業運輸規則」においては
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第五十三条 旅客自動車運送事業者の事業用自動車を利用する旅客は、自動車の事故の場合その他やむを得ない場合のほか、事業用自動車内において、次に掲げる行為…をしてはならない。
一 走行中みだりに運転者に話しかけること。
(以下省略)
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…がありますので、映画の描き方はコメディ映画ですよというのは理解しても、ちょっとこの点は断り書きを入れて欲しかったです(なお、タクシーの話はもう1回運転手側サイドで描写されるが、タクシーかどうかは本質論ではない)。
※ この法律や規則は、タクシーに類するもの、例えば地方行政が実施するいわゆる「福祉タクシー」等にも適用されるので、案外、市町村のそうしたサイトで「法律でそうなっているので車内ではおとなしくしてください」という説明が多いです。
※ 引用は省略しますが、「運転や料金の受け取りなどに関係のない発言をむやみにしてはならない」というのはタクシー運転手側にも決められています。これらが両方に定められているのは、「タクシーの安全を重視したもの」です。
(減点0.3/婚姻離婚について)
婚姻離婚とも、2人の署名のほか、成人2人の署名または口頭による確認を必要とします(婚姻につき739条、離婚につき765条)。もっとも、これを欠くものも受理された場合には(他の取消し理由がない限り)有効にはなりますが(婚姻は判例。離婚は765条の2で明文規定)。
ただ、それも「役所に出す」(普通は戸籍課など)のが前提なので(民法、戸籍法)、あのように紙一枚でこうした行為(身分行為)ができるわけではなく、やや説明不足かなというところです。
※ 身分法(民法の中でも、親族相続をそういう)は、一部を除いて大半が強行法規です(本人の取り決めより、法の規定が優先されるものを「強行規定」といいます)。本人がいいからといって多重婚が認められないのと同じです。
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スカッとして後味がいい作品!
あんのことを観た後は気が重く、重くて辛い映画は観たくない。
スカッとして後味がいい映画は何か。今週の新作で、今回の
作品を知り観てきた。
期待どおり、スカッとして後味が良かった。
佐藤愛子役の草笛光子の熱演が素晴らしかった。
編集者吉川役の唐沢寿明の演技も良かった。まだまだ、唐沢寿明も
頑張ってほしい。
せっかくいい作品だったのに、エンデイングソングが曲のイメージと
合わずがっかり。ここは残念。
草笛光子の生誕90周年記念作品でもある今作は、作家の佐藤愛子が日々...
草笛光子の生誕90周年記念作品でもある今作は、作家の佐藤愛子が日々の暮らしと世の中への怒りや戸惑いを独特のユーモアでつづったエッセイ集を映画化したもの。(発行部数100万部超え)
佐藤愛子さんは1923年11月生まれの現在100歳の小説家でエッセイスト。
「九十歳。何がめでたい」(2016年)、「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」(2021年)が最近の作品だが読んでない。(私が九十歳になったら読んでみようと思う。)
最後の終わり方がなんかスッキリしなかったが、だからといって代案は浮かばない。
※真矢ミキ演じた娘さんの杉山響子さんも小説家、エッセイストで脚本家。
※主題歌:木村カエラ♪「チーズ」
RKBの試写会が当選して鑑賞
草笛光子90歳には見えない元気さ
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