九十歳。何がめでたいのレビュー・感想・評価
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90歳の最高峰
草笛さんの元気な熱演と宮野真守さんが観たくて映画館へ。
佐藤愛子さんには詳しくないけれど、ご高齢でも仕事に恵まれお金もあり、立派なお宅に娘さん孫娘さん、血の繋がった女ばかりの3人家族。
ここで唐沢さん役のような気難しい娘婿が同居していたら、こんなコミカルな話にはならないだろう。
とにかく恵まれている、もちろん草笛さんも。
こんな高齢者は一般人の中にはいない。
それでも嫌味が無く観れるのは佐藤愛子さんのキャラクターかもしれない。
高齢者の最高峰に位置していても、老いる事には色々思うのだなぁ…。
老いについては自分自身も頷く事ばかり。
見捨てられ役の唐沢さん、家族を粗末に扱えばそんなもんだろう。
俺は偉いと思っているうちは粗末に扱っている事に気が付かない。
草笛さん、滑舌も良く演技力もありしっかりしていてさすが。
宮野真守さんも良かったし、三谷さんのタクシードライバー役も面白い。
若手男性スタッフの反応の薄さもいかにも今どきの若者で笑えた。
座席にはココって映画館?と思えるほど8割方お年を召した方々ばかり。
内容的に若い人は来ないのだろうが、高齢社会日本だもの、これでいいのだ。
面白い
原作未読。エッセイをどのように脚本に落としたのか興味有るので後に原作も読むつもり。草笛さんも山口智子の旦那さんも好演。
大傑作ではないし、映像表現的にも目新しくはないが、取り敢えず笑いたい人は佐藤愛子さんの存在を知らない人でもおすすめ。
観客は愛子先生ファンとおぼしき高年女性が主体。愛子先生は「私の履歴書」にも出ているのでビジネスマン層も、もう少し観てほしいところ。
佐藤愛子さんの衝撃エッセイ
もうずいぶん前になるが、佐藤さんのエッセイを読んだことがあります。
新婚1日目の話。
(以下、多少品がないので、いやな方はここまで)
佐藤さんはお見合いで結婚されて、時代も今とは違うので、夜の経験もなかったそうです。そこで、事前に本を読んで、どんなことをするのか調べていました。
学習通り事は運んだのですが、やっとのことで、うまくいったと思い安心していたところ、ご主人が何やらもぞもぞ動き出します。
動く必要があるとは知らなかった佐藤さんは、「この人、変態かしら」と思ってビックリしてしまいました、という話でした。
(記憶が曖昧で、どのエッセイ集に載っていたかも忘れてしまい、今、確認ができないため、多少、内容と変わっているかもしれません。ただ、このエッセイを読んだ時の衝撃は忘れられないものになりました)
この映画は何より草笛光子さんの魅力に尽きます。草笛さんが90歳なんて信じられません! とっても素敵な女優さんです。
相棒の人情味のある編集者をうまく演じておられた唐沢寿明さんの演技にも注目です。なのに評価がこうなったのは、ひとえに監督のセンス。予告がテンポよく素晴らしかった分、物足りなく感じてしまいました。予告を作るのは監督とは別の人なのでしょうか。(自分は監督なんかできもしないくせに勝手なことを書いて申し訳ありません)
でも、映画は、主演お二人の頑張りもあり、とてもよい映画でした。
追記
この映画館で、おばあちゃんを連れたお孫さんとお見受けする二人組を見ました。おばあちゃん孝行で連れて来られたのでしょうか。思わず心がほっこりとなりました。なんか、いいですね!
世の中の常識は変わり続ける。
予告編からして、もしかしたら高齢者のラブコメかもと思いながら着席。
90歳の小説家、佐藤愛子を演じる草笛光子、実際に90歳なんだ。すげ〜な。
彼女の元にやってきた編集者の若者からエッセイの連載を依頼されるが断る。そりゃそうだ自分的には小説家を引退してるんだもんな、今更そんなプレッシャーに耐えられるとは思えないよね。編集者達の打合せで、諦めたくなかった、唐沢寿明演じる中年の吉川真也が、何度も彼女を訪れる。え〜、断られてるのに、何度も何度も訪れるなんて、凄い情熱だ。この2人自分の考えに自信があるんだろうな。
それにしても、吉川は会社のみんなから嫌われていた。昭和の上司の感じが強く、現代的にはパワハラやセクハラの対象者だ。ただ、おっさんの自分としては、情熱的で働き者のカッコいい奴としか思えなかった。世の中変わったよな。
吉川の情熱に押され、エッセイを書き始めた愛子、婆さんだもんそりゃ大変だよね。なんて思ってたら大人気に。何でそんなに!?
仕事の話はともかく、90歳でちょこっと記憶力は落ちてるけど、ボケ感はなかった愛子、実際の本人もそうだったんだろうな。
驚いたちょい役、リリコ、オダジョー、石田ひかり。皆んな1分ぐらいだったね。
とにかく50歳の吉川には共感度マックス。愛子の生活は自分の母親を観てるみたいで、ずっと泣き笑い。特にエンドロールで泣けちゃった。とっても楽しめました。
人生の大先輩にはやはり教えてもらう事がたくさんです
笑いました。そして泣きました。
見る人を元気にしてくれる映画ですね。
草笛光子さんすごい。
スクリーンいっぱいにあふれるパワーは本当に九十歳なのかと、こちらも力をもらいました。
昔はああだったこうだったと言っても、世の中時代と共に変わるもの。部下への激励や愛情表現もパワハラやセクハラになり、奥さんや娘にも愛想付かされたおじさん編集者の吉川さん。
断筆宣言していた愛子先生と吉川さんの出会いから始まるお話しが、実に愉快痛快なのです。
何もやるべき事もなく悶々と過ごしていた愛子先生に吉川さんがやる気スイッチを入れ、そしてちょっぴりしょぼくれていた吉川さんに愛子先生がパワーを与えるのです。
この二人、お互い刺激しあい作家と編集者の枠を越えてとても素敵です。
唐沢さん、昔気質の編集者と見放されるお父さん役良かったです。
妻役の木村多江さんとの最後の方の会話のシーン、娘のダンスに涙するシーン、ちょっぴり泣きそうでした。
それにキャストさんもすごく豪華でびっくりでした。
人は一人では生きて行けない。時代は変わっても昔ながらの思いや人とのつながり方はやはり大切にしたいものです。
老いてますます元気に、愛子先生にはこれからも辛口のユーモアで読者を大いに楽しませていただきたいですね。
元気に歳を重ねることは、やっばりめでたいことだと思ったのでした。
いい映画を見ました
心地よいキャスティング
作家の佐藤愛子さんのエッセーを基にしたお話でした。佐藤愛子さんは今年で百寿だそうですが、本作で彼女を演じた草笛光子は、10歳下の今年卒寿。にもかかわらず、年齢を全く感じさせない元気な演技で、これを観られただけでも価値ある一作でした。また、パワハラで左遷され、佐藤愛子担当になったベテラン編集者を演じた唐沢寿明の”不適切”ぶりをユーモラスに演じた演技も、これまた見所でした。さらに、佐藤愛子の娘役を演じた真矢ミキも、ふんわりした感じで心地よい演技を披露しており、とにかくキャスティングが非常に素晴らしい作品でした。
そう言えば、前田哲監督作品にして草笛光子も出演した「老後の資金がありません!」では、草笛光子の息子の嫁役を天海祐希が演じてましたが、松竹歌劇団(草笛)と宝塚(真矢と天海)の掛け合いは、とても面白いですね。まあお三方とも出身母体は関係ないほどのキャリアをお持ちですけど。
俳優の話に終始しましたが、内容的なものに対する感想としては、長生きするなら元気じゃないとアカンなあという、当たり前のこと。そもそも長生きできるかすら分からないけど、これからも健康第一で暮らしていかねばいかんなと、作品とは全然関係ない決意を新たにしたところでした。
そんな訳で、本作の評価は★4とします。
犬の眼差し
「90のおばあちゃんの映画、面白いかな~?」と実は迷いました(汗;)。個人的に前田哲監督作品は、ツボにはまる場合とそうでもない場合がかなり極端で、どっちなのかは自分の目で確かめるしかない!ということで恐る恐る観ました(笑)。冒頭の人生相談シーンでツボでした!そして、かなりアクの強いキャラに扮した唐沢寿明のコミカルな演技が面白くて、ぐいぐい引き込まれました。さらにまさかの三谷幸喜がタクシー運転手の役で登場。これもなかなか面白くて、声を出して笑ってしまいました。脇役の話を先に書いてしまいましたが、佐藤愛子さん役の草笛光子さんが実年齢90で演じられていて、本当に等身大の魅力があふれていました。とりわけ年賀状の写真は圧巻でした(笑)。歯に衣着せぬ物言いでありながら、なぜか憎まれない、逆に周囲を和ませてしまうのは、厳しさの中にもユーモアをしのばせているおおらかな人柄のせいかと思いました。犬のハチのエピソードも染みました(涙)。前田監督は、「老いという残酷な現実をどう面白がって生きればいいのか?」という思いで本作を作ったと言ってますが、まさにその通りの作品になっていて、笑いと涙のエンターテイメントの大傑作だと思いました。観てよかったです。
年齢も性別も異なる作家と編集者のバディ・ムービーとして楽しめる
豊かさや便利さを手に入れた代わりに、我々は、何か大切なものを失くしてしまったのではないだろうか?
面白おかしいエピソードと、葉に衣着せぬ物言いで、そんなことに気付かせてくれるのが、原作のエッセイの魅力なのだろう。
映画でも、そこのところはよく描かれているのだが、それ以上に、老作家と中年編集者とのバディ・ムービーとして楽しめるようになっている。
特に、ラストの記者会見で、老作家が、断筆宣言をしてうつ状態になっていたところを、エッセイを書くように勧められたことで、「編集者に救われた」と打ち明ける場面は、2人の固い絆を改めて認識することができて胸が熱くなった。
その一方で、年齢も性別も異なる2人が、そんな「友情」とも言えるような関係性を築けたのは、「昭和」の価値観と頑固な性格が共通していたからだろうが、そうであるならば、若い編集者ではなく、「この中年編集者だったからこそ、エッセイが成功した」みたいなところもきちんと描いてほしかったと思う。
それから、中年編集者は、老作家から、「面白い爺さんになれ」とか「当たって砕けろ」とかといったアドバイスは受けるものの、結局、妻とは別れてしまうので、「編集者も作家に救われた」みたいなことが明確に分かるエピソードがあっても良かったのではないかと思う。
まあ、中年編集者は、離婚した後も、娘に会ってもらえるようになったみたいなので、その点は、救われたのかもしれないが・・・
90歳、すごい。
90歳で主演、ってだけでも尊敬。長ゼリフもしっかりされてるし映画みるだけでこちらも元気になってくる。原作は未読だけど経験つんだささる内容が書いてあるんだろーなー。人生100年、誰もがまだまだって思わされる痛快映画でした。
「朝目覚める奇跡」
今年125本目。
高田純次さんが朝目覚めるのが本当に幸せだと、若い人でも朝目覚めるのが奇跡だと思います。
冒頭でその気付き嬉しい。
「書く」がテーマ。
レビュー書くも社会と繋がる事ができるこのアプリに感謝しかないです。
人生案内よく見るのでその描写好き。
差し入れのセンスがいい、その言葉がセンスがいい。
エッセイの向こう側にみえる景色。
88歳で最後の小説を書いた作家が90歳になり、ある編集者の人間との出会いでまたペンを握る事になった佐藤愛子の話。
何もかもが面倒な愛子、ある日訪れてきた二人目の編集者吉川のしつこい「エッセイを書いて下さい」を何度も断るが…、膝を着いてガッカリする吉川の後ろ姿に騙されてエッセイの話を受けた佐藤愛子と、妻と子供に出てかれた編集者吉川の家族と心情を描く。
~佐藤愛子演じた草笛光子の生誕90年記念作品~
とりあえずストーリーよりも草笛光子さんが美しい、立ち姿といい力強い声と演じた佐藤愛子のハッキリした物言いが気持ちいい!
ちょっと昔のやり方で会社から煙たがれる吉川、妻、子供をちゃんと見れてなくて別居を絡めながら、書き始めたエッセイ…過去と現在の違いだったり、愛子の書いたエッセイ読み自分自身を見つめ直す吉川と。
ストーリーはシンプルだし少し前にも観たお終活の時も思ったけど映画ってこんなんでいいと思う。気兼ねなく観れて楽しめた。
草笛光子さんには体には気をつけ、また作品を届けて欲しいですね。
あと変なタクシードライバーには笑えた。
ややあらが目立つもののおすすめ以上。
今年223本目(合計1,315本目/今月(2024年6月度)23本目)。
(前の作品 「ザ・ウォッチャーズ」→この作品「九十歳。何がめでたい」→次の作品「おいハンサム」)
この映画は原作になる小説を知っていることを前提に見るか見ないかでまず前提が分かれるかなと思います。監督さんは「老後の資金~」などで有名な方ですね。私は今日(金曜日、21日)は、いわゆる有給取得促進デーでこうして映画館にいったのですが、本作品に限っていえば高齢の方が非常に多かったのが印象的でした。
映画の述べるところ自体は色々理解できるもの、映画の展開自体をコメディに寄せたために、あまりこう何か思想論のようなものがあるわけではなく(まったくないわけではないが)、「老後の資金~」などと並んで笑ってなんぼだろうといったところです。
個人的には「異なる立場」から「自身以外の人」を想う2人(以上)の描き方がよかったな、といったところです。
採点に関しては激辛なのですが、以下はちゃんと指摘しないとというところです。ちょっとコメディ映画ですので、ではすみませんので…。
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(減点0.4/タクシーで客がむやみに声をかける行為について)
タクシーといえば、道路運送法を頂点とした法律の縛りをうけますが、これら法の規則にあたる「旅客自動車運送事業運輸規則」においては
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第五十三条 旅客自動車運送事業者の事業用自動車を利用する旅客は、自動車の事故の場合その他やむを得ない場合のほか、事業用自動車内において、次に掲げる行為…をしてはならない。
一 走行中みだりに運転者に話しかけること。
(以下省略)
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…がありますので、映画の描き方はコメディ映画ですよというのは理解しても、ちょっとこの点は断り書きを入れて欲しかったです(なお、タクシーの話はもう1回運転手側サイドで描写されるが、タクシーかどうかは本質論ではない)。
※ この法律や規則は、タクシーに類するもの、例えば地方行政が実施するいわゆる「福祉タクシー」等にも適用されるので、案外、市町村のそうしたサイトで「法律でそうなっているので車内ではおとなしくしてください」という説明が多いです。
※ 引用は省略しますが、「運転や料金の受け取りなどに関係のない発言をむやみにしてはならない」というのはタクシー運転手側にも決められています。これらが両方に定められているのは、「タクシーの安全を重視したもの」です。
(減点0.3/婚姻離婚について)
婚姻離婚とも、2人の署名のほか、成人2人の署名または口頭による確認を必要とします(婚姻につき739条、離婚につき765条)。もっとも、これを欠くものも受理された場合には(他の取消し理由がない限り)有効にはなりますが(婚姻は判例。離婚は765条の2で明文規定)。
ただ、それも「役所に出す」(普通は戸籍課など)のが前提なので(民法、戸籍法)、あのように紙一枚でこうした行為(身分行為)ができるわけではなく、やや説明不足かなというところです。
※ 身分法(民法の中でも、親族相続をそういう)は、一部を除いて大半が強行法規です(本人の取り決めより、法の規定が優先されるものを「強行規定」といいます)。本人がいいからといって多重婚が認められないのと同じです。
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スカッとして後味がいい作品!
あんのことを観た後は気が重く、重くて辛い映画は観たくない。
スカッとして後味がいい映画は何か。今週の新作で、今回の
作品を知り観てきた。
期待どおり、スカッとして後味が良かった。
佐藤愛子役の草笛光子の熱演が素晴らしかった。
編集者吉川役の唐沢寿明の演技も良かった。まだまだ、唐沢寿明も
頑張ってほしい。
せっかくいい作品だったのに、エンデイングソングが曲のイメージと
合わずがっかり。ここは残念。
草笛光子の生誕90周年記念作品でもある今作は、作家の佐藤愛子が日々...
草笛光子の生誕90周年記念作品でもある今作は、作家の佐藤愛子が日々の暮らしと世の中への怒りや戸惑いを独特のユーモアでつづったエッセイ集を映画化したもの。(発行部数100万部超え)
佐藤愛子さんは1923年11月生まれの現在100歳の小説家でエッセイスト。
「九十歳。何がめでたい」(2016年)、「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」(2021年)が最近の作品だが読んでない。(私が九十歳になったら読んでみようと思う。)
最後の終わり方がなんかスッキリしなかったが、だからといって代案は浮かばない。
※真矢ミキ演じた娘さんの杉山響子さんも小説家、エッセイストで脚本家。
※主題歌:木村カエラ♪「チーズ」
RKBの試写会が当選して鑑賞
スカッと痛快!
試写会で鑑賞させて頂きました。人生の大先輩。愛子先生の遠慮のない一言一言が観ていてとても胸に響きました。担当編集者の吉川さんとのリズムの良いやり取りも楽しかったです。老若男女楽しめる作品でした。
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