「想像したままの作品、唐沢寿明さんがすごくいい味出している」九十歳。何がめでたい にんさんの映画レビュー(感想・評価)
想像したままの作品、唐沢寿明さんがすごくいい味出している
自分は老人ではないがふとたまに老後を考えることがある。
いろんな老後があると思うが、いろんな人のいろんな老後が知りたいと思いDVDレンタル。
あとコミカルなコメディが見たかったのです。
90歳の主人公は広い家に住み、娘さんやお孫さんが家にいて、そして有名作家であり、
引退した後の老後も依頼があるほど社会から必要とされている。
無職になっても生涯ためてきた貯蓄は十分にあるだろう。
最初はう~んん、自分にはあんまり参考にはならなそう。と思った。
自分と圧倒的に違う次元の人の人生を見てもな…。
もっとお金がなくて社会に必要とされてなくてアパートに一人暮らししてるおばあちゃんの映画が見たかった…。
なんてわがまま言うなら違うの見たらいいんですけどもね。
草笛光子さん好きなんです…。
こういうおばあちゃんいそうっていう演技がすごくうまいし、親近感もてちゃうし、応援したくなっちゃう。
それでいて一般人が出せないような圧倒的オーラがあるんですよね。
主人公になるとぱっと輝くほどの存在感。
自分の中でこれからもずっとお元気で俳優を頑張ってほしい方の一人です。
事前に映画を調べずに見たものだから唐沢寿明が出てることにびっくり。
真面目な役が多い俳優さんだと思ったらコメディもバッチリこなせる。
唐沢寿明さんのコミカルな演技でこの映画がまじめすぎず、ぐっと楽しいものになったように思う。
奥さんは限界を迎えるまで耐え忍んで、ある日突然、限界を迎える。
でもそれは、実は突然ではない。
男の人はこのぐらいの年になると男性更年期障害と役職が上がることによる傲慢な気持ちが出てきやすいのかなと思う。
夫婦間は自分の気持ちを伝えることも大事だが、相手の気持ちも必ずきいて、お互いの気持ちに歩み寄ることが大事なのだと思う。
娘さんのダンスのシーンはなぜか泣いてしまった。
ここまで頑張ってきた奥さんと娘さんがこの先生き生き過ごしていけるといいと思う。
唐沢寿明さん演じる男性が、今までのことを深く反省し、また新しい人生を始められたらいいと思う。
草笛光子さんと唐沢寿明さんお二人が出会うことでお二人の人生が好転したのなら、良かったと思う映画だった。