ザ・ヒューマンズのレビュー・感想・評価
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前衛的なホラーに感じた。
A24の知られざる映画たち、にて観賞。
冒頭から不穏な雰囲気で、壁のシミや上階で響く足音、が気になったり、
部屋の電気が消えたり、会話に反応するよう大きな音が鳴ったり、
人あらざる者の存在を感じる様な、心穏やかじゃいられない様な、不穏さが漂います。
その不穏さの発生源とは…?
この映画は、劇中の人物と、映画を観ている現実の人間を、シンクロさせようとしているんじゃないでしょうか?
なかなか不穏さの発生源は明示されず、劇中の人物と同じく、映画を観ている我々も、
人あらざる者か?気のせいか?と、不穏さの発生源を探ります。
それこそが、まさしく狙った事?
映画館で観た場合、鳴らすスピーカーの位置で、上階で鳴った音など、音の位置を表現できますが、
ビクッとする時も劇中とのシンクロ度が高まった。
この映画を完全に楽しみたい方は、配信を待たず映画館で観た方がいいかもです。
実験的な前衛的なホラーに感じました。
ただ、他愛ない家族の会話がメインなので、この評価(笑)
60~65点ぐらい。
原作は舞台だそうですが観てません。
意表を突くホラー
高層建築の隙間から見上げる青空のオープニングが印象的。安アパートを舞台に、感謝祭に集まった家族の、認知症の祖母の介護や経済的・医療的困難など含むあれこれを描く、なんの変哲も起伏もファミリー・ムービーが9割を占めるのだが…。時折、天井から響く不気味な音や、狭い部屋の隅の暗がり、壁のシミといった形で断片的に差し込まれていた不穏が、一気に牙を剥くラスト・シークエンスで、凄まじいホラームービーに変調する。聖母に縋り祈るしかできない主人公の不安に否応なく同調させられ、なんら怪異が登場するわけでもないのに、ここ数年で観たどのホラー映画よりも恐れ慄かされた…。それにしても「サムシング・イン・ザ・ダート」といいこういう「万引き家族」的ロケーション流行ってるのだろうか?
舞台版に興味津々!
冒頭から終盤近くで物語が大きく展開するところまで、人々の会話内容にはこれと言った重要性を見出せないまま話は進んでいく。一体元の舞台版ではどんな推進力で物語を進めていったのだろうか?実に興味津々だ。と言うのも、一家がこの場所に到着してからの会話を遠目にカメラは不穏な位置どりをしてこの家族を俯瞰していく。その佇まいが実に不穏で、カメラを通す我々の目は、この家族に取り憑いている何かの“霊”にでもなったような気にさせるのである。その不穏さ加減こそが推進力になって、取り留めのない会話劇の中に何かが起きるのではないかと、カメラ視線の我々の心を終始ざわつかせる。こんな臨場感の映画は初めてだ。東京では渋谷と有楽町でロードショーしている「A24の知られざる映画たち」の特集上映。個別のパンフ制作がないのが実に残念な傑作。
お静かに
芝居掛かった要素を排除し、魅力的な登場人物もおらず、悪趣味なまでにリアリティを追求した作風は正直疲れるが、たまにはこういうのもありかな。
日常会話で、相手の言い分などまともに聞かず、喋る側も伝わってるか否かを大して気にしないような事はよくある訳だが、そこで発せられる言葉は事実上情報伝達の役に立っておらず、単なる雑音に堕している。という事は、自分達や上階住人がたてる生活音と同じであり、これが自分が加わっていない会話となると如何に迷惑、場合によっては脅威か、と製作者が言いたい訳では無いだろうが、公共スペースではなるべく静かにしておこうと思った。
メンヘラ気味家族
彼氏とNYのチャイナタウンのアパートで暮らし始めた次女の元に集合し感謝祭の日を過ごす家族の話。
自己主張というかカマってちゃんというか、そして寄り添っているようで自分がーな感じというか、なんとなーくみんながみんな自分とは合わない感じの退屈な会話をタラタラタラタラ…。
確かにラップ音の様な物だったり、照明がーというものがチョイチョイ入るけれど、いったい何をみせて何を感じさせたいのか???
そしてとある告白からの家族のリアクション…もしかしてこれが山場ですか?そこからの機微がどうのとか?
自分には面白さがまるでわからなかった。
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