劇場公開日 2024年2月9日

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「趣旨が理解しがたいが、なぜかtohoシネマズ系では超満席。」ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5趣旨が理解しがたいが、なぜかtohoシネマズ系では超満席。

2024年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年59本目(合計1,151本目/今月(2024年2月度)12本目)。
(ひとつ前の作品「スケアクロウ」、次の作品「夜明けのすべて」)

 ここでは辛口評価が多いようですね…。
映画のストーリーとしては理解しやすいほうに分類されると思うのですが、「原作あり」の映画であり、そこから逸脱している点が大きな問題なのだろうと思います。もっともそのことを知らなければわかりようがないのも確かです。今週(2月2週)は比較的競争率が激しい状態(=映画の本数が多い)のですが、その中で、表示上は△でしたが8割埋まりというのが印象的でした。

 ゲームを原作にしているとのことですが、ゲーム的な要素はほぼなく、後半はライトなホラーものといったところです。ストーリーの筋は理解しやすいものの、映画の公式サイトほかに注意喚起はないものの「光の点滅」がそこそこ激しい映画で、きちんと厳密に見るのはそこそこ厳しい気がします。

 ただ、こうした点(元ネタを無視している(らしい?)とか等)はともかくも、ストーリー自体はご都合主義的な部分はあるものの理解はしやすいので、迷ったら対抗以上です。

 気になる点として以下があります。

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 (減点0.2/関係代名詞 which の用法)

 この関係代名詞は制限用法と非制限用法がありますが、制限用法で使われるべき部分が非制限用法で使われている部分があります(字幕を見る分には何ら問頼はないが、聞き取ると混乱する)

 (減点0.2/ fort で「砦」の意味はあるか?)

 この映画の主人公を誰に取るかはいろいろありましょうが、登場する子が「砦」の意味(字幕に出る)で使用する fort は「一時的な防衛基地」程度の意味で、fortressは「より強固な施設」を意味します(よって、前者は「雪合戦などで作った防御壁」なども意味します)。

 映画の趣旨からすると fortress のほうが正しく、fort で「砦」というのはやや誤訳というそしりは免れないかなというところです。

 ※ かつ、ヘンテコなのが、fortもfortressも、英英辞典(すなわち、アメリカにおける国語辞典)で調べても20,000語レベル以上の扱い(赤色表示や星印などつかない)語である点であり(日本では英検1級でも出ない?もちろんTOEICでこの語はおよそ出ない)、ネイティブとはいえ年齢相当というのがあるだろう…というものです。

 (しかも当然、語の趣旨(城塞、砦という語)からして、一般会話等で用いる語ではおよそないので、日本ではどういう状況でこの語を知りうるのか…というところです(日本ファルコムさんのブランディッシュシリーズ?なお「同3」ではミススペルでfort"l"essになっている)

 (減点0.2/ピンボールゲームとその価値)

 お店に入って「価値のあるものは盗んで売ってしまえ」という部分でピンボールゲームを壊すシーンがありますが、ピンボールゲームは当時も現在(2023~2024)も極めて価値の高いものであり(修理業者が限られるため、当時も現在も存在していた筐体は、修理ができなかったり高価だったりで、きわめて高価値であった)、これを壊すのは「価値のあるものは盗んで売ってしまえ」という字幕とやや微妙です(まぁ、筐体ごと持ち出すこともできないものなので、売ることもできないという事情はありましょうが)。

 ※ 2023~2024年ではさらにこの傾向が強く、日本でピンボールゲームを専門においてあるゲームセンター(代表例では大阪市では、シネマートが入っている施設の3Fにあるゲームセンター)では、「物理的に壊せない」ように工夫されています(2023~2024年では、修理業者すら見当たらない)。
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yukispica