劇場公開日 2025年2月15日

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「良い作品 北野風」そして、優子II よしさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0良い作品 北野風

2025年3月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

渋谷ユーロスペースでの最終日に鑑賞。
客席は満席、そして出演者勢ぞろいのトークショーで盛り上がりました。

舞台が沼津というのはここのレビューで見て知ってしまっていましたが、「どこだか分からないよう富士山は映らないようにした」という逸話で、なるほどと思いました。とてもきれいでした。

3年前に撮影されていた作品ということで、もっと早く観たかった、と思いました。

優子(瀬戸みちる)が良いです。
「幸せでもないし、不幸せでもない」という感じが良いです。ヤクザの娘というと「セーラー服と機関銃」ですが、それとは違う「普通」というのが良かったです。
それを演じている瀬戸さんが合っていて素敵です。
瀬戸さん自身は今はもう年数経って大人っぽくなってしまっておられましたが、その当時の他の作品や他の役を観たかったと思いました。
でも今でも可愛いらしい魅力的な方でした。応援して他作品も観てみたいと思いました。

柳ユーレイ(憂怜)さんがこんなに良い俳優さんになっていたことを失礼ながら改めて知りました。他作品も観てみたいです。
渡辺哲さんや品田誠さんは存じ上げていてさすがでしたが、その他の俳優さんたちの他の作品も観たいと思いました。

北野武監督との繋がりがあると思いますが、オマージュというか、北野作風を感じました。
柳さんが出ていること、(失礼ながら)あまり知られていない俳優さんたちが使われていること、海の近くのロケーション、野球のシーン、ヤクザの残虐さと人間味の両方が表されているところなど、北野武の作品を観ているようでした。

登場人物の皆に愛着が沸いて、このまま変わらないでそれぞれの幸せで過ごしてほしいと思いながら観ました。そうはならない結末でしたが、そうはならない(しっぺ返しが来る)というのもテーマだったのかなと思います。

東京では一旦最終回の上映とのことですが、まだ地方の上映があり、さらに口コミがあれば今後も上映の機会もあるだろうと思い、たくさんの方に観ていただきたいという思いで投稿しました。

よし