劇場公開日 2024年6月7日

あんのことのレビュー・感想・評価

全351件中、41~60件目を表示

4.0万引き逡巡映画NO1

2024年8月13日
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真平

4.5「依存」と「支援」について

2024年8月13日
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鑑賞方法:映画館

「依存」と「支援」について、様々に考えさせられた。
全てを描かない「余白」のバランスが程よく、「救い」と「救いのなさ」の間で、鑑賞後の今も揺さぶられ続けている。

脱出不可能に思える環境の中、周囲の支援によって何とかよりよく生きる糸口を掴んだ主人公のあん。けれど、その努力を無常に叩きつぶした新型コロナの蔓延。
あの渦中では見えなかったものが、こうして時間をおいて提示されると、全く違った見え方で自省的に迫ってくる。
そのベースには、「シュシュシュの娘」の制作などを通して、コロナと向き合い続けてきた入江監督自身の誠実さがあるからこそだろう。

その入江監督が政府への怒りを露わにした、ラスト近く、窓の外を写すわずか数秒のシーンが出色。
コロナ禍に対して、政府の打った施策がどれ程ピントのハズレたものだったのかを象徴的に描き出す見事さに唸った。

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sow_miya

4.5のめり込んでしまってキツかった。

2024年8月13日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

難しい

前提として
・原案と思しき新聞記事は未読。
・入江悠の他監督作品は未視聴。

いやぁ、キツかった。

紛れもなくフィクションなのだが、インタビューとかドキュメンタリーのようなノンフィクションを観ていた感覚になる。どうやらカメラワークがこれに大きく影響しているようだ。
だからこそ観終わった後の疲れがひどい。

そしてもちろん、キャスト陣の演技力も影響している。エキストラの方も含めて皆さん素晴らしい。
特筆すべきは主演の河合優実さん。どこまでも"あん"として立っていた。気になって出演作品をチラリと観たけどスゴイなこの人。

佐藤二朗さん演じる多々羅には、人情味あふれる光の部分と、実際に描写されることのない陰の部分が、うまく心に突き刺さる。結論のない問題を提起させてくれる存在なのだ。しかも"あん"という存在を少しでも応援したくなる自分がいるからこそ、この問題は非常に深く突き刺さった。

そして稲垣吾郎さん演じる桐野。正直、物語としての立ち位置がイマイチ分からなかった存在。……だったのだが終盤でガラリと変わる。このキャラクターはこのために物語の中には居たんだな、と納得した。もちろん、モデルとなった人物が居るのだろうから存在意義に疑問を持っても仕方がないのだが、モヤモヤしていたためスッキリとした描き方は非常に良かった。

あと絶対に忘れられない母親役の河合青菜さん。この人が居なくてはここまで素晴らしい作品にはならなかったのだろう。色々と考察しがいのあるキャラクターだ。

桐野の描き方に通ずるが、脚本は(どこまでが実話なのか分からないが)、現実と想像の間をうまいこと擦り合わせて物語に創り上げている素晴らしいものだったと思う。
現実にこんな人が居たこと。パンデミック前にも後にも、幸運とも言える環境で過ごしている自分が知らなかった世界がすぐそばにあること。
そして問題提起と、祈りにも近い希望をあえて描いていたように感じる。

音楽も余計なことは一切せず、最小限に努めている。そこに日常を感じるのもまた素晴らしい。逆に挿入曲が流れた瞬間に、こちらの感情が大いに動く。

極端な言い方かもしれないが、映画館にわざわざ来て映画を観れる生活を送っている人にこそ観てほしい。そして少し議論したい。正解も結論も無いだろうが、それでも何か変わるものがあるはずだと思う。

あ、終始キツイ作品なのではなくて、少しづつあんが更生していく様子もあり、そこらへんは穏やかにかつ応援して観れるので安心してほしい。
だからこそ終盤がエグいのだが。

素晴らしい作品には違いないが、観るのには覚悟と体力が要る。そんな作品。でも今だからこそ観てほしい。

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NandS

4.0フィクションであってほしい

2024年8月10日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

どうかフィクションであってほしい救いのない悲しい映画
すごく重くて苦しかった
涙なしでは見られませんでした
あんが優しいのがまた悲しい......
とにかく河合優実さんの全身全霊の演技がすごい
今年の日本アカデミー賞新人賞はきっと彼女だろう

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なこ

4.5希望が見えたからこそ絶望してしまう、のではないこと

2024年8月9日
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2024年。入江悠監督。虐待され、売春させられ、薬物依存から抜けられない少女が、ある刑事に出会って更生していくが、コロナ禍に見舞われ、刑事の裏の顔を知り、突発的に他人の赤ちゃんまで押し付けられてしまってついに、という話。実話をもとにした実写化らしい。
希望のない生活をしていた主人公が、なまじ希望が見えてしまっただけに、分厚い家族の壁と自己嫌悪の壁に跳ね飛ばされて絶望してしまう話、ようににみえる。たしかにそれはそうだが、「なまじ希望が見えた」ことは決して悪いことではない。「なまじ」がだんだん大きくなっていけばよかっただけで、「なまじ」を見せてくれた刑事や雇用主や施設の老人たちの存在はすばらしい。刑事は「公務員だから当然」のようなことを言っていたが、そんな崇高な使命感を抱く公務員はむしろ稀少だろう。
問題は、それが大きな社会的な力になる前に、それをくじくべく、しつこく「家族」と「自分自身の内面」と「性」(刑事の)が立ちふさがってくることだ。人間の根元の部分を拘束するこれらのファクターが主人公の更生を阻む。むしろ、これらを放置できない人の善さが破滅につながってしまうというのが現代社会の実情だなのだ。虐待してくる母親を殺すことができれば、主人公は解放されるのだから。それができない人間としての「善さ」によって破滅するとは、社会の方がおかしいのではないか。彼女を救うべく、例えばあの新聞記者には、本人の頭をかすめた「記事を書かないこと」ではないほかのことができたのではないか。そう問いかける映画である。

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文字読み

2.5何の救いも無いので見ていてキツい。

2024年8月8日
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何の救いも無いので見ていてキツい。

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Mr. Planty

1.0笑いも涙もあるわけでもなく かと言って淡々と進む渋さもない あるの...

2024年8月8日
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鑑賞方法:映画館

笑いも涙もあるわけでもなく
かと言って淡々と進む渋さもない
あるのは何回も出て来るあくびのみ。
これがヒットしてるなんてびっくり。
恐らく私が例外なんだろう。

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寝巻

4.0希望と絶望の狭間で

2024年8月6日
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鑑賞方法:映画館

見終わった後の疲労感がすごい。
あんが変わっていくシーンの中にも常に存在する嫌な感じ。希望に満ち溢れているかのシーンでも、少しのぐらつきで全てが崩れ落ちていくかのような絶望感が漂う。それは彼女自身の環境や過去によるものなのか。
特に、刑事が逮捕されてからは顕著に良くない雰囲気が漂う。コロナ、ベランダ、火、、、。
まるで最悪のラストを暗示するかのような。

母親に本当の嫌悪感を抱く。あんの涙には共感。

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ABCD

4.0おもしろい

2024年8月5日
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演技も上手く話も面白い

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fuji

5.0悲壮な環境、親は日々暴力、薬物や売春、不登校… そんな女子が、 底...

2024年8月5日
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悲しい

難しい

悲壮な環境、親は日々暴力、薬物や売春、不登校… そんな女子が、
底辺から抜け出そうともがく様子、
頑張りを積み重ねる様子、

信頼していた人や場所が現れるものの、
それらに、ある日急に接触できなくなる絶望 etc.

実際の出来事を基にした映画だといいますね。
ここまで、救いの手すらも断ち切る容赦なさ。
作品として、ここまで徹底的に描写されたことには、拍手です。

鑑賞後の印象では、
やり切れなさが、重くのしかかり。
咀嚼するのに時間がかかりそうです。

やり切れなさ、他の映画で似た印象を抱いたのは
"Close" とか "Tori et Lokita" は近いでしょうか。

鑑賞後、気になりだしたのは
うちの親類や友人らは大丈夫だろうか、
直ちに切り離すべき、有害な人物はいないだろうかと、
点検したくなりました (大丈夫だと思っていますが)。

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woodstock

5.0あんが守ったものは

2024年7月30日
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泣ける

悲しい

知的

痛々しい、グロい、を恐れていたが違った。
日の差す方へと懸命に伸び行く主人公の、
けなげで爽やかな一面が強く印象に残る。

下層で喘ぐ人々を自業自得と見てとる人も多いが、
主人公の不遇は決して自身の行いが招いたものではなく
環境に由来するところが果てなく大きい。
だが強いる周囲の人々もまた環境に歪められたのだろうとしか思えず、抜け出す道筋がいかに細く険しいものかを思う。

その中で主人公が守り抜いたものは最後、小さな命だったが、
あれはひとつの象徴ではないかと感じた。
荒み切った環境の中、人生の全てを投じ彼女が守ってきたものは
それでもモラルだったのではなかろうか。
守るために全てを受け止め、飲み込み続けたからこそ果てた。
実の母を手にかけなかったことを振り返る。

コロナがなければ仕事や学校の繋がりが残っていたかもしれない。
環境の恐ろしさをここにも垣間見る。

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N.river

4.0100%の味方は存在しない

2024年7月27日
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祖母と毒母と暮らす主人公あんは、売春や覚醒剤から抜け出せない暮らしを送っている。

風変わりな警察男との出会いで、心の支えや更生と自立の道を得るが、警察男と断絶される。

同じシェルターマンションの住民の女から、突然子どもを預かることになるが、見ず知らずの子供との暮らしに生きがいを見い出す。

コロナ禍で実家に連れ戻された主人公は、毒母の独断で子供と断絶させられ、ドラッグに走り、罪悪感と絶望の果てに命を絶つ。



家族にしろ、強い立場を利用した警官にしろ、執筆後は疎遠になった記者にしても、

主人公の味方でも、やはりどこか限界や一線があって、
どんなに不遇な境遇でも結局は一人でどうにか生きてくしかないツラさは誰しもがある。

とは思いつつも、やっぱり圧倒的な不条理が存在することを突きつけられる。

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DEPO LABO

4.0河合優実さんはとても良かった

2024年7月27日
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む

4.0絶望

2024年7月24日
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泣ける

悲しい

知的

悲惨😖
陳腐な言葉で本作を表現すると出てくる言葉はこの辺りのオンパレードだろうが

僕は涙とともに本作を観て。
ハッとした想いに最後は取りかれることとなった。

お寺には阿吽像が、神社には阿吽の狛犬が
大体いるが、阿吽とは
始まりから終わりまでを指す言葉である。

そしてこの作品の主人公は杏(あん)

きっと彼女の終わりが始まりを連れてくるんだろうな。

と◎そう思った。

そう言う意味では映画中の設定世界も末法の世
彼女自身に降りかかる災悪も終わりを示唆する◎

始まりがあれば終わりがある🔚じゃなくて
終わりがあったから始まりがある。

なのかもね〜

そう言う転換が僕の中で始まった瞬間(^^)

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tomokuni0714

4.5腐った親

2024年7月23日
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WELOVEMOVIES

3.5センチメンタル教育映画

2024年7月22日
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鑑賞方法:映画館

毒親に育てられた少女は教育も禄に受けられず、転がるような人生を歩んでいる。いろいろ更正するきっかけや希望があったものの、すれ違いで絶望に変わっていく。無知ゆえに大人のエゴに晒されていく。痛いくらいに。かなりドキュメンタリーチックだった。これは意味もなく勉強したくない~とのたもうてる思春期のクソガキらに率先して見せるべきだろう、と強く感じた今日この頃。

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印刷局員

2.0フィクションの意義とは?

2024年7月20日
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新聞記事から着想を得て脚本、監督をしてますが、これこんな苛烈にする必要あるかなと、強く疑念を抱きました。
これを持って社会に警鐘鳴らすなんて甚だ思い違いだと感じました。出てくる大人がみんな弱い。弱すぎてあんを追い詰めるのだけど、それはそういうケースでしかなかった、で片付けられてしまうでしょう。河合優美さんが主演されてますが、奇しくも同じ時期にルックバックの方が理不尽にさらされながらも救いがあるフィクション故の救済がある分感じ入るところが段違いです。とても後味が悪かったです

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うっか

4.0すくいあげた手のひらからこぼれ落ちるしずくのように

2024年7月19日
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泣ける

悲しい

難しい

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レント

3.5良い話になってないので面白くはないとこがこの作品の良いところ 人の...

2024年7月17日
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ゆい

4.0心は千々に乱れ、感想も千々に乱れる…

2024年7月17日
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泣ける

悲しい

実話をもとにした作品。胸が潰れそうになる。にわかには信じられない現実に驚くばかり。既成の概念が覆される。

毒親のもとに生まれ落ちた悲劇、と一言ですませることもできようが、この作品を鑑賞したあとの心は千々に乱れる。

なんのために、どうして、こんなことになるのかと、頭は混乱し、心はあらぬ方向で救いを求めてしまうのである。

子は親を選べないといわれるが、仏法的思想のなかには、子は親を選んで生まれて来るという考えかたもあるそうだ。

でも、そんな深淵?そうな教えは、この際どうでもよいのである。現実の世界での人の生き死には現実の世界の価値観で判断されればいいことであって。それ以上でも以下でもないのである。でも、である。

糾弾されるべきは母親であり、母親の生きながらの堕地獄は間違いない。地獄の人生を歩むことになるだろう。

この罪深すぎる母を罰するために、この母から生まれ出たとすれば、すこしは溜飲が下がる気もするのである。

まったく見当はずれの感想になったか…。

心は千々に乱れ、そんな感想で自分を納得させるしか方法がないのである。

ひどすぎる!!!

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うさぎさん