「コロナ禍の重すぎる代償」あんのこと ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)
コロナ禍の重すぎる代償
2020年。あんは生きていた
あの頃までは生きていた。
突きつけられる現実はあまりにも痛ましく
そして生々しくてグロテスクだった
私達が生きたコロナ禍
もう遠い過去のようにすら思えるコロナ禍
感染症対策の為に様々なサービスが取り止められ
人と人との交流が寸断され
どれだけの人が苦しんで傷ついて追い込まれて命を絶っていったのか
そんな事を思うと
言葉に起こす事すら苦しい位に辛い
あんは確かに生きていた
自分の人生を生きようとしていた
決して褒められるほどではないが
不器用ながらも熱意ある大人に支えれれて更生し
高齢者に優しく接し
幼児を育て、見守り
少しずつ、でも確実に人間性を取り戻していた
そんな矢先の悲劇
誰にも止められなかった悲劇
これが現実かと思うと落胆する
でもこの事実を風化させたくはない
僕らが生きたコロナ禍を亡き者にしてはいけない
懸命に生きようとした命が、決して無駄ではなかったと思いたい
その為にもこの作品をもっともっと多くの人に見てもらい
あの頃に思いを馳せてほしい
そして、今も苦しむ多くの人に目を向けるきっかけにしてほしい
そう思った
ラーメン屋のカウンターに座っていた時の笑顔が懐かしい
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