劇場公開日 2024年6月7日

「ケアするものとされるもの」あんのこと フジケンさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ケアするものとされるもの

2024年6月27日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

主人公のみならず、特に主要な登場人物に共通していたこと。ケアすることで自身がケアされていくこと。でもそれは非情な現実がいつも壊しにかかる。ケアされた記憶の無い者や他者の無邪気な興味によって。そしてそのしわ寄せはいつも弱者に及ぶ。この負のスパイラルから抜け出す方法を私たちはいまだに見出すことができていない。こんなにテクノロジーが発達した世の中にも関わらず。コロナ禍がベースとなった本作だからこそそのことの強烈な虚しさが残る。

フジケン