「◯の積み重ね」あんのこと Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
◯の積み重ね
売春や麻薬の常習犯である21歳の女性が向き合ってくれた刑事に薬物依存症回復団体を紹介されて前を向く話。
客がお薬で泡を吹いたことで警察の厄介になった主人公の前に、他とは毛色の異なる刑事が現れて、薬と売りをやめる決意をするストーリー。
THE毒親の紹介で12歳の時に初めて売春をし、薬に溺れつつ稼いだ金は親に奪取されという凄惨な家庭環境に胸が苦しくなる。
まともに学校にも行かず、それしか知らない暮らしに救いの手を差し伸べ寄り添ってくれた刑事、そして彼の取材をしていた記者。
そして抜け出す為の努力の前にも障壁として立ちはだかる母親。
更には頼れる人がいなくなり、そんな中訪れるパンデミックによる生きにくさとかタイミングが辛すぎる。
何もしなかったクセに膝から落ちトンチンカンなことを言う記者とか、何もわかっていない能天気なヤツで締めるのも、胸クソ悪さをダメ押しされた感じでたまらなかった。
早見あかりが美しすぎて、アクセ使いも好みだったし、唯一の目の保養でしたが、それ故に、こちらのトンチンカン具合にも腹が立ちましたw
彼女なりにハヤトを愛していたような描写。何だそれってシラケましたが、もう子供を放っぽりだすなよ!と!
ちゃんと親になってくれよ!と
眉間に皺でした( ̄∇ ̄)
このラスト、割と好印象な方が多かったみたいで、自分と違うな〜と戸惑っていたのですが、お酒の神様と似た感覚だったようで嬉しいです(^。^)
記事を出すことに苦悩があったなら、個人的な繋がりのあった杏だけでもケアしろよ、と。
あれから出番がなくなったのは、逆に目を逸らしていたということでしょうか。
多々羅の行動も、杏を「ママ」と呼ぶ母親のことも、色々な見方がありそうですね。